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2026年7月7日火曜日

2026.07.07 フエキの建築用鉛筆は北星クラフツマンの代わりになる

● フエキの建築用鉛筆とシャープペン(2㎜芯)。Amazon でそれぞれ,539円と444円。
 フエキが筆記具の自社工場を持っているわけではないだろうから,どちらも委託生産のはず。Amazon の写真を見ていると,北星がまとめて面倒みてるのかと思える。届いたのを触ってみると,北星ではないかもな,と。

● シャープペンには首からさげられるように紐通しの突起があるのだが,これが転がりを完全に防ぐ。
 野外で使うのを前提に設計されたものは,机上で使っても使いやすい。

● 鉛筆はHB。“For carpenter,draftmen,designers” とある。ぼくは文字しか書かないわけだから,使っちゃいけない?
 書いてみるとBに近いか,Bそのものかと思うほどに軟らかい。このあたりは北星テイストなんだけれども,ここがひとり北星のみかと言うと,そうでもなくて,たとえばアイボールも軟らかめだ。

● 1本100円ほどになるんだけれども,値段だけのことはある。“THE HIGHEST QUALITY” とあるのは,誇大表示ではない。
 建築現場で墨付けだけに使わせておくのはもったいない。書斎でもオフィスでもアトリエでも,気持ち良く使えると思う。

● 書き味は北星クラフツマンに似ている。クラフツマンは Standard Products でしか扱っておらず,しかもHBだけの6本箱入りは事実上入手不可能だから,代わりにフエキ建築用鉛筆を使うのはアリだ。
 こちらは Amazon でポチればすむわけだから,入手難易度が下がる。というか,難易度はゼロだ。

● というわけなので,建築用鉛筆を製造しているのはたぶん北星じゃないかと思う(→ 後日,そうではないことを知った)。だから何って話ではあるが。
 北星であろうとあるまいと,フエキの建築用鉛筆は普通に一般筆記に使っても,非常に使いやすい鉛筆だということ。

● ここまで言っておいて何なのだが,建築用鉛筆とクラフツマンの書き味は似ている(ほぼ同じ)のだが,建築用鉛筆=クラフツマン ではない。建築用鉛筆の方が滑りがいい。
 それを好むかどうかは人によると思うが,ぼくは好む方だ。

2026年7月3日金曜日

2026.07.03 北星の「ジーニアスペンシル」を実店舗で見た

● また,仙台の「文具の杜」に来た。先日は気づかなかったのだが,北星鉛筆の「ジーニアスペンシル」「ショートペンシル」「ペンシルガード」があった。
 鉛筆を他に擬態させるのではなく,鉛筆としてカッコ良く使いたければ,これ一択の感じね。

● ペンシルガード+ショートペンシル=ジーニアスペンシル。核になるのはペンシルガードだ。
 ペンシルガードを多めに持っておけば,鉛筆にはこだわらなくてもいいと思う。ショートペンシルはペンシルガードのリフィルとも言える。

● そのペンシルガードは残り2個になっていた。こういうものをたとえば ANGERS がなぜ扱わないのか,疑問と言えば疑問。ANGERS のテイストにジャストフィットだと思うんだが。
 安定的な入荷を確保するのが難しいといった問題があるんだろうか。

● リフィルをひとつ買っておくことにした。HB。3本で440円。
 なかなかにいい値段だ。カッコよさにこだわらないのであれば,クラフツマンを代用すればいいと思う。「ショートペンシル」はクラフツマンを短くしたものだと思うので。クラフツマンを3分の1ほど使えば「ショートペンシル」になる。

● ただし,「ペンシルガード」とクラフツマンのHBは色が合わない。さらに,クラフツマンは12硬度セット以外での入手が難しい。
 「ペンシルガード」に合わせる鉛筆として適当なのは,色的にはトンボの MONO か,伊東屋のイートンペンシルの黒になりますか。

● 他に,クツワのプニュクリップ(DARK COOL)とA5のコピー用紙。A5コピー用紙って,以前はダイソーで買えたんだけどねぇ。今でもあるんですかねぇ。
 ともあれ,「文具の杜」はこれで3度目なんだけど,やっとレジに行くことができましたよ。毎度毎度,覗くだけでは申しわけないんでね。

2026年6月23日火曜日

2026.06.23 ユニ色ではない高級鉛筆の書き比べ

● 三菱鉛筆が1958年に出した uni は,軸色にも圧倒的な影響を残した。ユニ色は高級鉛筆の色,を定着させた。
 コーリンもアイボールも自社のフラッグシップにはユニ色を採用。自ら,uni や Hi-uni のエピゴーネンになることを指向した。

● もちろん,それを潔しとしなかったメーカーもある。その代表は業界2位のトンボ。
 トンボにもユニ色の MONO がなかったわけではないのだが,そんなのは瞬間的な現象で,それがトンボの主流になることはなかった。MONO シリーズは光沢のある黒で一貫している。
 ので,今回は,ユニ色以外の高級鉛筆を書き比べてみることにする。

● 次の7本。いずれもHBで,頭は丸められている。
 トンボ MONO100
 トンボ MONO
 トンボ MONO-R
 北星 クラフツマン
 北星 9900(HIT)
 北星 9900(Art Set)
 地球 9300(GOLD&BLACK)

● まずはトンボの MONO シリーズ。MONO-J は外している。いずれも〄がある。前世紀のものだ。
 MONO100 と MONO には〈HOMO-GRAPH〉の文字が小さく印字されている。MONO100 のゴールドラインは金属の輪を嵌め込んだものだが,Rの方は塗装。uni とは違った高級感というか,貴族感というか,どんなもんだい感というか,そういったものが溢れている。
 いや,高貴感は uni 以上かもしれない。黒の効果だ。

● uni の場合,Hi-uni,uni,uni-star の違いはほとんど体感できなかったのだが,MONO はどうだろうか。
 3種とも uni より硬い気がする。不快なものではない。硬いから薄いというのでもない。単純に硬い気がするというだけのことだ。

● この3種の違いは,uni と同様に,ぼくには明瞭には知覚できなかった。特に,MONO100 と MONO の違いはわからない。わかる人にはわかるのだろう。少なくとも,メーカーの開発陣はわかっているはずだ。しかし,ぼくにはわからない。
 MONO-R になると,ちょっと違うかなという感じはする。しかし,予めこれは MONO-R だと知っているために,脳が勝手に動いて違いらしきものを作り出しているだけだろう。目隠しテストをしたら,まずもって区別はつくまい。

● 要するに,ぼくのような感度の鈍い人間は1本77円の MONO-R を使っとけという話になる。そういう人間が MONO100 や MONO を使うのは,分不相応というものだ。それが論理的帰結だ。
 MONOシリーズの3種を使い比べて評価めいたことをしようとしているのだが,評価能力があるのかどうか,われながら疑問だ。むしろ,これらの鉛筆を使うことによって,いい鉛筆とはこういうものだと教えられている側面があって,そちらの方が大きいだろう。

