いや,稀有ということはないのか。他にもあるようだ。
なるほど,小さな文具店だった。100年の歴史を感じさせるたたずまいも同時に併せ持っている。
● ともかく中に入ってみた。萬年堂というくらいだから,万年筆が中心の敷居が高い店かと思っていたのだが,学用品も商っている。
古い鉛筆もあるのかと思ったが,そういうものはなし。鉛筆は uni と STAEDTLER と Faber-Castell があった。
が,いずれも当面は(あるいは半永久的に)不要なもの。
● 元々,万年筆とインクから出発し,他の文房具も扱うようになったが,ここに来て原点回帰を考えているといった旨の話を聞いた。
という話を聞いては,その方面のものも買わないわけにはいかない。平山萬年堂オリジナルのインクを買った。弘前煉瓦レッド。50ml。
せっかく弘前まで来たのだからという気持ちもある。観光土産品としての側面もあるわけで,財布の紐が緩みがちになるのは仕方がない。
インクを作るには工場もノウハウも必要だから,そうならざるを得ない。インクメーカーじゃなければ,インクは作れない。そういうことはわかるんだけれども,多少鼻白むとこりがなくもない。
この場合の唯一の気がかりは,モレスキンにこのインクを使うと裏抜けが起こらないかということ。何せモレスキンだから。今日買ったつけペンで試してみればいいことだな。
● 太宰治が『津軽』で「弘前は決して凡庸のまちではないと思った」と書いている。そう思った理由のひとつに平山萬年堂の存在もあったろうか。
文脈からすると,関係はまったくなさそうなんだけども。

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