2026年6月5日金曜日

2026.06.05 深緑色軸の鉛筆書き比べ

● 先日,トンボ8900に代表されるオリーブグリーン軸の書き比べをやってみた。黄色のゴム付き鉛筆の書き比べで終わりにしようと思ったのだけれども,悲しいくらいに暇な状況は続いているので,今度は三菱9800が代表する深緑色の書き比べてみようと思う。
 が,この色の鉛筆はあまり持っていない。ので,ちょっと細かく刻むことにした。

● 次の12本。
 ① 三菱9800の現行品 Matured
 ② 〄付きの時代の Matured
 ③ Patented(PAT.NO.217586)
 ④ もっと古い MASAKI YAMATO の印字がある Patented(PAT.NO.111938)
 ⑤ 北星9500の現行品
 ⑥ 〄付きの時代の北星9500
 ⑦ キリン9600(PAT.NO.403853)
 ⑧ トンボ9900
 ⑨ コロナ(ノベルティ(船橋市立小中学校 文化祭作品展 とある) のため番号不明だが,たぶん7010)
 ⑩ コーリン9900
 ⑪ 大學9000
 ⑫ プラトン750

● いずれもHB。こうして並べてみると,⑦は黒みが強くてほとんど黒と言っていい色だし,⑫はむしろオリーブグリーンに近いかもしれないのだが,オリーブグリーンに入れるには対抗がある。
 三菱9800についてはすでに検証しているのだけれども,今回あらためて,それも含めて書き比べてみた。

● この軸色の鉛筆では,ぼくの推しは決まっていて,⑤北星9500だ。国産HBの中では最も軟らかく最も濃い。そこが気に入っている。自分好みの軟らかさと濃さなのだ。
 結局,ぼくはBや2Bの軟らかい鉛筆が好きなのだ。ので,HBなら北星に限るということ。単純すぎて申しわけないほどのものだ。

● ので,書き比べて評価する基準はどれだけ⑤北星9500に近いかという観点になる。最も⑤に近いのは,⑦キリン9600だった。それから,③Patented。
 鉛筆じたいの優秀さというか,品質においては,⑦と③が基準の⑤を上回るかもしれないとも思ったが,③⑤⑦が横一線ということにしておきたい。

● 意外だったのが⑥で,〄が付いていた頃の9500は現行品とはまったくの別物。現行品と比べると硬くて薄い。硬度ひとつ分違うかもしれない。現行品の9500よりも前身の9800に近いんじゃないかと感じた。
 個体差の問題かもしれない。ぼくが使った鉛筆がたまたまそうだったのかもしれないのだが,個体差を持ち出したくなるほどに違っていたということでもある。

● ⑧トンボ9900はさすがの品質。軟らかいと濃いにこだわらなければ,これを推す人がいてもおかしくないかもしれないが,それでもぼくの感覚では③が上回っていると思う。
 ここで三菱9800について言及すると,③は素晴らしい。滑らかであることにおいて uni に引けを取ることはない。この時代の9800は天下無双だったのではないか。①と②の差はあまりないが,ともに③には及ばない。

●  ④になると,さすがに時代がかってしまう。ヴィンテージを好む人ならともかく,この鉛筆を常用するのは気が重いと感じてしまう。
 ただし,ダメかと言われると,そんなことはない。戦後の非常時継続期によくぞこれを出したものだと,素直に思うことは思う。

● ⑨⑩⑪は昭和30年代の感じ。⑩は幼少のみぎり,自分も使っていたはずだが,現代では通用すまい。現在のHBよりは薄い。コーリンの三角顔が右向きだった頃はだいたいこんな感じか。と言ってしまっては,括り方が大雑把すぎることになるんだろうけどね。
 しかし,ぼく自身がBや2Bじゃなきゃというところから,HBも許容範囲(北星以外でも) というところまで来ているので,以前ほどの違和感は感じなくなっている。

● ⑨は⑩より良し。製造されていた時期も⑩よりも後なのかもしれない。このあたり,ぼくはまったく詳しくないので,よくわからないんだけれども。
 ⑪は氏素性も不明。古い鉛筆はネットにもあまり(というか,ほとんど)情報がないので,ググっても何も出て来ない。
 ⑫は論外。混乱期のシロモノで,何というのかな,消えるべくして消えたメーカーなのだと思う。

● と,色々と語ってしまったけれども,以上の鉛筆群の中で現在でも入手可能のは①と⑤だけだから,あまり意味もない。
 が,③はメルカリなどにけっこう潤沢に出物がある。市価よりずっと安く手に入る。もし鉛筆に興味のある方がいらっしゃれば,大きなお世話と思いつつ, 手に入れて使ってみられよと云々。

0 件のコメント:

コメントを投稿