2024年11月20日水曜日

2024.11.19 東京で文具店巡り

● 東京にいるので,1日使って都内の文具店を巡ってみることにした。と言っても,東京に来たときは,毎度毎度,同じことをしているわけだが。
 これしかしていない,他にする(できる)ことはない,と言っていい状況ですよ。

● まず,Ecute 品川の Smith。 自動車のキーホルダーを購入。
 3,080円もしたんですよ。ぼくしては高額品の買物ですよ。ドラちゃんバッグに取り付けました。

● あと,デルフォニクスコラボのぺんてるP-207(たぶん)を。こちらは528円でした。
 とにかく,0.7㎜のシャー芯を買ってしまいましたんでね。芯だけあって,本体がないんじゃしょうがないってんでね。
 STAEDTLER の330円のもあって,どちらにするか3秒ほど迷ったんだけども,ぺんてるを。
 ともあれ。本体まで揃ったんだけども,使うかどうかはわからない。使わない方に10万円ほど賭けてもいいかな。

● 銀座蔦屋書店。ここは書店というより,現代美術の画廊であり,カフェであり,人が行き交うスークのようだ。
 今回も次のような盛りだくさんの個展を開催していた。これだけあると,自分が何に感応して何に感応しないのかが,ある程度把握できる。把握してその後に何があるというのではないけれども。

● 森本啓太展。Y字路に人物(若者の男女)をコラージュのように描いて配置。
 内田望「Living Things」。
 下家杏樹「Good bye my world」。既視感を持たせる漫画チックな絵(左の写真)。
 井上晋太郎「LINE IN THE MOMENT」。1人でいる女性のよく見かける(と感じさせる)佇まい。
 蝸牛あや展。杉山佳展「絵肌について」。髙崎洋祐展。渡辺愛子展。伊藤遠平「キノコの森の仲間たち vol.2」。

● そうしてから文具売場を覗く。ここは自分とは違う世界に住んでいる人たちが来るところだな,と思うね。
 渡邉製本の「BOOK NOTE」など,ここで買った文具もあるにはあるけれども,ぼくが普段遣いしているものはひとつも置かれていない。この場所でテナント代を払いながら商売しているわけだから,当然,そういうことになる。
 宝石の出張販売をしていたりもする。異世界を覗き見る楽しみはあるけれども,いやぁ銀座は凄いところだなぁと思って,半ば打ちひしがれた思いで立ち去ることになる。

● 銀座LoFt。BLACKWING鉛筆の現物を見た。モレスキンとのコラボ製品ね。
 鉛筆とワンステップシャープナーのみで,モレスキンは含まれないセットもあれば,ラージサイズのモレスキンが入っているクリエイティブセットなんてのもあるのね。12,100円だったかな。
 こんなの買うヤツがいるんだろうかと思うんだが,いるんだろうね。世の中にはいろんなヤツがいるもんな。

● 今,手帳は売れてるんだろうか。手帳不況という言葉が出てくるんじゃないかと思ったりもするんだけども,そんなことはないのか。
 ほぼ日手帳は売れてるようだねぇ。売場が大きく取られている。

● Ecute 上野の ANGERS。平日の昼間なのにお客さんが多い。
 外国人も。日本の文具店は観光資源に数えていいと思う。主には,メーカーの功績だろうけど。

● 改装前より雑貨の取り扱いが増えている。書籍も扱っていて,その背表紙を見るのも楽しみのひとつ。セレクトの方針も窺えるのではないかな,と。

● 東京駅地下のトラベラーズ・ファクトリー。トラベラーズノートのユーザーは,性別や年齢を超えて満遍なくいるらしい。ここも外国人が多い。外国人ユーザーもかなりいるんだな。

● ぼくはユーザーではないんだけど,北斗星のシールを買った。測量野帳に貼るつもり。
 あと,真鍮製の消しゴムケースも。このケースは,まぁ,役に立たないこと。
 悪態をつきながら使っていたんだけど,某所で失くしてしまった。悪態をつくくらいだから,失くしてもどうってことないはずなんだけど,けっこう欠落感が大きくてね。990円を払って,買い直すことにした。どういうわけのものかねぇ。

● ここでは古書も扱っている。枡野浩一『石川くん』を買った。「ほぼ日」に連載されたもので,当時,「ほぼ日」で読んでいる。

● 最後は丸の内の丸善。文具売場がある4Fギャラリーで「人気イラストレーター4人展」をやっていた。
 これも面白かったんだが,じつはA4を綴るファイルを買おうかと思っていてね。

● 『TRAVELER'S TIMES』を綴るための。スキャンして現物は捨てていたんだけど,現物を取っておきたいと思ってね。
 当然,丸善にいくつもあるんだけども,こういうものは地元の文具店で買えばいいですわね。

● 丸善も基本,高級路線で万年筆売場が一番広いんじゃないかと思う。そうならざるを得ないことはよくわかる。100円のボールペンを売るだけでは従業員に給料を払えない。協力できなくて申しわけない。
 が,高級の度合いは蔦屋書店ほどではない。世界が違うとまでは感じなくてすむのはありがたい。

