● 大晦日,上野に行く用事があったので,上野駅構内の「Angers bureau」を覗いてみた。上野駅に行けば,必ず立ち寄ることになる。
ただ,あまり買わないお客なので,店側にとっては迷惑かもしれない。
● 入口を入ったところには,満寿屋の原稿用紙とライフのノーブルノートが置いてあった。書くことを大切にというメッセージでしょうか。そのメッセージに相応しい商品なんだろうね。
ライフのノートはここだけじゃなくて,奥まったところにある売場にも置かれている。ぼくはダイスキン野郎なんだけど,世の中にダイスキンしかないんじゃ味気ない。彩りは必要だ。
彩りというのは,直接的に何かの役に立つわけではないけれども,役に立つとか立たないとかいう以前に,カンファタブルを作るために必要なものだ。
● 銀色のトランプカードを散らして,そこにペリカンの透明軸の万年筆を配したディスプレイが目を惹いた。オブジェとしてありだと思う。
ただし,これはこの店にこうしてあるからいいのであって,そっくり同じものを自宅に設えても様にならないだろうね。
● 文具店では商品を見るのも楽しいが,お客さんを見るのも面白い。めっきり(文具店での)買いものをしなくなったぼくには,むしろ人を眺める方が楽しいかも。
というのも,文具はノートならノート,ボールペンならボールペンで,驚くほど多くの商品があるけれど,プライベートで文具を常用している人は,かなり少ないと思われるからだ。その少数派に属している人たちには,少数派ゆえのとんがりがあるのではないか。
● といっても,見てる分にはそんなものは感じ取れない。スーパーで買いものしてる人と,選ぶところはない。そりゃそうだ。そもそも,そんな“とんがり”なんてないだろうしね。
でも,若いお嬢さんが商品を手に取って見ているところなんか,この人はこういう大きさのこういう色のノートが好きなのかと勝手に決めつけて,彼女の生活を想像してみるという楽しみ方はできるわけだ。あまり品のいい楽しみとは言えないけれど。
● 結局,今回も何も買うものはなかった。申しわけないので,店内に展示してある書籍を2冊,買って帰ることにした。
糸井重里『抱きしめられたい。』(ほぼ日)と高野登・牛窪恵『大人を磨くホテル術』(日経プレミアシリーズ)の2冊。
0 件のコメント:
コメントを投稿