2026年7月15日水曜日

2026.07.14 ソビエト連邦(USSR)の鉛筆 2

● 「ЧЕРТЕЖНИК」に続いて,ふたつめの旧ソ連製鉛筆。「KOCMOC」。英語ではCOSMOS。
 長さは113㎜と短い。硬度はM-2M(B〜2B)。「ЧЕРТЕЖНИК」よりやや太い丸軸。軸木はシベリア松であるらしい。

● Google Lens に見せると「旧ソ連のドネツク州スラヴャンスクにある工場で製造された」もので,「製品コードは1033,価格は1本あたり2コペイカ」と教えてくれる。
 後段は教えてもらわなくてもわかるかもしれない。

● 「ЧЕРТЕЖНИК」には右端に “92” とあって,これは1992年製であることを表すとAI先生に教わったのだが,「KOCMOC」には95とある。まさか1995年製ではないだろうから,「ЧЕРТЕЖНИК」の92も別の意味を持つ記号なのかもしれない。
 ここをAI先生に突っ込んでお訊きしたのだが,1995年にウクライナで製造されたものですと言い出しちゃった。結局,2桁数字の意味は不明。

● 書いてみると「ЧЕРТЕЖНИК」より数段いい。滑らかに書けるぞ。滑らかというか,今の国産鉛筆に慣れている人でも,「ЧЕРТЕЖНИК」よりも違和感を感じなくてすむと思う。
 ただし,エンゼル5ロイヤルで芯をキンキンに尖らせてはいけない。折れる。芯は丸めた状態で書くべきものだ。

2026年7月13日月曜日

2026.07.13  いくつかの鉛筆

● 鉛筆保管庫(?)を引っかき回していると,自分はこんな鉛筆も持っていたのかという発見がある。だいたいはメルカリのまとめ売りを買っているので,掘出し物があるわけではないが,棚卸しも兼ねて記録を残しておくか。
 金額的には全然大したことはないのだが,たぶん保管庫にある鉛筆の1割も使えないうちに,ぼくの寿命が尽きるに違いない。尽きる前にね。

● わざわざ残すほどのものか。断じて否。つーか,自分がいなくなれば,記録自体に意味がない。
 ま,意味のないことをするのが人生だってことで。断続的にやっていきますか。すでにこのブログにあげているものを再度取りあげることもあるかもしれないが。

● 旺文社鉛筆。ノベルティです。製造が地球鉛筆であることは明らかなのだが,元の鉛筆は8800ですかね。
 なんにしろ,旺文社だの代々木ゼミナールだの駿台予備校だのが,わが世の春を謳歌していた時代がありました。旺文社のラジオ講座なんてのがあったのをご記憶の方もいるでしょう。受験産業もマンモスでした。

● コーリンの 6600 OFFICEED。抗菌仕上げ。こんなのはコロナのときに誕生したのかと思いきや,日本に限ってそんなことはなかったんでした。昔からありました。
 現実的な効果がどれほどなのかはまた別の話ですが。

● コーリンの401,411,705。705は「会議用」とある。3分の1は赤鉛筆になっている。
 鉛筆も日本経済も育ち盛りの頃ですかね。今から見れば恐ろしいほど生産性は低かったのだろうが,世界全体の時間の流れがゆっくりだったから,“モーレツ” でカバーし,抜きん出ることができた時代(たぶん)。

● ヨット503,552,5953,5957。

● コロナ7002,7005,7006。
 7006は愛国学園のノベルティ。親切 正直 愛国学園。江戸川にある愛国学園のことか。他にはないからそうなんでしょう。
 学校法人愛国学園は,女子教育を担っている。中学から大学まで展開する。右の画像は愛国学園のサイトから拝借した。主役はゴム付き鉛筆ですよ。



● 三菱5001の2B。MASAKI YAMATO の印字あり。
 硬度によって太字用や中字用と分けていた時代が,短期間ながらもあったようなのだが,ここでの太字や中字というのは製図用語だったんですかね。今と同じ一般用語だったのか。

