2025年4月28日月曜日

2025.04.28 クツワ補助軸礼賛

上がたんぽぽ,下がクツワ
● 丸軸の鉛筆をホールドするのは,補助軸にとっては難事のようだ。締めが決まらない感じ。
 すでに書いていることで,繰り返しになってしまうんだけれども,問題なく保持するのは,まずミミックとクツワ。たんぽぽ補助軸もまずまず行ける。ポイントと伊東屋は少しガタつく。

● 刮目すべきはクツワ。この安価で素っ気ない補助軸の実力は端倪すべからざるものだ。
 クツワのノック式タイプも同様に問題なし。文具店の学童用品の売場にあるクツワ補助軸が,実用性に関しては最も信頼できる。鉛筆との一体感を保持するのに,クツワ補助軸に勝るものはない。ミミックもクツワに及ばない。
 現場からは以上です。

● 以上なんだけれども,以下に蛇足を加える。
 実用性において最も信頼できるのであれば,おまえはクツワの補助軸しか使っていないのかと問われれば,いいえ,そうではありません,と答えるしかない。
 ポイントもたんぽぽもその他のものも,適当に使っている。

● クツワ補助軸はアルミ製。対して,ポイントや伊東屋,たんぽぽは真鍮製だ。特に,ポイントは真鍮を無垢で使っているので,真鍮特有の質感がある。
 クツワもポイントも道具に徹していて,素っ気ないのは同じなのだが,アルミより真鍮の方が味が出る。

● だからこそ,たとえばトラベラーズファクトリーは,鉛筆やボールペン,消しゴムケース,定規,筆箱を真鍮製にして,ブラス◯◯と銘打ったトラベラーズノートの周辺機器(?)を出している。真鍮はトラベラーズノートの心の友であるかのごとくだ。
 真鍮製にすると一定数は捌けるという目算もあるんだろうか。

● 真鍮は経年変化を楽しめるということの他に,たとえば補助軸であれば,鉛筆の色を選ばないというのも魅力だ。
 ユニ色であれ,オリーブグリーンであれ,赤であれ,黄色であれ,真鍮無垢の補助軸だとしっくり来てしまう。

● 素材が真鍮でることの面白味というのはあるようだ。ので,若干はホールド力に問題があっても,ポイント補助軸を使いたくなることがしばしばある。
 これをアルミで出せるだろうか。そもそもアルミ無垢なんてあるんだろうか。たいていは塗装が施されている。

● クツワ補助軸を使っていると,真鍮よりアルミの方が補助軸としての強度を出せる,したがって実用性をより高いレベルで担保できるのかと思えるのだが,アルミだと面白さに欠けるということね。
 ただし,面白さと実用性とどちらが大切かとなれば,それは実用性に決まっている。ここぞというときにはクツワを選ぶし,補助軸はどらかひとつしか使ってはいけないとなれば,迷うことなくクツワを選ぶ。

● この補助軸はクツワの自社生産によるものではないだろう。どこぞの小さな町工場に委託しているのだと思う。その町工場では,クツワだけではなく数社の商品を手がけているはずだ。
 正真正銘の生産者を知りたい。その Web サイトを確認すると,社長が顔出しをしてたりして,なるほどこういう人が作っているのか,と親近感を抱くことになるだろう。これは大事に使わなくちゃな,と補助軸に対する愛おしさが増すような気がする。

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