書名 京都 神と文具 ガイド&スクラップブック
編者 淡交社編集局
発行所 淡交社
発行年月日 2022.03.26
価格(税別) 1,400円
● 第1章の「紙の手ざわりをたしかめて」に登場するのは,京都ならではの店ばかり。いや,奈良にも店舗を構えているところもあったか。
いわゆる和っぽい紙製品が紹介されている。けっこうなマニアでなければ用がないところだとぼくなんぞは思ってしまうのだが,本書の読者はほとんど女性と思われるところ,その女性の中にはこの程度は守備範囲に入っている人がいるんだろうか。いるんだろうな。
贈答文化というのは基本的に女性のもので,贈るのはモノに限らず,言葉(文字,文章)も含まれる。平安の御代から女性の守備範囲だ。
● 本書は京都のガイドブックでもある。顧客の多くは観光客なんだろうか。今だと外国人の女性が多いのだろうと推測する。
これらの店は京都の観光資源でもあるだろう。銀座の伊東屋が東京の観光資源であるのと同じだ。伊東屋で日本の文具を見繕うために来日する外国人観光客がけっこうな数いるだろう,と思っている。
● 第2章は「お気に入り文具を探しに」。ここには,鳩居堂やANGERSのように東京などにも出店しているところ,丸善や伊東屋のように本店は東京にあるところも登場する。
以上の4つは,東京に出た折りには,しばしば立ち寄るので馴染みがあるといえばあるのだが,京都の店舗には京都ならではの品揃えがあるのだろうな。
● 筆や硯を専ら扱っているところもある。日本の文化や伝統を体現しているという感じの,ぼくにはかなり敷居が高いと思わせるところ。ガサツな人間,立ち入るべからずというね。
こうした本で見るだけにしておいた方が身のためだと思います。近寄りがたい世界というのがあった方がいいと思うしね。
0 件のコメント:
コメントを投稿