● これは印字に失敗したやつですか。じゃなくて,最初から試し印刷をしたんですかね。
● キリン9600,2H。2Hを使うはずがないのになぜ買ったのか。欲しいものが他にあって,それと抱合せだったのか。

● 三菱鉛筆の2000番,COPYRITE。昭和50年代でしたか。コピー機の感応力が弱かった数年間があった。しかし,技術の進歩は凄いもので,今はカラーコピーがあたりまえッス。
 カラーコピー機ができると偽札が社会問題になるんじゃないか,と言ってた奴がいた。そう言ってカラーコピー機を認知させようと,業界のコンセンサスができていたのかね。当時の日本人は今の日本人よりはるかに愚かだったと思うけれども,さすがにこれはねぇ。

● 太陽鉛筆のカーボンペンシル。

2026年7月11日土曜日

2026.07.11 ミミックを使わなくなったことへの言い訳

● ミミックの “エボナイト ショート”。ミミックを使うことはあまりないのだが,最も手が伸びるのは “ナンテン”。地味目というか大人系の “エボナイト” や “テンピョウ” はずっと眠っている。
 眠らせたままにしておいてはいけない。使ってもらうために生まれてきたのだからな。しっかり使ってやらんと。

● 鉛筆を万年筆に “擬態” させるのがミミックだとすれば,最もその効果が大きいのは “エボナイト” でしょ,やっぱり。
 鉛筆が鉛筆であることを恥じるってのは,しかし,よろしくないので,ミミックを使うのは補助軸なしでは使えないくらいに短くなってから。3分の1も使えばミミックに装着できるんだけれども,それはしないぞと依怙地になっている。

● ぼくはチープとか安っぽいというのが気にならないタイプだ。そんなのを気にしてもしょうがない年齢になったってのもあるんだけれども,若い頃からそうだったと思う。
 なら,なぜミミックなんか買ったのだと言われるかもしれないが,熱に浮かされたということで収めていただきたい。ミミックの存在を知って,これいいなと思ってしまったのだ。

● 値段が値段なのでしばらく逡巡していたのだが,買ってしまったのだな。最初に買ったのは “ナンテン” と “ペンギン”。
 で,そこからは速かった。結局,8本ほど買ってしまっていた。さすがにこれ以上は増えないと思う。が,熱病が去るとほぼほぼ使わなくなったということね。

● だってね,安くて使い勝手のいい補助軸がいくつもありますからね。まず,どの文具店の学用品売場にあるクツワ。機能的にはまことに秀逸。
 次に,ポイントコーポレーションの真鍮無垢の補助軸。置いてある文具店は多くはないが,Amazon で入手可能。デビカの補助軸も持っているが,こちらは真鍮にクロームメッキを施しているので,グリップが滑りやすいのが難。もっぱらポイントを使っている。

● 他にも,たんぽぽ,伊東屋などの補助軸が手元にある。結局,これらを使うことが多い。重量が欲しい気分のときは STAEDTLER の補助軸を使えばいい。
 安いものを好む性癖があるんでしょうかねぇ。高価なものだと落ち着かないのか,オレよ。

● 自分にとって程がいいのは,クツワかなぁと思っているところもあります。そんなに大層なことを書いてるわけじゃないからね。
 なのに,筆記具だけ高価ってのは,近くのスーパーに買物に行くのにジェット機を用意するようなバカバカしさがある。

● なんだけれども。三菱鉛筆のユニペンシルホルダー UPH-8000 がメルカリに出たりするわけですよ。
 uni 発売50周年記念の限定品ですな。2008年になりますか。限定8000本だか5000本だかの発売だった。当時は消費税が5%だったんですかね,8,400円で販売された。
 それがメルカリで30,000円で出ているんですよね。これ,いいなぁ,欲しいなぁ,と思ってるわけですよ。

● 何ですかね,この矛盾は。たぶん,ミミックもそんな感じで,いいなぁ,欲しいなぁ,と思ったんでしょうね。で,買ってしまった,と。
 買ったらそんなに使わず,自分には安物が相応しいとかホザいているんだな。