● Hi-uni と MONO100 の違いについては,Google の検索エンジンAIが的確にまとめている。
 Hi-uni は「超微粒子の黒鉛を大小混合することで,ムラなく均一で濃い発色を実現して」おり,「芯にややしっとりとした柔らかさがあり,非常に滑らかに書ける」のに対して,MONO100 は「1立方ミリメートルあたり1億個の超微粒子黒鉛を高密度で圧縮して作られてい」るので「芯がしっかりとしており,カリッとしたシャープなタッチで,濃く美しい線を書くことができ」る。

● AI先生の仰るとおりだ。ということは,芯の製造方法のや違いや,使ってみての感想はネットにたくさん上がっているんだろうか。
 上記のとおり,MONO100 は Hi-uni に比べるとタッチが硬いのだ。Hi-uni は女性的,MONO100 は男性的。どちらが好きかは好みによるが,ぼくは Hi-uni を採る。
 ただし,以上はHBの場合であって,Bや2Bで MONO100 がどんなタッチになるのか,どう化けるのか,ひょっとすると Hi-uni を超える仕上がりになっているかもしれないと期待させる。

● 今すぐにでもそれを確かめることはできるのだが,それはしないでおく。ものには順序というものがあるのであって,その順序を自分で決めてしまっている。
 当面,自分が決めたその順序にしたがって鉛筆を消費していこうと思っている。MONO のBや2Bを使うのはもう少し先になる。

● MONO シリーズの3種の違いを明確に知覚するのは無理なのであるけれども,にもかかわらず好みというのは生まれてくる。この3つの中から1つ選ぶとすれば,100やRのつかないノーマル MONO だ。
 不思議なものだ。どれも同じだと感じるのに,なぜ好みが? たぶん,指は脳が感じていないことを知覚しているのだろう。
 理由はわからない。理由は脳が考えることだからだ。脳はわかっていないのだ。けれども,MONO シリーズの中でのぼくの好みはノーマル MONO だ。

● 次に北星のクラフツマンと9900。9900はすでに生産をやめている HIT と Art Set の2種がある。他に,ダイソーで販売されているのもあるのだが,こちらは4Bと6Bしかないので除外。
 ただし,ダイソーで売られているのに高級鉛筆のわけかないじゃないか,と短絡しない方がいいとは思う。こちらの9900も侮れない品質を持っている。

● 北星の特徴は,他社より濃いめで軟らかいということだ。が,書き終えてから MONO で書いた筆線と見比べてみると,濃さはそんなに違わない。錯視とでも呼べばいいのか。
 が,軟らかさは筆線のように跡に残らない。ライヴ感100パーセントというか。だから安心して言うのだが,北星の芯は軟らかい。ここに挙げた3本はいずれもオリエンタル産業(東海カーボン)製だろうけれど,相当に良質な芯なのだろうとは素人でもわかる。

● では,3つのうちでどれがどうという話になるのだが,トンボの3つよりは明確に違いがあるように思われる。思われるのだが,目隠しして当てられるかというと心許ない。
 滑らかさは クラフツマン−HIT−Art Set の順だが,それはこの3本を交互に使っているからわかる(というか,感じる)ことで,目隠しでおもむろに1本を取り出して書き始めてみても,それが3つのうちのどれなのか,おそらくわかるまい。

● 北星の3本はいずれも他社より軸が細め。9500や9606もそうだから,それも北星の特色と言える。
 が,昔の北星はこうではなかった。こうなったのは比較的最近のことだと思われる。

● HIT はすでに生産されていないのだし,クラフツマンも Art Set も12硬度セットで購入するしか入手の方法はない(Art Set については,サードパーティーが Amazon で硬度別の販売をしているが)。入手に難があるのが残念だ。
 要するに画材として扱われてる。その扱いじたいに反論はないが,一般筆記に使いたいという人にはなかなか厳しい状況だ。事実上,選択肢から外すしかないのが現実かもしれない。

● メーカーはクラフツマンを硬度別でも売りたいはずだ。しかし,クラフツマンを独占的に扱っている Standard Products の方針は違うらしい。
 Standard Products は硬度別の販売を開店時の初回入荷分のみに限定し,それが売れた後の補充はしない。12硬度セットで売りたいようだ。
 Standard Products には Standard Products の考えと都合があるのだろうから,傍からとやかく言うことではないのだが,一般筆記に使う鉛筆としては選びにくいというのが現状だ。

● 地球の GOLD&BLACK。地球鉛筆のフラッグシップはこれだったのだろう。書き心地も良好だ。
 すでに消滅しているメーカーだし,北星の3本(いずれも〄は入っていない)より古いものになるのだと思う。
 ということもあってか,クラフツマンほどの滑らかさはないのだが,ではあっても充分に滑らかだし,芯先から伝わってくるフィードバックもなかなかに快適だ。こういう鉛筆を使って,文句を言ってはいけない。

● 北星の3本も地球の GOLD&BLACK も,先ほどの uni 型か MONO 型かでいえば,明らかに uni 型。国産鉛筆のほとんどは,uni を範にしているように思われる。しっとり感を大事にしているとの印象を受ける。
 カチッとした MONO 型はトンボの独自路線。そのトンボにしても8900は uni 型に属する。

2026年6月11日木曜日

2026.06.11 北星鉛筆の9606

● 日光に来た。この先,ちょっと行くと,旧栗山村に入る。
 天気が変わりやすい。晴れてたと思ったら雲に覆われて雨になる。が,すぐに晴れ間が顔を出す。晴れ間なのに雨も降ってたりする。

● 筆箱には北星9606を入れてきた。9500の後の持ち出し用鉛筆に任命した。
 トンボ2558と並ぶ,国産ゴム付き鉛筆の雄。鉛筆党の党員で知らない人はいないはず。

● 9606は今回初めて使うわけではない。今までもチョコチョコと使ってきている。したがって,書き味はわかっている。
 Hi-uni に迫るという人もいるが,Hi-uni は Hi-uni であって,9606は9606。あたりまえだけれども,別のものだ。そこに各々の良さを見出すか,どちらかに偏るかは人による。

● 前言を翻すようだが,ちょっと試し書きをした程度でわかるもんじゃないってのは,万年筆に限らない。鉛筆だってある程度は使い込んでみないと,素性のすべてをさらけ出してはくれない。
 9606に関しては,使い込んだという程度には使っていると思うが,使うたびに(書き始めてしばらく時間が経った後に)これが9606だという感覚が甦ってくる。

● 適度な軟らかさ。それは適度な硬さでもある。紙が押し返してくる硬さ。これが過ぎると疲れることになる。いかに筆圧をかけずにいても硬さが過ぎると疲れる。
 滑らかさ。9500には芯に粒子感を感じさせるところがある。それが悪いというのでは全然ないし,9500も充分に滑らかなのだが,9606になると粒子感は
ほぼ感じない。

● 粒子感を感じさせない=上質,と言っていいのか。滑らかでさえあればいいのか。多少のザラつきはむしろあった方がいいのではないか。
 このあたりは最後の最後は好みで決まる問題ではあるのだが,ぼくは滑らかであればいい鉛筆の条件の9割を満たせていると考える。9606は文句なしに上質感を感じさせる。これはいい鉛筆だ,と。

