2022年11月12日土曜日

2022.11.12 コーリン鉛筆を買う

● 鉛筆は使っていない。万年筆か極細サインペン(ミリペンと総称されるやつ)を使っている。
 なのに,けっこうな勢いで在庫が溜まっていく。メルカリで買っているからだ。三菱鉛筆の130周年記念のユニや,トンボ鉛筆100周年記念の復刻版の鉛筆などなど。
 その前は東京メトロの文具を漁っていた時期があって,やはり鉛筆が集まってしまったことがあった。死ぬまで毎日使い続けても,とてものこと使い切れない数になっている。

● さらに,ここに来て,コーリン鉛筆をメルカリでポチッてしまった。理由はノスタルジー。自分が児童・生徒だった頃,つまり最も鉛筆を使っていた頃,たくさん使ったのはコーリンだったような記憶があってね。
 田舎のよろず屋にはコーリンしかなかったのかもしれない。三角顔のマークを見たら,妙に懐かしくなっちゃって。子供の頃を懐かしむこと自体,老化現象が顕現したものかもしれないんだけどね。
 コーリン鉛筆は1997年に倒産したから,今はない。そのこともノスタルジーの刺激要因になっているかもしれない。

● 買ったのは,まず Hi pierce(ハイピアス)。980円。1967年(昭和42年)に発売されたコーリン鉛筆のフラッグシップ。
 もちろん,当時のぼくには無縁のものだった。そんな高いものが小学生に与えられるわけがない。そもそも,存在を知らなかった。
 三菱鉛筆が Hi-uni を出したのが1966年だから,コーリンもその後を追ったわけだろう。拙速に追ったという印象になってしまうのだが(軸の色も Hi-uni と同じだし),実際にはどうだったのか。トンボが MONO100 を出したのも1967年なのだが。

● しかし,届いた Hi pierce はさほどに経年を感じさせない。たぶん,2009年に発売された復刻版だと思う。1997年倒産しているのになぜ復刻できたとかというと,次のような事情による。
 コーリンはタイに工場を作っていた。本社が倒産したあと,タイ工場は地元資本が承継し,コーリン鉛筆の生産を継続した。商標も受け継いだ。
 そのタイ法人(コーリン鉛筆タイランド)が2008年に東京都墨田区に「株式会社コーリン色鉛筆」(社長の井口英明氏についてはこちら)を設立し,日本に再上陸。その「株式会社コーリン色鉛筆」が Hi pierce を復刻発売した。

● こういうのも買った。いわゆる “かきかた鉛筆”。600円。三角顔が右向きのと左向きのがあるが,1982年に右向きから左向きに変わったので,左向きの方が新しい。
 左向きになってから15年度に倒産したので,今,メルカリなどに出回っているのは右向きのものが多い。「コーリン鉛筆タイランド」では右向きを使っているようだ。

● これも買った。500円。トンボでいえば8900にあたる,最も一般向けの製品だと思う。出品者によれば,昭和40年頃のものと推定されるとのこと。ぼくも使ったろうかな。
 こちらは充分に経年劣化があって,それが逆に有難味を感じさせる。塗装が剥げているところもあるし,波打っているところもある。昭和40年生まれだとすると,同じ時代を呼吸してきたわけだよ,こいつとぼくは。ぼくが使わなければ,こいつはぼくより長く生きるだろう。

● さらに。こんな色鉛筆もポチりましたよ。999円でした。高橋真琴さんの絵が刷り込まれた缶ケース入り。
 色鉛筆なんか120%使いませんよ。なのになぜ買ったか。ぼくの中に眠っていた少女趣味が目覚めた(?)ようなんですよ。

● こうしてメルカリで古い鉛筆の出物を見てると,Hとか2Hがけっこう出てることに気づく。硬度の高いやつ。製図用じゃなくて,普通の鉛筆で。
 大昔,硬い鉛筆を使うのが “ナウかった” 時期がありましたっけねぇ。あったような気もするんだけど,往事茫々として思いだせないねぇ。

2022年11月4日金曜日

2022.11.04 能率手帳ゴールド60周年記念の万年筆が出る

● 能率手帳ゴールドが60周年。それを記念(自画自賛?)して,日本能率協会がメモティやデイリーブックのゴールド版を出したわけだが,第2弾が発表された。
 NOLTY なんだから紙製品だろうと思っていたのだが,万年筆を出す。もちろん,能率協会が自前で作るわけではない。製造はパイロットが担当する。マットブラックのキャップレスになるらしい。価格は36,300円。

● 元になるキャップレスは FC-18SR だろうか。もしそうなら,文具店で19,800円で販売されている。
 それを36,300円にするからには,それなりの付加価値を付けねばならない。能率手帳ゴールドと同じ革を使ったノート(無地)が付属する。それとパッケージにお金をかけている。

● 限定365本。36,300円で365人の中の1人になるかならぬか。それが問題だ。
 瞬間性熱病だと自分でも自覚しているのだが,欲しいなと思っている。限定365本というのもソソってくるじゃありませんか。
 今すぐに注文できるならポチっていたかもしれないが,今月の11日11時から予約受付開始だという。11日まではポチることができないとなると,熱も冷めて買わずにすみそうだ。やれやれと思う気持ちもある。

● 使わないペンをコレクション的に抱える趣味はなかったはずなのに,ここのところタガが緩んできている。とても使い切るだけの時間的余裕は与えられていないだろうことが明らかなほどに,筆記具が溜まってしまった。
 まぁ,安物ばかりなんだけどね。ので,もしこのキャップレスを買うと,ぼくが持っている筆記具の中では最高値になるはずのものだった。

2022年11月2日水曜日

2022.11.02 ホテルの客室に置いてあるボールペンとメモパッド

● ホテルの客室に置いてあるボールペンやメモパッドを持ち帰る人はいるんだろうか。昔はいたんじゃないかと思うのだが,今はまずいないでしょうね。
 ひとつには,客室のボールペンを持ち帰ってまで使いたいと思わなくなったこと。ひょっとすると,ホテル側がたび重なる盗難(?)に嫌気がさして,持ち帰られても懐が痛まないような安物に変えたのかもしれないけれども,樹脂製のチャチイのが普通になった(ような気がする)。これなら130円のジェットストリームの方がずっといいじゃん,というわけだ。記念の品としても物足りない。
 もうひとつは,高価(そう)なペンを置いてあるホテルでは,同じものをフロントで販売しているところが増えたことか。

● 東京ステーションホテルの客室に置いてあるボールペンはチャチくない。分解すると,こんな感じ。リフィルはパーカー型のようだ。メーカーはどこかね。たぶん,外国製だと思うんだけどね。
 頭が重いんで,長時間使用には向かないけどね。サインをするとか,何かちょっとした用事に使うならこれでいいと思うんだが。

● ベッドサイドには(たぶん)同じメーカーの短いやつが置いてある。フロントで販売していたとしても,正直,買おうとは思わないですな。
 常用するペンは高価なものである必要はないが,使いやすいものである必要はある。国産の安い,それこそジェットストリームでもサラサでも,使いやすいものがいくらでもある。

● メモパッドは原稿用紙の枡目が薄く印刷されているもの。満寿屋のものだろうか。これは持ち帰っても叱られないだろうけど,やめておく。そこまで貧乏しちゃいねーや,と思ってさ。
 っていうか,これほどいいものではないが,メモパッドもずいぶん溜まってしまっている。それを使わないとな。