2026年7月8日水曜日

2026.07.08 鉛筆でカッコつける

● 今どき鉛筆を使ってる人がいるのか,という声をネットでも聞くことがある。安っぽい,子供っぽいというイメージがあるんだろうかね。
 実際に安いんだから,安っぽいと思われるのは心外でも何でもないんだけどね。

● ミミックを使わなくなった。鉛筆を万年筆に “擬態” させようとは,心映えがあまりよろしくないと思って,意識的に使わなくなったのではない。何となく,遠ざかってしまった。
 粋じゃないという気はする。昔の大工さんは,鉛筆を耳に挟んで現場で墨付けをしていた。あれは文句なしに粋だったと思う。今でも同じようにやってるんだろうか。

● 鉛筆でカッコつけたいなら,鉛筆であることを隠してしまってはいけないでしょ。右の写真あたりが程がいいんじゃないかと思う。
 鉛筆でカッコつけるというのは,鉛筆にカッコをつけるんじゃなくて,鉛筆を使ってる自分にカッコをつけることだ。鉛筆に気が行っちゃってると,そもそもがその人はあんまりカッコよくないのだよね。

● 鉛筆でカッコつけるとかつけないとか,そんなところは突き抜けて,ごくごく普通の鉛筆,たとえば三菱9800やトンボ8900,2558を使って,やるべき作業に集中するというのが至高の境地なのだろうけど,鉛筆好きにはこれが難しい。
 鉛筆じたいに興味を向けちゃうからねぇ。鉛筆にとどまらない。補助軸や鉛筆キャップにも及ぶ。その興味のベクトルは,たぶん,作業に集中することを妨げることになるだろう。

● 2年前だったか,車検を受けるためにディーラーに車を持って行ったのだが,ディーラーの社員がトンボ2558を使って書類に何か書いていた。
 その様子がかっこよくて,ずっと見ていたいと思ったものだった。あれがぼくの中での “鉛筆でカッコつける” の理想の映像になっている。
 結局,カッコよさというのは自力で作り出すものではなくて,環境との相互作用なんだろうな。
 
● でも,久しぶりにミミックを引っぱり出した。使ってみれば,ミミックは非常によくできた補助軸なのだ。
 全部で8本ほど所持している。使わないともったいないのだ。

2026年7月7日火曜日

2026.07.07 フエキの建築用鉛筆は北星クラフツマンの代わりになる

● フエキの建築用鉛筆とシャープペン(2㎜芯)。Amazon でそれぞれ,539円と444円。
 フエキが筆記具の自社工場を持っているわけではないだろうから,どちらも委託生産のはず。Amazon の写真を見ていると,北星がまとめて面倒みてるのかと思える。届いたのを触ってみると,北星ではないかもな,と。

● シャープペンには首からさげられるように紐通しの突起があるのだが,これが転がりを完全に防ぐ。
 野外で使うのを前提に設計されたものは,机上で使っても使いやすい。

● 鉛筆はHB。書いてみるとBに近いか,Bそのものかと思うほどに軟らかい。このあたりは北星テイストなんだけれども,ここがひとり北星のみかと言うと,そうでもなくて,たとえばアイボールも軟らかめだ。
 1本100円ほどになるんだけれども,値段だけのことはある。

● 書き味は北星クラフツマンに似ている。クラフツマンは Standard Products でしか扱っておらず,しかもHBだけの6本箱入りは事実上入手不可能だから,代わりにフエキ建築用鉛筆を使うのはアリだ。
 こちらは Amazon でポチればすむわけだから,入手難易度が下がる。というか,難易度はゼロだ。

● というわけなので,建築用鉛筆はたぶん北星じゃないかと思う。だから何って話ではあるが。
 北星であろうとあるまいと,フエキの建築用鉛筆は普通に一般筆記に使っても,非常に使いやすい鉛筆だということ。

● ここまで言っておいて何なのだが,建築用鉛筆とクラフツマンの書き味は似ている(ほぼ同じ)のだが,建築用鉛筆=クラフツマン ではない。建築用鉛筆の方が滑りがいい。
 それを好むかどうかは人によると思うが,ぼくは好む方だ。