● ラミーの売場に『thinking tools』というラミー製品の図録があった。数冊あったから,たぶん売物だと思う。お金を払ってまでカタログを買わなくてもいいやと思ってスルーした。
 けど,Amazon でも品切れになってる。明日,また行って買っておこうか。

● 筆記具は全部 thinking tool で,ラミー製品だけがそうなのではない。
 thinking の結果は考える人に依存するのであって,道具に依るのではない。あたりまえのこと。目下のところは,鉛筆でいいんじゃね? と思っている。


(追記 2024.11.21)

● 一昨日,トラベラーズ・ファクトリーで買った北斗星のシールを測量野帳に貼った。悪くなかねぇ。
 人生(生活)=トラベル,生活者=トラベラー として,それを書き留めるためのノートがトラベラーズノートだと定義すると,ぼくのトラベラーズノートは測量野帳だなぁ。7〜10日で1冊。

2024年11月14日木曜日

2024.11.14 青森駅ビルの Standard Products で

● 青森駅ビルの Standard Products を覗く。北星クラフツマンのBと2Bは相変わらず品切れ(色鉛筆は4種揃っている)。
 銀座も川崎も宇都宮も同じであるところを見ると,特定の硬度のクラフツマンを買う人は多くないのだろうと考えるしかない。12硬度セットを求めるのだろう。12硬度セットが品切れになっているのは見たことがないのでね。

● クラフツマンが想定しているであろう用途からすれば,その買われ方が本望でもあるだろう。
 が,特定の硬度の減りが早いってことはありそうだ。セットで買い足しちゃうのかい。

● Standard Products でもダイソーでも,ぼくは文具売場しか見ない。Standard Products の文具売場には北星のクラフツマンと色鉛筆,あとはノートが3種ほどだったか,それとメモパッドくらいしかない。
 ので,クラフツマンの在庫を確認して終わりとなってしまうのだけれども,Standard Products で扱っているのは文具だけではない。生活用雑貨が色々ある。

● ツレの従姉妹は Standard Products が気に入っているらしく,無印良品より面白いと言っているそうだ。女性たちの聖地なのかどうかは知らないけれども,人気があるようだ。
 玩具もある。日本玩具の正統を継いでいるような玩具だ。

● 自分はこういう玩具で遊べるだろうか。遊べなくなっているとすれば,それは堕落ではあるまいか。
 堕落と言ってはキツ過ぎるか。大切な何かを失って,そのことに気づかず,ン十年という長い時間をウカウカと過ごしてしまったのではないか。

● Standard Products ではないが,Standard Products とつながっている店では,財布やパスケースを扱っている。
 こういう売場を見ると,間違ってジョッターが置いてあったりしないかと思うのだが,そんな間違いはあったためしがない。


(追記 2024.11.15)

● 帰りの電車待ち時間に,また Standard Products に。北星クラフツマンのFを買ってみた。人生初のF。が,北星のFは他社のHBに近いと思われ。
 シャープペンの替芯もあった。0.7㎜のみ。ただし,シャープペンの本体は販売してない。0.7㎜のシャープペンなんてぼくは持ってない。わざわざ買う気もない。なのに,替芯を買ってしまったのはなぜ?

● ま,仕方がない。本体を買っておくかと思ってダイソーに移動した。ら。ダイソーにも0.3㎜と0.5㎜しかない。ダイソーには何でもあると思ってたんだけどね。0.3と0.5しか売れないのかね。
 同じフロアにある(別のビルなんだけど,通路でつながっている)無印も同様の状況。しょうがない。鉛筆シャープの0.7㎜を買うとするか。

● ついでに,これまた Standard Products の隣にある NAUGHTIAM で,ドラえもんの肩掛けバッグを購入。4,950円でした。
 無印のトートに替えて,普段使いすることにした。ドラちゃん爺のデビューでありますな。

2024年11月13日水曜日

2024.11.13 uni 60周年の限定品などを購入

● また,ブルーフォレスト(青森とも言う)に来た。駅前から延びるしんまち通りにある成田本店に uni 60周年の限定品が残っている。
 2018年に三菱鉛筆が水色,ピンク,藍色の3つのケースを出している(硬度は2Bのみ)。9月に水色を買った。中身は同じなんだから1つでいいだろうと思ったわけですよ。

● が,今日,残りの2つも買っちゃいました。依然として売れないで残っていたわけですな。
 水色は1つしか残ってなかったので,9月にぼくが買った時点で残品なし。ピンクと藍色はまだ1つずつ残ってます。お近くの方はお急ぎください。これが店頭に残ってる店なんて,他に知りませんからね。

● 普通の uni 2B を買えばいいじゃんか,って? 仰るとおりでございます。普通のには消しゴムも付いてるしね。

● 他に,「すべらない五角鉛筆」と「藍通し 2353」(ともに三菱)を購入。藍色なんて使うあてはない。
 けど,朱は何本かあるので,バランス上,藍もあってもいいかという,理屈にならない理屈で買いましたよ。

