2025年10月1日水曜日

2025.10.01 津軽塗柄鉛筆

● 青森市の成田本店を覗いたみた。「津軽塗柄鉛筆」というのがあったので,記念購入。製造は三菱鉛筆。6本入りで990円。
 以前,津軽塗りを施した鉛筆があって(それも三菱製),1本で同じくらいの価格だった。ぼくが持ってる鉛筆で最も高価なもの。

● MAID IN AOMORI とあるのだが,三菱鉛筆の工場は群馬と山形にあるのじゃなかったか。鉛筆は山形で製造しているはず。どうやって青森で製造したのだろう。
 ここでの MAID IN はちょっと特殊な意味で使っているんだろうか。最終工程の塗装だけ,どうにかして青森でやったんだろうか。

● この製品は誰に向けたものだろうか。観光土産品として青森県外の人に売りたいのだろうか。
 が,青森市の土産品屋でこの鉛筆を見かけたことはない。ワ・ラッセでもアスパムでも新青森駅の土産品売場でも青森駅の駅ビルでも。

● 県外への販売ルートを探すことはもちろん,土産品の販売ルートに乗せることも難しいんだろうか。
 全国にチェーン展開するところに押し込むのは難しくても,地場の他の書店や文具店で扱ってもらうことはできないのか(さわや書店でも置いてない)。

● たぶん,成田本店でしか売っていないんじゃないかと思う。最初から自店完結を前提にしてるっぽい。
 銀座の伊東屋はインバウンドの外国人で溢れているが,地方の文具店には地元の人しか来ない。成田本店も例外ではない。
 したがって,地元の人しか買わない。最初からその前提で,生産量もわずかなのだろう。ぼくが買ったのが,最後に残っていた一箱だった。

● ぼくなどはどうしても,青森の認知度を上げるために青森県外の人にこそ買ってもらいのだろうと考えがちなのだが,青森の人に使ってもらいたいということなんだろうか。
 おそらく,木軸の木は地元のヒバかヒノキを使っているのだろう。地産地消というわけなんだろうか。

● それにしても,あまり売れていない感じなんだな。鉛筆がそんなに売れるわけがないと言われれば,そのとおりではあるんだけれども,ぼくのように記念に買う人もいると思うんだが。
 鉛筆は価格的にもその使途からしても,記念購入されやすい品物だと思うんだが,記念購入からも見放されちゃってるのかね。


(追記 2025.10.03)

● 津軽塗柄鉛筆を使ってみた。6本で990円なのだから,価格は Hi-uni と同じ。が,書き味は Hi-uni はおろか uni にも劣る。観光地価格かなという印象。
 いや,劣ると言ってはいけないのだろう。書き味には好みがある。ぼくの好み上は,Hi-uni や uni の方が心地よく感じるというにとどまる。AさんやBさんは別の感じ方をするかもしれない。
 さらに言うと,使っているうちにこの辺の感じ方が変わってくることがママある。明日は Hi-uni 並みだと言いだすかもしれない。

● それよりも,三菱のHBってこんなに濃かったっけという驚きがあった。ぼくの今までの記憶は何だったのか。自分の鉛筆体験を根底から覆されたような気分になって,少々落ち込んだ。
 しばしば,北星のHBは三菱のBに相当すると言っているのだけれども,それも見直さなくちゃいけないかもしれない。

● 自分にはHBよりもBか2Bが合うと思っていたのだが,三菱のHBもここまで濃いんだったら,自分のフランチャイズはHBということになりそうだ。
 こんな初歩のところで感覚がこれだけ揺さぶられるようでは,そもそもが鉛筆の書き味について何かを語ってはいけないんじゃないか。

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