● ぼくは,今のところは,濃いめの鉛筆を好む。同じHBでも北星は他社より濃い。今後はHBしか使ってはいけないと言われれば,北星にするしかない。
 正直,9500でも9606でもクラフツマンでも9900でもかまわないと思ってるが,9606は北星製品群の中でも最もコスパがいい鉛筆かもしれなあ。性能−価格比が一番いいかも。

● 北星には9900が3種ある。ひとつは,すでに生産をやめているHIT。もうひとつはアートセットの9900。3番目がダイソーで3本セットで販売されている “かきかたえんぴつ”(4Bと6B)。
 アートセットは12硬度で1,100円。9606は1本77円。9606の方が安いのだが,アートセットのHBより9606推し。描くのではなく,書いてる分には9606の方が高額なんじゃないかと感じることがある。

● 9606は(OEMを除けば)北星では唯一の消しゴム付き鉛筆だ。ぼくは鉛筆に付いている消しゴムは使わないのだが,消しゴムなしの9606を出してくれとリクエストするつもりはない。それはないんだな。
 消しゴムなしなら9500で充分だし,クラフツマンも充分な量を確保しているから,それらを使えばいい。9606は消しゴム付きでけっこう。消しゴムは使わないままで,1本の9606を使い切ってみたい。というわけなので,当分,旅先では9606にお世話になる。

● ともかく,HBしか使ってはいけないと言われれば,北星から選ぶことになる。が,実際にはBや2Bもあるわけで,三菱やトンボのBと北星のHBを比べた場合,常に必ず北星のHBが勝るとは限らない。
 昭和30年代の鉛筆だと,HBで受け入れられるものはあまりないが(uni や MONO は別),Bや2Bなら昭和30年代のものでも全然OKだ。濃いめ軟らかめが好きだと,そういうことになる。
 HBで比較するなら2558より9606かなと思っているが,2558にはBもある。この2558Bが絶佳なので,いずれ持ち出し用に任命する予定。

● 問題は,この濃いめ軟らかめ好きがいつまで続くかだ。ずっと続くかもしれないのだが,書き味や滑り具合いだけでなく,黒の品位も問題になる。
 今はどうか知らないが,昔の墨汁の黒はイヤな黒だった。ああいう黒は見せられたくない。
 黒鉛の黒は,4Bであっても6Bであっても,墨汁の黒のようにはならないだろうと思っているが,このあたりで自分の好みがどう転ぶかわからない。

2026年6月6日土曜日

2026.06.06 バカの草刈り場

● ショートサイズの「大人の鉛筆」。川崎のヨドバシで買ったもの。
 自分にはこちらの方が合うはずと思ってたが,長いタイプを使うことの方が多いかもしれない。

● 書いてるときにはクリップはない方がいい問題。若干頭重めにもなるが,そこは無問題だし,ルックス的にはクリップは必須。このアンビバレンツ。
 これを胸ポケットに挿して出かけることはないんだけどね。クリップに実用性は求めてない。

● ただ,これがあると鉛筆要らないよね。三生分か四生分の鉛筆の処分を大幅に前倒ししなきゃいけない。だって,場所を取るだけになった鉛筆群なんて邪魔なだけだからさ。
 「大人の鉛筆」よりも「鉛筆屋のシャープペン」の方が鉛筆の天敵かな。削る手間が要らないのは,特に旅先においては大きなメリットだ。
 が,旅先に限らず,ハンドル式の鉛筆削りが手元にある自宅においても,鉛筆から「鉛筆屋のシャープペン」 にすぐさま乗り換える事ができるわけだ。それで何かデメリットがあるかといえば,そんなものは何もないと断言できる。
 「大人の鉛筆」もそうだが,「鉛筆屋のシャープペン」 も鉛筆の風合いが移植されている。木軸シャープなんてこれで充分だろうよ。

● さて,ここからが本番なのだが。
 しーさー氏が有名にした,野原工芸に代表される木軸ブームがまだ続いているようだけども,言葉を選ばずに言ってしまうぞ。あそこはバカの草刈り場だ。
 それを端的に示すのが転売問題だ。転売ヤーのことではない。こういうもので小銭を稼ごうとするのは暇な貧乏人に違いないけれども,それ以上に転売ヤーを詰る側が本当にバカっぽいのだ。ぽい んじゃんくて,正真正銘のバカなのだ。

● 自分たちが転売ヤーを生んでいるという自覚がない。そもそも世間の潮流に群がること自体が馬鹿の証明であるわけだ。この状況下で木軸ペンに走っていて恥ずかしくないのか。
 今までも誰かのカモになって生きてきたのだろうが,これからカモであり続けるのだろう。カモりたい側は「推し」「推し活」などという言葉を編み出して,いっそうカモろうとしているようだが,バカは常に必ず搾取される側にいる。にもかかわらず,あまり世の同情を引かないのは,あまりといえばあまりにバカだからだ。

● 少しは考えろと言いたいが,そんなことができるくらいなら,その時点でバカではない。バカにつける薬はない,バカは死ななきゃ治らない,と昔の人は言ったが,まったくそのとおり。バカがバカを治すのは生まれた時点で手遅れだ。
 かつ,バカが自分の頭で考えてしまうのは,最悪の結果を招く。バカが自分の頭で結論を出すのだから,間違えるに決まっているからだ。賢人の意見を訊いて,それに従った方がいい。

● 書物でそれをするのを勉強というのだが,バカはその勉強を億劫がる。自分のスカスカの頭とごくわずかな経験だけで辻褄を合わせようとする。その方が楽だからだ。
 そういうバカが木軸ペン界隈に蝟集していると,ぼくには見える。バカに交わるとバカが伝染る。近づかぬが吉と思う。

● 自分の頭で考えていい人など,そうそういるものではない。たぶん,それが冷徹な真理というものだろう。
 当然,ぼくも自分の頭で考えてはいけない側の人間だ。そのことはわかっているから,できるだけ自分の頭では考えないようにしている。
 ソクラテスが言ったとされる “無知の知” とは,案外,こうしたことを指すのではないか。自分はバカだから自分の頭で考えてはいけない人間だ,ということを悟るのが “無知の知”。

2026年5月27日水曜日

2026.05.26 中国製の鉛筆芯

● 最近,100円ショップで10本110円の中華製鉛筆を試してみて,予想以上にいいので,少し驚いている。
 これだったら鉛筆でありさえすれば何でもいい,細かい詮索は無意味だ,と思うに到っているのだが,中でも Seria のゴム付き鉛筆は秀逸だと思う。

● 前に一度使っていて,そのことは知ってはいたのだけれども,あらためて,これなら日本のメーカーが作った鉛筆に比べてもそうそう引けは取らないなと感じている。
 軸が細いので合うキャップがないのだが,それを除けば,ほぼほぼ文句なし。国産鉛筆より芯の減りが早いということもない。

● これを使っていると,三菱9800やトンボ8900のような普及品の芯は自社製ではなく,中国から輸入したものだろうとも思えてくる。
 黒鉛はもちろんほぼ全量を中国から輸入しているのだろうが,中国で芯に加工されたものを9800も8900も使っているのではないか。