2026.07.06 American な黄色いゴム付き鉛筆のプライベートブランド

● ひとつめは Office Depot。Office Depot は,「アメリカ・フロリダ州に本社を置く,世界最大級のオフィス用品・文具の小売チェーン店」であるらしい。当然,自社工場を持っているわけではないだろう。
 プライベートブランドのこの鉛筆は MADE IN VIETNAM。ひょっとしてトンボが製造しているのか。

● んなわけはない。トンボ2558より軸が太め。芯質には大差がある。
 硬度は #2/HB だが,Musgrave よりやや硬め。

● ふたつめは Simply Done。Simply Done は,「米国の流通業者である Topco Associates が展開するプライベートブランド」であるらしい。家庭用消耗品が中心。
 ので,この鉛筆も委託生産のはずだが,詳細は不明。印字されている文字は写真がすべて。

● こちらの書き味はかなりいい。滑らかで日本人好みだと思う。日本人好みと言うと少々以上にザックリとまとめ過ぎかもしれないのだが,自分を日本人代表にしているので,そうした印象になる。
 uni が確立した芯の路線がこれだ。いや,まだ確立してはおらず,先があるのかもしれないが,多くの日本人がそれを支持しているように思われる。

● 以上の2種は,日本で言えばイオンのトップバリュ鉛筆のようなものだと思うのだが(トップバリュも MADE IN VIETNAM だったと思う),アメリカでもメーカー品より安く売られているんだろうか。売られているんだろうね。

● ぼくのような鉛筆党の党員はいろんなメーカーのものを使い比べたり,大昔の鉛筆にこだわってみたり,こうして外国の鉛筆にも手を出してみたりするわけだが,多くの人は鉛筆にそんな興味を示すことはない。アメリカでも鉛筆を使うのは小学生がメインで,大人の鉛筆ユーザーはそんなにいないだろう。
 鉛筆なんてどれでも同じ,安い方がいいんじゃないかとする潮流(?)はあるのだろうと推測する。

● あからさまに安かろう悪かろうでは受け入れられない。が,日本の百円ショップで10本110円で売られている中華鉛筆だって,それなりの性能は備えている。
 鉛筆に関しては底辺のレベルが切り上がっていて,実用性を満たさないほどに安かろう悪かろうという製品はなくなっているように思われる。アメリカでも事情は同じだろう。


(追記 2026.07.14)

● Paper Mate CLASSIC。1本だけ書体の違うのが混じっている。
 AI先生によると,「アメリカでは誰もが知っていると言えるほど超定番の,どこかノスタルジックな木軸鉛筆」で,村上春樹氏が愛用しているらしい。「村上春樹氏は,ゲラ刷りに手を入れて修正する際,このペーパーメイトの黄色い鉛筆(硬度#2)を長年愛用しています」って,本当なのかい。

● 「良くも悪くもアメリカン・クオリティ」で,「全体的にどこか大雑把でラフな作りをしています。しかし,この「きっちりしすぎていない,チープで道具感のある佇まい」こそが,クラシック鉛筆の最大の魅力であり,愛される理由でもあります」。
 ものは言い様だと思わせるが,この程度の塗装の浮きやフェルールが塗装を削り取ってる様子はむしろ愛らしいとも思う。

● Paper Mate が鉛筆の自社工場を持っているのかどうかは知らない。元々はボールペンを扱っていたところらしいのだが,鉛筆工場は持っていないのではないかと思う。
 ので,日本の言葉で言えば,販売元というこのになるのではないかと思っているのだが。

● 使ってみた。HBにしてはやや硬め。「Office Depot」に近い感じ。AI先生は「高い品質と滑らかな書き心地で知られています」と言うのだが,正直,それほどのものとは思わなかった。
 村上春樹さんはゲラを直すのに本当にこの鉛筆を使っているんだろうか。そうだとすると,鉛筆にあまりこだわらない人なのか,あるいはトンボ MONO 的な硬さを好む人なのか。

