2023年11月29日水曜日

2023.11.19 1万円超の鉛筆補助軸の世界へ

● 以前から気になっていたのが,銀座五十音のミミック。鉛筆補助軸ね。
 気にはなっていたけれども,どうしてもというわけでもなかった。

● 出会い頭の一目惚れが起きるかどうかが全て。異性との出会いと同じ。
 理由があって好きになるのではない。まず好きになる。すると,脳が勝手にその理由を考え出す。
 しかし,脳が考えた理由は,ほぼ百%デッチアゲだ。ここで脳を信用するとろくなことがない。
 いざ付き合い始めたら3日で飽きることもあるが,それは仕方がない。渡世コストと割り切るしかない。

● ところが,ミミックがいいなと思ったのは写真を見てのことで,現物を見たことはない。唯一の不安がここで,買ってみないと一目惚れするかどうかわからないというところ。五十音に行けば現物あるんだろうけどね。
 が,写真を見ての自分の感覚を信じることにする。Amazon をはじめ,ネットで買物するのがあたりまえになった今ではそれが普通にもなっているしね。

● “鉛筆を使う人” になりたいんですよ。“鉛筆を使っている自分” というイメージに負けたわけね。
 何せ,鉛筆をかれこれ70ダースほども買っちゃってるんでね。それを「バカ」とも言うと思うんだけどね。

● ミミックがそこに向けての推進力になってくれればと思ってるわけですよ。
 とりあえず,初期の「ペンギン」と「南天」を注文した。「パシフィック」と「テンピョウ」も良さげだ。

● ちなみに,パーフェクトペンシルのマグナムを買ったときには,あまりのバカバカしさにコンクリートに叩きつけてしまった(ファーバーアステルの名誉のために言っておくと,その程度のことで変形してしまうほど,パーフェクトペンシルはヤワではなかった)。
 ああいうあざとさと毒々しさはミミックにはなさそうだ。洗練を極めているようなのだけど,それも写真でだけの印象なんですよね。

2023年11月14日火曜日

2023.11.14 買わないつもりの BLACKWING 鉛筆を買っちまった

● 銀座蔦屋書店では店頭から BLACKWING が消えていた。全国的な現象ではないようで,ANGERS 丸の内店には従来どおり並んでいた。
 BLACKWING なんぞを使っているのは,メーカーのマーケティングに踊らされているバカに決まっていると言ってみたいのだが,自分で使わずにそう言ったのでは人前が立たない。

● なので,ANGERS で2B相当の1本を買ってみた。550円。実際,どうなのか。後刻,試してみよう。
 抱き合わせで真鍮製の鉛筆補助軸も購入しました。ポイント補助軸。これもあまり見かけない商品だつたので。

● マーケティングに踊っている大ウツケを揶揄するために BLACKWING を買ってみる人は,けっこういそうだな。
 それはそれで何だかね。中ウツケくらいにはなりそうだよ。ぼくもその口なんだが。

● で,結論はね,どうして三菱鉛筆は Hi-uni を550円で売らないんだ? ってことなんですよ。
 Hi-uni よりいいとは思えなかったんだよね。Hi-uni に劣るとも思わなかったけど。

● “いいモノを安く” は何とかのひとつ覚えだろ,高級感を纏わせるには価格も装飾対象だろ,とか言いたくなるわけですよ。
 実際に550円になったら文句を言うに決まってるくせにさ。いや,ぼく自身のことですよ。

● 鉛筆ってとっくに完成形に至っているでしょ。その構成上,従来の常識を覆す画期的な製品など出てくるはずがない。わずかな付加価値を加えてどこまで勝負できるか。
 BLACKWING は,だから,その価格が最大の謎でね。どうしてこの価格にできたのか。鉛筆の持つ大衆性を払拭する決定をした,その経過を知りたい。

● パロミノ製の BLACKWING は2010年に登場して,当時からけっこうな価格だったはず。当時の日本は今ほどの貧困国ではなかったし,円安でもなかった。にもかかわらず,最初から高価だった(たぶん)。
 生産量も制限しているようには見えない。LoFt やハンズでも見かけるくらいだから。にもかかわらず,この価格を維持できているのが,興味をそそるよねぇ。

● Amazon Prime の年会費も日本だけダントツで安い。日本人に負担できる限度額を Amazon が考慮しているのかもしれない。
 でも,BLACKWING は見事なほどにそうではないやり方を採用して,ともかくも成功を収めているように見える。