● 苦言を呈しているわけではない。中国が作る芯も格段に良くなってきているのだろう。使えるものなら,そしてそれが安いのだったら,そちらを使うのは当然のことだ。
 そうして,製品価格を抑えるのが消費者に対する最大のサービスというものだ。

● ただし,北星の9500について,北星の杉谷社長と 𝕏 で次のようなより取りを交わしたことがある。去年の1月のことだ。
 北星9500はいい鉛筆です。芯は中華製だろうけれども,なかなかどうして。北星は他社より濃いめなので,軟らか芯が好きな人でもHBが適当かと思います。
 芯も日本製で頑張ってます
 えぇっ,9500は55円でしたよね。それでペイするんですか?
 ギリギリのギリw
 そうなんですか。三菱やトンボも,9800や8900の芯はどこかの時点で中国製に切り替えてるはずだと思ってました。でなければ,この価格で出せるはずがない,と。北星さんもまた同じ,と。いや,申し訳ありませんでした。不明をお詫びします。

2026年5月18日月曜日

2026.05.18 旅先に持ち出す鉛筆は北星9606

● 今回から出先に持ち出すのは北星の9606。持ち出し用の鉛筆は北星9500から始めたので,次は9606にするかといった程度のことだ。
 ちなみに,9606の次はいったん北星から離れて,伊東屋のイートンペンシルを使ってみるかと思っている。その次は北星に戻ってクラフツマン。

● 9606はHBしかないのだが,ぼくの好みで言うと,これに比肩するのはトンボ2558のB。
 消しゴムの性能だけでいえば,2558がわずかに勝る。が,ゴム付き鉛筆の消しゴムはぼくはほぼ使わないのでね。

● 鉛筆としての使い勝手ではかすかに9606かと思うが,ほとんどイーブンだな。軸色の好みで決めていいと思う。小豆色が好きか黄色が好きか。
 9606はリアルの文具店で見かけることがないので,知る人ぞ知るの域にとどまっているのかもしれないが,Amazon でいくらでも入手できるので,鉛筆党員なら一度使ってみる価値があると思う。

● 初めて9606を使ったときは,その滑らかさにこれは上等な鉛筆だと驚いた記憶があるのだが,今,自宅で使っているのが Hi-uni のBであるせいもあるのだろうか,あまりそれを感じなくなっている。
 9500と比べてもそんなには違わないかな,と。いい鉛筆であることは間違いないのだが,いい鉛筆じゃない鉛筆なんてそうそうない。いい鉛筆の中でどれだけいいかの戦いになる。

● ぼくは10本110円の百均中華鉛筆でもそこそこいいと感じてしまう人間なので,その鉛筆がどれほどいいかを測る測定器として不適であるかもしれない。
 世の中にはそのあたりの違いに敏感で,鉛筆選びに五月蝿い人もいるんだろうか。ま,あまりいないとは思うんだけど。

● 鉛筆ならどれでもいいという境地に至りつあるというか,こだわりが抜けてきたような気がする。
 ただし,硬度に関しては北星ならHB,三菱やトンボならB,STAEDTLER や FABER-CASTELL なら2Bか3B,といったところが好みに合うなとは思っている。

● すでに消滅している鉛筆メーカーの(したがって,それなりに古い鉛筆の)HBにはあまりいただけないものがあるなとも思っている。何でも現行品がいいとまで言うつもりはないけれども,鉛筆は基本,新しいものがいいかもしれない。
 唯一の例外があるとすれば,三菱9800だ。現在の “Matured” よりも昔の “Patented” の方が良かったんじゃないかと思ったことがある。まぁ,しかし,強いて問題にするほどのことでもない。今,入手可能な鉛筆ならどれでもいいかと思っている。
 三度生まれ変わっても使い切れないほどの鉛筆を買い集めてしまったので,ともかく順番に使っていかないとしょうがない。

● 9606を3本筆箱に入れているのだが,同じものを3本ではなく,たとえば9606,トンボ2558のB,イートンペンシルと,3種を1本ずつ入れて,書き味の違いを楽しむ方がいいなかなと,およそどうでもいいやうなことを思ってもみる。
 そんなものは頭で考えていないで,実地に試してみればいいことだ。どっちでも変わらないという結論になると思うのだが,ま,こうしたどうでもいいことで悩むのは快のひとつに数えていいだろう。どうでもよくないことで悩むのは,快どころか痛苦になることが多いけれども。

2026年5月13日水曜日

2026.05.13 北星のジーニアスペンシル

● Amazon をチラチラ見てたら,北星のジーニアスペンシルがあったのでポチった。クリップ付きのペンシルガード+ショートサイズの鉛筆。
 いえね,これが557円だったんですよ。ペンシルガード単体が556円なんですわ。そりゃ,百人中百人がこちらを買うでしょうよ。Amazon がこちらに誘導してるんだわ。

● 鉛筆はクラフツマンに似ているが(クラフツマンだと思う。ペンシルガードに合わせるんだからね),これくらいの長さになるとペンシルガードに装着したときに絵になるのだな。見た目の良さは正義だ。
 これと RHODIA No.11 をシャツの胸ポケットに入れておく。カッコいいね。インテレクチュアルだよ。ぼくはやらないけど。

● 実際に書いてみた。鉛筆はクラフツマンと同じもので間違いないようだ。鉛筆の長さは約13.5㎜。普通の鉛筆の3/4。
 この長さだとペンシルガードを装着した状態がちょうどいい感じになるわけね。鉛筆は使っていれば,一瞬たりとも同じ長さではいないわけだから,この均整美は言うなら幻想なんだけれどもね。

● genius は「非凡な才」という意味だろうから,そのかけらもない人間が使っていいのか。ま,いいに決まっている。
 にしても,クラフツマンのHB,いいですなぁ。これは世が世であれば,ぼくなんかが使ってはいけない鉛筆かもしれないよ。

● ペンシルガードと相まって,鉛筆に高級感を求める人にもよろしかろうと思う。鉛筆の身の丈に合った高級感で,パーフェクトペンシルのようなグロデスクさはない。
 軽快な高級感といいますかね。パーフェクトペンシルは鈍重な感じがするじゃないですか。

● 557円ならば BLACKWING が1本買える。「大人の鉛筆」も買える。さてさて,どうする,諸君。
 ワタクシメはといえば,Amazon で2本買ったんだけども,ヨドバシで3本追加のポチリをば。

● この製品は3年前の夏ですよね,世に出たのは。ところが,現物がない。ペンシルガードはどうにか楽天で買えたので,それで良しとして,現在に至っていたんですよ。ジーニアスペンシルは正直,忘れてましたよ。
 なので,親の仇を取るというのではないけれどもね,買えるようになってるのであれば,いくつか買っておこうかという感じです。


(追記 2026.06.15)

● 本文に書いたとおり,消耗品なんだから何本あっても困るもんじゃないと理由を付けて,ヨドバシで3本追加注文した。ところが,ヨドバシでも在庫を押さえているわけではなく,注文があってから手当てに入る。品薄なんでしょうね。
 3本のうちの1本目が届いた。ヨドバシの名誉のために言っておくが,そのことをヨドバシは最初から明示している。



(追記 2026.07.08)