● Paper Mate は,Newell Brands の傘下にあるらしい。資本関係がどうなっているのかはよくわからない(買収されたらしい)。身売りや合併,離合集散に関しては,アメリカは日本以上にダイナミックというか流動性が高いというか。
 ブランドはそのまま残ることが多いので,ホテルと同じで,こんがらがってくる。リッツカールトンがマリオットの傘下だと言われても,部外者が見ればリッツカールトンとマリオットは並立しているわけでね。

2026.07.06 ソビエト連邦(USSR)の鉛筆

● ソビエト連邦(USSR)の鉛筆セット。メルカリで1,500円で購入。
 セットというのは硬度が2Tから2Mまで揃っているからで,「製図用鉛筆のセットです」とは出品者様のご説明。現在のウクライナで製造された由。
 軸にはシベリアの白樺を使ってたりするんだろうか。白樺は鉛筆の木軸には向かないか。

● キリル文字の “ЧЕРТЕЖНИК” が製品名なのだろうが,ЧЕРТЕЖНИК は製図技師,ドラフトマンのこと。ソ連亡き後もブランドとして残っているらしい。
 非ロシア語圏では,TがH,MがBになる。2Tが最も硬く,2Mが最も柔らかい。

● 1920年代にアメリカの実業家 Armand Hammer が,ウクライナのオデッサに巨大な鉛筆工場を設立し,ソ連全土鉛筆を供給したとは,AI先生の教示による(その後,Hammer の流れを汲む サコ・ヴァンゼッティ:Сакко и Ванцетти,クラスィン記念工場:Фабрика им. Красина,トムスク鉛筆工場:Томская карандашная фабрика,スラヴャンスク鉛筆工場:Славянский карандашный комбинат の4つに整えられていく)。
 今のロシアも一所集中が好きで,ウクライナに何度痛い目に遭わされても反省する気配がないけどねぇ。

● 軸に印字されている92は1992年製であることを意味するらしいのだが,ソ連邦は1991年12月25日のゴルバチョフ大統領の辞任,翌26日のソ連最高会議による「ソ連消滅宣言」をもって崩壊したわけだから,92年製はソ連崩壊の直前か直後に,ウクライナのドネツク州にあったスラヴャンスク鉛筆工場で生産されたものということになる。

● 以上,AI先生に教えてもらったことなのだが,AI先生は息をするように自然に嘘をつくことがしばしばあるから,本当かどうかはわからない。

● HBにあたるTMを使ってみたんですけどね。まず,軸が細い。FABER-CASTELL 9000番より細い。手のデカいやつほど細い鉛筆を使うのか。
 日本で市販されてる鉛筆キャップはどれも使えないと思う。補助軸もクツワやポイントではホールドできない。伊東屋とトーキンのクリップ付きで何とかなった。

● 肝心の書き味だが,やっぱり競争のない国はダメだねぇ,とまでは思わなかった。と言いたいのだが,残念ながらこれはダメだ。
 1992年でこれだとすると,戦後ずっとソ連の時間は止まっていたことになる。日本でこの書き味を求めようとすれば,戦前か戦後のドサクサ期に製造されたものの中にあるだろう。
 ソ連の時間は止まっていたと感じるのは,ぼくらが変化の激しい国の変化の激しい時代を生きてきたからで,ぼくらの方が世界の例外かもしれないと思ってもみるのだけれども,そんなことを思ってみたところで認識に1㎜の変化も与えるものではない。

● BにあたるMならどうか。ダメだ。話にならない。
 芯が芯として立てるギリギリの品質。けっこう偏芯もきつかったりする。1992年にこんなものを市場に出すメーカーは,日本やドイツにはなかったろう。

● 今のロシアの鉛筆がどんな状況なのかは知らないが,ソ連時代には1億4千万人のロシア人(ウクライナも入れると1億8千万)はずっとこんな鉛筆を使っていたのか。これが普通だと思って使っていたのか。
 鉛筆の品質とその国の成果物にはあまり相関関係はないだろうけれども,こんな鉛筆を使って図面を引いたり,計算をしていたソ連邦の人々に,心からなる尊崇の念を表明したい。