● 今回も東武宇都宮百貨店の5階文具売場でもらってきた。特集は「読者が選んだベスト文具30-2023年 Bun2大賞」。たぶん,年6回刊行(偶数月)の「Bun2」の中で最も読みごたえのあるのが今回の12月号だと思う。
その30の文具について,高畑文具王,いだてたく,他故壁氏の3氏が鼎談で評価しているのを読めるので。
● といって,その30の文具の中で,ぼくが買ったのは2つだけ。三菱鉛筆の「ユニボールワンP」(第2位)とサンスターの「TANK」(第22位)だけだ。
それぞれ複数本買っているのだけど,ほとんど使っていないのが実情。
● というのも,ぼくの文具を使うシーンというのがひとつしかないからだ。測量野帳(今は LEVEL BOOK を使用中)に文字を書き連ねるというのが,唯一のぼくの筆記シーンだ。それ以外に文具を使うことはない。
強いていうと,手帳に何か書き込むくらいのものだが,それはシーンに数えるほどのことでもない。
● ので,必要な文具も限られてくる。野帳と筆記具が1本あれば足りてしまうわけだから。
したがって,多品種の文具を買う必要はなく,小品種大量(?)購入・消費となる。要は,野帳と鉛筆があればいいよ,って感じなんだな。
● いくつか転載。
(ユニボールワンPについて)小型の手帳が売れてるじゃないですか。あれにちょうどいいよね。最近,手帳が小っちゃくなってきたから。(高畑 p10)
三菱の最近のこなれてきた感がすごいじゃない。かたちの作り方が上手なんだろうなって思う。(高畑 p10)
最近思うんだけどさ,ガストにいる配膳ロボット。あれを猫にした人は天才だなって思う。(高畑 p12)
Bun2大賞の12位がサンスターのネコゴム。消しゴムなのだが,ぼくは持っていないし,当然使ったこともないのだが,けっこう話題になったようだ。
しかし,たぶんリピーターはいないのじゃないかと思う。聞くところによると,消えない消しゴムらしのでね。消えない消しゴムではいくらネコの顔が可愛いといっても,使ってみようとは思わなかった。
あと,文具店で売られているのを見たことがない。それも買わなかった理由のひとつなのだが。
今,文具業界はericさんとmizutamaさんで回ってんだよ。素敵文房具の2大巨頭だね。(高畑 p12)
(LIHIT LAB.のmyfaについて)今の若い人らは車も買わないし,海外旅行にも行かない。推しに投資するのが最大のお金の使い方なんだよね。そこを文具メーカーが把握した上で投資対象を盛り上げるツールを生み出したのはなかなか上手いし,面白い流れだと思うな。(きだて p13)
(トンボZOOMについて)日本の文房具がダサい・カッコ悪いって,僕らよりちょっと上の世代の人たちはみんなそう思ってるんですよ。で,みんなラミーとか言うじゃないですか。全然そこに負けてないよって思うんだよね。(高畑 p14)
男性は,女性のようにジュエリーで身を飾ることが少ないから,筆記用具がおしゃれの方法になるのかもしれない。なにしろ,万年筆は高級感があり,ステイタス・シンボルとして捉えられているふしがある。(外海君子 p24)
万年筆がステイタスになったのは昔のことだと思いたいのだが,今でもその気風は残っているんだろうか。そんな社会はそもそもが貧しい社会だと思うんだが。あるいは共同体がしっかりとあった時代の話。
個化がますます進み,互いに他者には最小限度の関心しか向けないようになるのではないかと思っているのだが,そうなると,万年筆に限らず,ステイタス・シンボルという概念じたいが,なくなるとまでは言わないけれども,かなり薄くなるような気もするのだが。
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