● 残りの2本は未だに届かない。焦らず待つことにする。

2026年4月21日火曜日

2026.04.21 那須烏山市で鉛筆を買う−中華鉛筆について

● 那須烏山市のベイシアの文具売場を見ていた。ら。北星の9500があるじゃありませんか。
 「大人の鉛筆」以外の北星製品をリアル店舗で見かけることはほぼないのに(ダイソーに “かきかたえんぴつ” があるが。ま,Amazon でポチればいいんですけどね),烏山で見かけるとは。

● HBと2Bはたんとあるので,Bを買いました。3本セットで159円(+税)。
 「東京えんぴつ」です。トンボははるかベトナムで作るようになったし,三菱も工場は帝都にあるわけじゃない。MADE IN TOKYO は一定程度アピールするかもしれません。

● 使ってもらえさえすれば,リピーターが生まれるはずだ。
 他社より優れているという言い方ではなく,独特の風合いがあるのでね。ウマが合う人は合うはずなんだよね。

● このベイシアには Seria が入っている。その Seria で,10本で110円の鉛筆を購入。しかも,ゴム付き。
 同じゴム付きの国産鉛筆の4本セットがダイソーにあって,そちらも安すぎると思っているのだが,中華製なら110円で10本のゴム付き鉛筆が買えるわけだ。

● 前に使ったことがあるので使い勝手は知っている。中華製だからダメ,じゃないんだよね。っていうか,Hi-uni からこちらに換えてもさほどに段差は感じないんだよね。
 日本人と中国人は書き味の好みが似てるんだろうか。そのあたりは知らないけれども,日本人の好みをよく研究してるなという印象を受ける。滑らかさの追求だな。
 目隠しされたら国産鉛筆との区別はつくまいよ。その程度の仕上がりにはなっている。これがどんな職場環境で作られているのか知らないが,中華製を侮ってはいかんね。

● 中国の鉛筆メーカーが日本人の好みを研究しているというより,販売元である野府産業㈱の意向が反映されているということか。
 ともあれ,この鉛筆のダメなところは,今のところ,見つからない。

● ただし,この中華製,軸がかなり細い。ドイツ製より細い。ドイツ製のバレットキャップも使えないくらい細い。板バネを仕込んでいる北星のペンシルガードでもちょっと厳しい。使えるキャップはない。
 パイオニア製の樹脂製補助軸ではホールド不可。が,それ以外のあらかたの補助軸は使える。
 結局,この鉛筆は家で使うしかないと思うのだが(外に持ち出すには向かない),家で使う分にはいたって快適に使えるんですよ。


(追記 2026.04.28)

● Seria で買った10本110円のゴム付き鉛筆は充分に実用性を満たしているよ,と。当然,ダイソーにも同等品がある。こちらも試してみました。
 はい,無問題です。全然OKです。一般筆記には何の問題もないと思います。Seria のは軸が細くて使えるキャップがないのだけれども,こちらは三菱鉛筆並みに太いので,その問題もありません。

● となると,鉛筆は中華製でいいよってことになるんでしょうか。その防波堤になるのは,自分は百均で売られている中華鉛筆を使うような人間ではないという,何の根拠もないプライドしかないのか。
 実際のところ,1本10円の中華鉛筆がどの程度売れているのか。子供に買い与える鉛筆を百均中華にしている親御さんがどのくらいいるのか。ちょっと気になってくるね。ぼくが気にしてもしょうがないんだけどね。


(追記 2026.04.29)

● Hi-uni と1本10円の百均中華鉛筆の間に,そんなに段差は感じないというのが,正直なところ。では,10円の中華鉛筆でいいかとなると,そういうわけのものでもない。
 かなり書く人でも1本の鉛筆が1ヶ月は保つだろう。1ヶ月の筆記具代が165円か10円かが,差のうちに入るだろうか。BLACKWING を使えば600円だが,600円か10円かは差のうちに入るだろうか。

● きょう日,自販機で缶コーヒーを買えば140円だ。女性の方は化粧品代に月にいくらお遣いだろうか。ほぼほぼ見返りのないものにそれだけの金額を投じていながら,月に600円の鉛筆代を問題にする実益はない。
 もはや,鉛筆に関しては価格は考慮事項にならない。気分に任せていいんでしょう。というわけで,今日は北星9500を使っている。

● 気分に任せるのだから,百均中華を使いたくなることもあるだろう。BLACKWING を使ってみるかとなることもある。
 多くの方がすでにその境地に達していらっしゃると思う。中には1週間で1本使うとか,3日で1本使うといった超人がいるかもしれない。そうした超人の場合は話が別だ。人間界の常識は通用しない。


(追記 2026.05.12)

● Seria に行ったので,また10本で110円の中華製鉛筆を買ってみた。消しゴム付きではないやつ。
 芯がきちんと真ん中に収まっているわけではなくて,そこはけっこうラフなんだけれども,そんなものはさしたる問題ではない。先日買ってみたゴム付きは何事かと言いたくなるほど軸が細いのだけれども,これは普通に国産サイズ。

● でね,Hi-uni,9800,中華製の順番で書き比べてみても,それぞれの間に段差があるとは感じないんですよねぇ(正確に言うと,今日買った中華製には時にザラツキを感じることがあって,段差があると言えば言えるかも。が,本文のゴム付き中華だとその段差を感じない)。使い込んでいくと,やはり Hi-uni は違うな,となるんだろうけども,それも意識をそこに持って行った場合の話でね。
 百均の中華製はコスパがいいぞっていう話ね。特にこだわりがなければ鉛筆はこれでいいぞ,という身も蓋もない話になってしまう。扱いはゴム付きと同じ野府産業㈱。

● と言ったうえで何なんだけれども,鉛筆のような完成の域に達して長く経過した製品においては,微差が大差でもある。
 コスパで中華製を選んだ方がいいですよとは全くならない。こんなところでコスパを追求してどうする? Hi-uni を使った方が間違いなくいい気持ちになれる。

● ここから先は人それぞれだが,中華製を使っている人を軽んじるのは絶対にいかん。彼は道理に従っているだけなのだから。

2026年2月28日土曜日

2026.02.28 日本の50円鉛筆が優秀であること

● 前回から旅先には再び鉛筆を持ち出すようになっている。以前持ち出していた北星9500のHBにその任を命じているのだが,こうして書いていると,家で使っている Hi-uni のBとの差異はほとんど誤差の範囲に収まるのではないかと思えるほどに,違いがない。

● Hi-uni の方が芯の減りが少ないかもしれない。それと何というのか,ひと文字あたりの黒鉛の粒子数が Hi-uni の方が多い感じというか,筆線のクッキリ度がわずかに勝るというか,その程度のものだ。
 それも違いを探そうという視点を強いて持たせた場合の話であって,普通に書いている分には,Hi-uni でも9500でも変わりはない。Hi-uni でなければならない理由は何もない。

● 北星9500を使っていて思うのは,日本の50円鉛筆の優秀さだ。北星のHBは三菱やトンボより濃い。三菱9800やトンボ8900を使うとしたら,Bの方がぼくには向いていると思うが,9800や8900のBを使っても,同じように快適に書いて行けるだろう。
 いや,9800のBは体験済みだ。何の問題もない。快適だった。

