2022年6月21日火曜日

2022.06.21 東京の文具店めぐり

● 昨日から川崎に来ているのだが,その川崎から東海道線で上京。東京駅に着いた。グランスタ丸の内のトラベラーズファクトリーを覗いた。
 平日のこの時間帯にはお客がいない。こういう尖った品を扱う店ではお客を見るのが楽しみだったりする。何でお前みたいな小太りオヤジがトラベラーズノートを使ってんだよ,と密かに突っ込んでみたりね。
 かなり不健康な遊びを遊ぶわけだ。が,これでは遊びようがない。次行こう,次。

● 丸善丸の内本店の4階。後藤温子の絵た金澤翔子の書の展示販売。今日が最終日ということもあってか,後藤温子の絵はかなり売約済み。30万円とかする。
 金持ちがヒョイヒョイ買ってるんじゃないと思うんですよ。どうしてもこの絵が欲しいという人がいて,そういう人が無理して買ってるような気がする。好きが嵩じて。

● 仮にそうだとしても,そういう人を揶揄するつもりはない。むしろ,逆だ。
 この世はバランスで成り立っていると思う一方で,そのバランスを足蹴にするような生き方をしている人に惹かれる。すごいものだと思う。自分にはできないことをやっている,と。

● 東京駅前のKITTE 4階の ANGERS。気になるボールペンがいくつかあって。
 まず,トンボのZOOM505 META。水性ボールペン。外国産ならローラーボールと呼ばれるものだが,その外国製品っぽい感じがする。持った感じが何ともいい。
 もうひとつは,逆輸入のZEBRA 701。メカメカしい。ロボットの体の一部みたいな。

● でも買えず。ボールペンもたくさん買っちゃってるんで。一生分を超える在庫が溜まっている。
 早い話,ZOOM505 META は大昔に買って使わずに放っておいたシェーファーのローラーボールと質感も持った感じもよく似ている。ならば,放ってあるシェーファーを使うべきではないか。
 と言って,いつもいつも見るだけでは申しわけない。で,ツバメノートとミドリのMDノート,サクラの Ballsign iD(0.4mm ブルーブラック)を買った。

● 紙製品なら必ず使う。ただなぁ,ノートは,コクヨの測量野帳か Campus か,ダイソーのダイスキンでいいんだけどね。ツバメやミドリの高いノートは,ぼくが使うものじゃないと思ってるんだけど(それでも,どちらも複数冊買ってしまっていて,今のところデッドストックになっている。いつかは使うつもりだけどね)。
 Ballsign iD は200円だし,ま,いっか,ということで。

● ぼくは実用主義一辺倒で,文具に遊びは求めないし,自分の感性を文具に託すこともない。文具を自己表現の具とはしない。コクヨ・ミーの「あなたを今より,私らしく。」は採用しない。
 そもそも,文具(や文具以外の持ちもの)に感性など持ち合わせていないと思っているから,実用主義を標榜(?)しているのだ。
 だから,ANGERS に行く必要はないはずなんだけども,上野店も含めてけっこう立ち寄っている。つい足が向く。行けば気分が良くなる。ということだと,たまにはお礼もしないとね。

● ANGERS のバイヤーのセンスには敬意を表すべきだな。ANGERS の店内に並んでいるのを見なければ,存在に気づかなかった文具もいくつかあった。
 ANGERS にしかなかったものが,いつの間にか他の文具店にも並んでいたというのもある。たとえば,ブラックウィングの鉛筆と周辺製品がそうだ。
 ANGERS の影響を受けてではなく,別の理由によるものかもしれないし,ぼくが気づかなかっただけで,最初から他の文具店にもあったのかもしれないけれど。

● Ballsign iD について2つほど書いておきたい。
 握った感じが心地いい。太さがちょうどいい。
 もうひとつ,六角形かと思ったんだけど,よく見たら角ばってるのは向かい合わせの2面だけで,あとはアールを付けている。つまり,丸い。これが心地よさの正体か。
 さらに。グリップは樹脂だけれども,滑らない。この3拍子で握りは文句なし。

● リフィルについてだが,国産のノック式ゲルインクボールペンのリフィルは共通規格で作られているので,メーカーを越えて互換性があると承知している。実際,エナージェル(ぺんてる)のリフィルは SARASA(ゼブラ)でもユニボールワン(三菱鉛筆)でも使える。
 Ballsign iD のリフィルも SARASA やエナージェルのリフィルと形状は同じだ。ので,相互に使えると思ったのだが,そうではなかった。Ballsign iD のリフィルは SARASA でもユニボールワンでも使えたのだが,SARASA やエナージェルのリフィルは Ballsign iD では使えなかった。ノックが利かなくなる。

● 伊東屋。Kで伊東屋オリジナルというか伊東屋でしか買えない商品をまとめて並べている。
 気になるのが2つある。1つはジョッターだ。欧州で生まれた古典的なメモツール? それを使っている自分をイメージして悦に入る。が,自分が使えるはずがないこともわかっている。
 2つめはペンジャケット。ぺんてるの3つの大衆ペンに対応。使うとすればボールぺんてるに対してなんだけど,ボールぺんてるから極細がなくなった。現在販売されているものは字幅が太くて,常用筆記には向かない。ユニボールにも対応してればなぁ。

● というわけで,2つとも見送り。ぼくが買えるものは測量野帳くらいしかない。ので,伊東屋オリジナルの野帳を買った。全色を1冊ずつ。ぼくは LEVEL BOOK 派なのだが,伊東屋野帳は SKETCH BOOK なので,使うのはしばらく後になる。
 税込みで495円。レギュラー商品の倍近い。でも,これもお礼ということで。銀座に行くたびに立ち寄るからねぇ。

● K-伊東屋の地階では,芳野版画展を開催中。もちろん,即売会でもある。覗いて見たんだけれども,ぼくが行くところじゃないな。はっきりそうだと思った。
 おじゃま虫にしかなれない。遠慮すべきだ。


(追記 2022.06.26)

● Ballsign iD のリフィル問題。
Ballsign iD は最近出たものだが,その前からサクラは Ballsign という細身のゲルインクボールペンを出していた。そちらとは互換性があるか。
 同じメーカーなのだから当然なのだが,Ballsign のリフィルは Ballsign iD で使うことができた。

● では,Ballsign に SARASA やエナージェルやユニボールワンのリフィルを装着できるか。できなかった。
 それらのリフィルはサクラのリフィルより太くて,Ballsign に入れようとするとつかえてしまう。なるほどそういうことだったのか,と思った。

● サクラのゲルインクボールペンにはサクラのリフィルしか使えない。高いものじゃないんだから,サクラ製を買って使えばいいだけのことではあります。


(追記 2022.08.01)

● 伊東屋オリジナルの測量野帳。店頭にあったのは上記の6種だったんだけど,これですべてではなかった。
 黒もある。が,黒は無印版野帳と区別がつかなくなる。というか,無印版はコクヨのレギュラー商品より安くなかったか。だったら無印版を買っとけというわけで。

● もうひとつ。以上の6種はすべて SKETCH BOOK だと早とちりしていた。黄土色のは LEVEL BOOK だったんでした。
 このときは本体価格が450円だった。7月27日に横浜の高島屋に入っている伊東屋に行ったときには500円に値上げされていた。仕方がないんですけどね。原材料が値上がりしているんだから。

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