● 鉛筆を使うのは小学生しかいないのだから,小学生にこそ Hi-uni を使わせたらどうかと思うことがあった。わずか165円で買えるのだから,小学生にはいい鉛筆を使わせるべきだ。
 それによって鉛筆に好印象を持ってくれたら,長じてから鉛筆に戻ってきてくれる可能性が少しでも高まるんじゃないか。

● が,間違いだった。彼ら彼女らが現に使っている鉛筆も充分にいい鉛筆なのだった。たとえ Hi-uni を使わせたところで,長じた後に鉛筆を思い出して,鉛筆に戻ってくる確率は変わらない。
 一般筆記に限れば,道具にこだわることに意味はない時代にとっくに到達しているわけだろう。

● こだわる必要のないことにこだわって,救いのない自己満足に浸っている暇があるのなら,その道具を使ってする作業に集中せよ,作業する時間を5分でも10分でも長くすることに意を用いよ,と神様は言ってるよ,たぶん。
 弘法筆を選ばずと言えども,紙とペンはよく選べ,などとナントカのひとつ覚えをかましている場合じゃない。作業する時間を増やせ。
 以上,自分に言ってみました。

2026年2月15日日曜日

2026.02.15 再び,鉛筆を持ち出した

● 今どきは小学生の女児でも使わないであろう,ペコちゃん缶ペンケース。ハサミを携帯用の小さいものにすれば,鉛筆とその一族郎党を収納できる。字消板も入る。
 で,今回はハサミを小さいのに替えて,久方ぶりにシャープペンではなく鉛筆を持ってきた。出先ではシャープペンの方が世話なしでいいかとも思うんだけど。

● 北星9500を3本,たんぽぽ補助軸,uni Palette(無印版)を持ってきた。他に両面テープも別のポーチにいれて持参。
 これだけあれば,ノート,手帳,連用日記のすべてに対応可能。

● あらためて,それらを眺めながら,これだけあればいいのか,余計なモノを色々と持ち過ぎているなぁ,と思っている。
 反省せよ。人生やってくのに,そんなに荷物は要らないよ。

● それなのに文具に限ってみても,どうしてたくさん抱えてしまうのか。只今現在も “たくさん抱えてしまう” は進行中だ。歯止めがかからない。
 生きてる間に使えるのは,さてどのくらいだろう。1割程度か。2割は使えるだろうか。

● そもそも,ぼくは文字しか書かない。文字しか書かないのだから書ければ何でもいい,という方向に行くのが,ある意味,健全でもあると思うんですよ。
 何でもいいんだから,そもそも選ぶ必要なんてない。たぶん辿り着けることはないだろうけれども,いわゆるひとつの理想の境地。

● で,北星9500 をたんぽぽ補助軸に入れて使っているわけだけどね。何気ない顔をした逸品というのがあるもので,9500はそのひとつ。
 Hi-uni や MONO100 は最初から逸品の面構えだが,普通の顔をした逸品があるわけだよね。

2026年1月17日土曜日

2026.01.17 「大人の鉛筆」か「鉛筆屋のシャープペン」か

● 川崎ルフロンに入っているヨドバシカメラの文具売場で発見。北星の「大人の鉛筆」。
 タッチペンはどうでもよくて,この長さの「大人の鉛筆」が欲しかったということね。「大人の鉛筆」って長すぎません?

● 長くて困る理由は具体的にはないんだけれども。ノックするときは長さに関係なく持ち替え動作が必要で,長いからといって,動作が増えるわけでもないからね。
 けど,長すぎないかという違和感。

● こちらはだいぶ短い。速攻で買いました。そうだよ,こういうのが欲しかったんだよ,というわけでした。
 以上,今月の7日のこと。

● その短いタイプの「大人の鉛筆」,「鉛筆屋のシャープペン」より短い。通常の替芯は入らない。
 替芯も短いのが出るんだろうけど,通常版の「大人の鉛筆」で短くしてから,こちらに移し替えるのが現実的。
 予め入っている芯はB。2Bに換装。シャープペンは鉛筆よりひとつ濃度を上げたほうがいい感じ。

● 問題は「大人の鉛筆」か「鉛筆屋のシャープペン」か。当面,後者になりそう。理由は軽いから。
 口金は「大人の鉛筆」がカッコいいんだが。口金と軸のバランスは,長い方の「大人の鉛筆」の方がいいように感じる。
 どうでもいいようなものだが,気になり始めると気になるもんだ。

● 「大人の鉛筆」も「鉛筆屋のシャープペン」もれっきとした木軸ですからね。鉛筆用のインセンスシダーを使っている(と思う)。
 ぼく一個は,未だに収束の気配を見せない木軸ペンブームに舌打ちしたいような気分なんだけどね。好きなものを使えばいいさと思うけれども,シャープペンやボールペンの軸なんざ樹脂で充分だろうよくらいに思っている。

● シャープペンやボールペンのくせに高いのも気にいらん。そもそもが,木軸の筆記具なんて鉛筆だけでいいじゃん。
 ところが,「鉛筆屋のシャープペン」なら660円で木軸が手に入る。あなたがイメージする木軸とは違うかもしれないけれども,木軸は木軸だ。

2026年1月5日月曜日

2026.01.05 試筆を信じるな

● 高価な万年筆を買うときなんかは試筆ということをするが,じつのところ,試筆程度でわかることはそんなに多くない。大事なことは,ある程度使ってから見えてくることが多い。手に馴染んでからわかるもの。
 逆に,試筆で違和感を感じたからといって,簡単に切り捨てない方がいいかもしれない。手に馴染ませるまでは忍耐が肝要。

● もちろん,やっぱりダメだったということもあるわけで(こちらの方が多いだろう),そこは賭けになるが,試筆をあまり信用するなとは言ってもいいように思う。
 ま,ぼくなんか,これから高額万年筆を買うことはないだろうから,そもそも気にする必要もないのではある。

● 手に馴染んだらがぜん良くなったのがこれだ。北星の「鉛筆屋のシャープペン」,0.7㎜。
 700円でお釣りが来るくらいの値段だし,ヨドバシで買ったので,試筆なんてあり得ないわけだが,手に馴染ませるまでは多少の違和感はあった。
 馴染ませるのに要した時間は正味2時間程度のものだが,シャープペンなんてそんなに使うわけではないから,実際にはとびとびの数週間。

● 馴染ませたらこっちのものと思える筆記具だ。馴染む前からこれはいいと思う人も,数多いるとは思うけれども,ぼくは少々鈍臭い方なのだ。
 たんに文字を書くだけなので,シャープペンは0.7㎜がベストとの結論。0.9㎜も悪くはないのだが,B罫に書くのなら,0.7㎜が収まりが良い。小さめの字を書くのも理由だと思うが。

● 家では鉛筆を使っている。シャープペンを使うのは,旅行先を始め出先においてだ。
 が,「鉛筆屋のシャープペンに馴染んでくると,自宅でも鉛筆じゃなくてこれを使えばいいじゃないかと思うことがあるようになって,そこが少々厄介なところだ。

2025年12月24日水曜日

2025.12.24 北星鉛筆の「アートセット」

● ヨドバシで北星の「アートセット」をポチってみた。クラフツマンと同じく,4Hから6Bまでの12硬度セット。
 アートセットという名前ゆえ,敬して遠ざけていたんだけども,試してみることにしましたよ。

● 興味は2つあって,類似のクラフツマンと比べてどうなのか。同じなのか違うのか。
 もうひとつは北星の9900番問題。アートセットには9900が与えられているのだが,北星にはもうひとつの9900があって,それがダイソーで3本(かつては4本)セットで売られている4Bと6Bの「かきかたえんぴつ」。なので,同じ9900に差異はあるのかないのかを確かめてみようか,と。

● まず,1つめ。HBで芯の状態を同じにして少し書いてみた。
 アートセットのHBも相当いいじゃないですか。こういう鉛筆を絵を描くやつらだけに使わせておくのはもったいない。が,クラフツマンにはわずかに及ばない気がした。

● 次に2つめ。9900は北星のHIT鉛筆(高級鉛筆を指向したものだと思う)に与えられた番号だが,元々のHIT鉛筆は現在は消えている。
 が,ダイソーの「かきかたえんぴつ」に「NO.9900」や「HIT」と印字されている。最初はね,冗談なのかと思ったんですよ。9900やHITは文字ではなくて,それらも意匠のうちなのか,と。

● ともあれ。アートセットとダイソーで違いがあるのかどうか。
 そりゃ,あるでしょうよ。83円と33円の鉛筆が同じだったらおかしいでしょ。こちらは4Bで,やはり芯の状態を揃えて比較。

● したらば。ほとんど差異がなかったんでした。微妙なところはわからない。かすかに違うような気もするんだけど,でも同じと言うのが実感に近い。
 ということは,ダイソーの北星4Bはお買い得ってことね。

● ついでに言うと,ダイソー北星の4Bと6Bの間にも差異がない。濃さもほとんど変わらないんじゃないかな。

2025年10月5日日曜日

2025.10.05 気になりながら使えていない北星製品

● 北星の「大人の鉛筆」。3本持っている。同じ北星の「鉛筆屋のシャープペン」。2本持っている。
 2㎜芯と0.7㎜芯を同列に並べるわけには行かないが,𝕏 で「大人の鉛筆」の高評価を目にする機会が多い。絵を描いたり硬筆書写をする人たちからの評価だな。

● 文字しか書かないぼくは,「鉛筆屋のシャープペン」推し。が,こちらはあまり話題に出てこない。
 「大人の鉛筆」は北星製品では唯一,リアルの文具店で普通に見かけるが,「鉛筆屋のシャープペン」を見ることはないのも理由の1つかもしれない。Amazon で問題なく買えるんだけど。

● 0.7㎜は万年筆にあてはめれば細字。0.9㎜が中字で1.3㎜が太字。0.5㎜は極細ということになるのかもしれないが,黒鉛芯の場合は0.7㎜が下限かな。
 ちなみに,ぼくはけっこう小さな字を書く。C罫でも行ける。ということは,5㎜方眼でもはみ出さずに書けるはずだ。それでも,0.7㎜が細字という認識だなぁ。

● だけども,「大人の鉛筆」も「鉛筆屋のシャープペン」も,どちらもあまり使っていない。理由はハッキリしている。鉛筆があるからだ。
 手数のかかる鉛筆に手が伸びる。携帯するにもどうにかして鉛筆を持ち出す算段をする。シャープペンなら世話なしなんだけど。

2025年9月29日月曜日

2025.09.29 青森市のダイソーで 2

● 鉛筆党の党員になってからは,ダイソーが扱っている鉛筆にも注目するようになった。とは言っても,そんなにたくさん扱っているわけではないから,すぐに注目を解くことになるわけだけどね。
 ダイソーの特徴は,文具店には置かれていない小さいメーカーの製品が並んでいることだ。具体的には北星とアイボール。

● ダイソーの店舗数は国内だけでも4千を超えるのだから,ダイソーに扱ってもらえるかどうかは,中小メーカーにしたら大きな問題になるのかもしれない。
 その代わり,生かさぬよう殺さぬような扱いを受ける。利益はそんなに出ないのだと思うけれど。

● 北星の “かきかたえんぴつ”(4B,6B)も知る人ぞ知る存在で,硬筆書写をしている人たちが 𝕏 で紹介しているのを,しばしば目にする。
 練るために使うのにもピッタリだと思う。最終的な行程を仕上げるまでの,あーでもないこーでもないを書いていく。

● 落書きに使うのも良さそうだ。最も創造的な「書く」は落書きだと思っている。大人になると落書きする人は少なくなるが,それはしなくなるのではなくて,できなくなるのだとも思っている。つまり,創造力が枯渇するから。
 ぼくもその口で,何とか落書きをしたいものだと思うのだが,上手くいかない。

● 現在は3本セットで売られている。以前は4本だったと思うが。
 北星の硬度設定は独特で,HBが三菱のBより濃いんじゃないかと思うことがある。クラフツマンのHBは,Hi-uni のBより濃い。
 その代わりというか,この “かきかたえんぴつ” の4Bと6Bの硬度差はあまり感じない。どちらを使ってもよいと思う。

● 4本セットで販売されている,アイボールの消しゴム付き鉛筆にはさらに驚かされる。消しゴムの消え具合も含めて,普段使いの鉛筆はこれでいいのじゃないか。いや,これがいいのじゃないか。
 ダイソーで買うべきはこれだ。北星同様に,HBでも三菱のHBより軟らかい。HB,B,2Bの3硬度だが,これでほとんどの用途に対応する。

● 消しゴム付きでこの書き味。比較対象になるのは,伊東屋のイートンペンシル。4本で110円のダイソー鉛筆と1本で132円のイートンペンシル。
 書き心地に有意差は? あると言えばある,ないと言えばない。
 にもかかわらず,イートンペンシルを使う人がいることの不思議。いや,自分でも使っていながら,こういう言い方をしてはいけないんだけどね。

● しかし,ダイソーは三菱9800も3本セットで販売している(Seria にもある)。9800は文具店でも買えるが,3本で165円。それが110円で買えるのだから,普通はダイソーで買う。
 コクヨの Campus も百均で扱っている。文具店は定価販売だから価格競争を免除されていると思いがちだが,実質的には価格競争に晒されている。町の文具店はもちろんだが,LoFt やハンズのようなチェーン店も安閑としていることを許される状況ではない。
 

2025年9月21日日曜日

2025.09.21 また,クツワの「シンロケット鉛筆クリア」について

● 持出し用に北星9500 HB を3本,筆箱に入れている。そろそろ,次を用意しておくか。
 未使用状態の鉛筆にキャップを付けると筆箱に入らないわけだから,予め短くしておかないといけない。で,次は9606にするつもりで,スタンバイを完了した。

● 次の次はクラフツマンにしようと思っているので,目下,準備作業中。
 “ぷにゅグリップ” の代わりに “シンロケット鉛筆 クリア” を使うことにした。鉛筆の長さが半分になるまではこれで行ける。半分になったら普通の補助軸に切り替える。

● どういうわけか,鉛筆が短くなるとこの製品は使いものにならなくなる。おそらくだが,筒の内径がやや大きすぎるからだ。
 かといって,鉛筆の軸径はメーカーによって,同じメーカーでも製品によって,違うのだから,いずれの製品にも対応するには,これくらいの幅にしなければなるまい。

● これで全て賄おうとしないで,美味しいところだけいただくという発想で使えばいいものだと思う。
 “ぷにゅグリップ” の機能は補って余りある。こちらの方が良い。

● 国産鉛筆より細軸の Faber-Castell 9000番でも “シンロケット鉛筆 クリア” は問題なく使えた。鉛筆が充分に長ければ。
 ちなみに,Faber-Castell 9000 の3BよりクラフツマンのHBの方が濃いし軟らかい。これを3Bにしてるとは,ヤツらはどんだけお硬いのが好きなんだ?

2025年8月1日金曜日

2025.08.01 北星の「ペンシルガード」

● 北星の「ペンシルガード」はリアル店舗にはない。ヨドバシで扱っていて,地方在住者には唯一の入手ルートだと思うのだが,取寄せなんだよね。
 今日注文すると明日届く,ではないことにご注意。待たされる。

● 10日くらい待ったかな。ヨドバシから「ペンシルガード」が届いた。クリップ付きのは持っているので(楽天で買った),今回はクリップなしのやつ。
 黒だから鉛筆の軸色は選ばないが,伊東屋のイートンペンシルの黒に合わせると最も見栄えがする。ユニ色も映えますな。黒とユニ色も相性良し。

● ヌルっと鉛筆を吸い込むようにハマる。この感触はかなりセクシー。

● 芯を保護するだけなら5個で100円の樹脂製ので充分だし,写真の下の方の,名前も付けられていない隠れた名品もある。
 北星のは鉛筆を使う大人に宛てたものだろう。特に若めの大人。「大人の鉛筆キャップ」と命名してもよかったはず。当然,検討はしたと思う。

● 鉛筆キャップはたかが鉛筆キャップであることが基本。鉛筆に対して存在を主張しすぎてはいけない。控えめに佇んでいなければならない。
 この点でも「ペンシルガード」は程がいい。

● BLACKWING の「ポイントガード」もギリギリ合格。かのパーフェクトペンシルも,クリップ付きのキャップと見なせば,許容できなくもない。
 工房系はちょっとお待ちと言いたくなるのが多くなる。

2025年7月18日金曜日

2025.07.18 BLACKWING に代えて北星クラフツマンはいかが?

● ダイソー宇都宮御幸ヶ原店。たぶん,栃木県で一番広いダイソー。
 現在はダイソー3ブランドを展開中。3ブランドがあるのは,栃木県ではここと東武百貨店だけだと思う。

● Standard Products に北星クラフツマンのBがバラで1本だけあったので,買ってきた。110円。
 すでに充分な在庫が手元にあるのだけれども,1本だけそこに置いておくのは忍びないからね。

● バラで買った場合の注意点は,バーコードシールは剥がさないこと。剥がしたくなるけども,剥がすとけっこう悲惨なことになる。
 と,体験済みなのに,やはり剥がしてしまった。糊付けを減らしたんだろうか,さほど悲惨なことにはならなかった。が,剥がさない方がいい。

● エス・アイザックス商会との代理店契約が切れて,ゴタついてるっぽい BLACKWING。無理して BLACKWING を使わんでも,クラフツマンでいいんじゃないですか。
 書き味はほぼほぼ変わらん。Bだと Firm になるのか。あの不格好な消しゴムがない分,頭が軽くてスッキリする。

● BLACKWING をお使いの皆様も,あの消しゴムはほとんど使わないんじゃないですか。クラフツマンを後継にすればいいんじゃないかなぁ。
 ただし,クラフツマンも12硬度セットでしか入手しにくくなっているが。

● ダイソーでこんなのも買った。スマホスタンド。
 最下部の下にこれくらいの余裕があると助かるんですよ。外付けキーボードをつなぐときに,MicroBとTypeCの変換コネクタをかます必要がある。これくらいの余裕がないと,スムーズに行かないんですよね。痒いところに手が届くのがダイソーにはあるなぁ。

2025年7月3日木曜日

2025.07.02 北星クラフツマンのFを買い占めるか問題 2

● 先月の23〜27日に4泊5日で青森に来た。が,「大人の休日倶楽部パス」は今月5日まで使える。
 ので,再び,パスを買って,また青森にやって来た。青森大好き族なのだ。

● 青森駅ビル「ラビナ」3Fの Standard Products。北星クラフツマンのFが1箱だけ残っていた。あとは3〜6B。
 さて,どうするか。買って帰るか。ぼくが買わなければ,誰かが買える。ぼくはすでに何箱か持っているのだ。先月にも川崎の Standard Products で4箱(2ダース)ほど買っている。

● ここは遠慮して,他の誰かの購買機会を残すべきだろう,その方がクラフツマンにとっても幸せというものだ。
 と思って,いったんは売場を離れたのだが,結局,辛抱たまらず買ってしまった。これで,この店でクラフツマンFを買える人はいなくなった。補充はされないからだ。すまんこってす。

● というか,HB〜2Bの売れ筋はとっくに店舗から消えて久しいのだ。需用があるのになぜ販売しない?
 メーカーは販売してもらいたいはずだ。クラフツマンは北星鉛筆の中で,直接,リアル店舗で現物を確かめて買えるほとんど唯一の製品なのだ。

● 「大人の鉛筆」はたいていの文具店にあるが,鉛筆となると4Bと6Bのかきかた鉛筆と朱藍鉛筆がダイソーにあるだけだ。主力の9500をはじめ,製品のほとんどがリアル店舗では購入できない。
 それでも Amazon で買えるから困ることはないと言えばない。

● が,クラフツマンだけは Amazon でも取り扱っていない。Standard Products の独占販売だ。
 したがって,Standard Products が売らないと決めれば,クラフツマンは消える。そうして,Standard Products は,クラフツマンに関しては,開店時の入荷分が売れたら,はい,それまでよ,という方針であるらしい(12硬度セット以外は)。
 その結果,クラフツマンのHB〜2Bはすでに存在しないものとなった。もし買えるとしたら,Standard Products の新規開店があった場合のみ。

● 北星が独占販売契約を見直せばこの状況は変わるのだろうが,その可能性は低い。
 初期入荷分が売れたら終わりなのに,HB〜2B以外は未だに残っているのだ。そうそう売れているわけではない。
 ダイソーでも現物を取り扱ってくれている。ダイソーの店舗数は国内だけで約4,600,Standard Products は約130。その辺の文具店とは販売力が違う。そこが扱ってくれているのだ。

● エンドユーザーにとっては,Standard Products が初期入荷分でお終いとせずに,補充を続けてくれるのが一番いい。クラフツマンほどコストパフォーマンスがいい鉛筆はなかなかないのだし。
 が,むしろ,今後はこのような例が増えるのかもしれない。いつまでもあると思うな,親と金。その適用範囲が親と金以外にも拡張されていく時代なのだと心得ておく方がいいのだろう。“いつまでも” もどんどん短くなっていく。