● 「すべらない五角鉛筆」は1本で880円。パーフェクトペンシルを除いて,ぼく的史上最高値。
 軸に津軽塗を施しているらしいです。受験に限らず「人生の勝負事に臨む際に,是非ご使用下さい」とありますよ。この老いぼれに,今後,「人生の勝負事」が訪れることはないと思うんですけどね。

● 自分への青森土産ですね。が,普通に使いますよ。「もったいなくて使えない」は最悪ですからね。
 もったなくて使えないようなものは買うな,ってことですよ。たかだか880円の鉛筆で,大袈裟なことを言ってますな。すまんことです。

● ところで。成田本店の鉛筆売場にも9800や8900は置かれていない(いや,9800のBが1ダースだけあった)。学童用のかきかた鉛筆はあるが,メインは uni と MONO。
 先日,伊東屋池袋店に行ってみたのだが,状況は同じだった。時代はそっちの方向なんですかね。ぼくなんか,時代の後方に置いてかれそうだ。

● Amazon で買えばいいのだし,メルカリにも大量に出ている。それ以前に一生分以上の在庫が手元にあるから,ぼく一個は痛痒を感じないのだけど,販売店としては55円の鉛筆を売っても割が合わないってことですかねぇ。
 一方で,百均で3本110円で売られているわけだ。棲み分けが進んでいるということか。9800や8900がなくなってしまうのかと言えば,そういうわけではないようだ。

2024.11.13 ミミック「コーラル」を連れて来たけれど

● 盛岡発10:59の「はやぶさ9号」新青森行きに乗車中の,ミミック「コーラル」。
 ミミックにも時速300kmを味あわせてやりたくてね。

● 盛岡から青森まではけっこう遠い。新幹線でも2時間かかる。これだけ広いエリアをひとまとめにして東北と呼んでいいのかと思ったりもする。
 東北内の交流も,昔はともかく,今はそんなにないのではないか。それぞれが東京と直結したがっているのではないか。仙台の東北内でのプレステージは下がっているんじゃないか。

● で,青森に着いたんだけれども,ホテルにチェックインできるまでには,まだ時間がある。ので,観光物産館「アスパム」に来てみた。
 2階の休憩コーナーがあったので,その一席を占める。測量野帳と鉛筆を並べれば,そこがぼくの居場所であり,宇宙の中心になる。

● しかも,この休憩コーナーはブリーン席と言っていい。カウンターデスクや椅子は上等な木製だし,何より眺望が素晴らしい。
 大きな窓から津軽海峡が間近に見える。今日の津軽海峡は穏やかで,瀬戸内海のようだ。

● これだけの眺望は,しかし,考えものだ。鉛筆を持つ気がなくなるからだ。
 海を眺めている方がいい。結局,1行も書かないで終わった。

2024年11月12日火曜日

2024.11.12 岩手県民手帳は格安な能率手帳

● 盛岡市のジュンク堂(丸善)に来てみた。平日の昼間とはいえ,空いているのがありがたい。長居ができる。
 いや,何も買うつもりがないものですからね。混んでるのに居座っちゃ申しわけないじゃないですか。

● 全国展開の大型店だから,取り扱っている商品も盛岡だからと言って他店と大きく変わるわけでもない。っていうか,ぶっちゃけ,文具店によって商品展開の違いがあるとも思えない。ANGERS のようなセレクトショップは別だけれども。
 違いを作るのは,文具店の別ではなく,売場面積の広狭だろう。

● 当然,見て歩く分には広くて品揃えが豊富な店の方が面白い。ただし,伊東屋本店のように縦に移動しなければならないうえに,フロアが狭いところは,この限りではない。
 丸善ならばそういう問題もなし。って,買うつもりもないのに,偉そうなことを言ってはいかんな。

● 筆記具は鉛筆しか使わなくなり,ノートは測量野帳一本やり。他の筆記具やノートはどうでもいいものになりつつある。でもって,鉛筆も野帳も使い切れないほどの在庫を抱えている。
 買うものがない,したがって買うつもりもない,とはそこから来る必然。

● かてて加えて,鉛筆はボールペンやシャープペンと違って,新製品など滅多に出ない。静態的だ。どの文具店に行っても,いつ行っても,見える光景は同じ。
 では文具店巡りなんか止めてしまうか。それがそうはならないのは,他に趣味(?)がないからでもあるが,文具店の空気が好ましいものに思えるからだ。

● 必要があって,ピンポイントでこれが欲しいと求めに来てる人もいるだろうけれども,大方は,グルッと眺めて面白そうなのがあれば買っていこうという人たちだろう。要するに、半ば暇つぶしのために文具店に来ている。悠揚迫らざる気配を漂わせているわけだ。
 ぼくなんかは “悠揚迫らざる” を飛び越えて,暇で暇でしょうがないんですよぉ,のオーラを発しているはずだけれども,そうしたガツガツしていない来店者が文具店を癒しの空間にしているのかもな。

● 岩手県民手帳が置いてある。各県にありますな。一番面白そうだと思うのは沖縄県のものなのだけど,岩手県のも特徴がある。
 右側の黒いのは能率手帳そのものなんですよ。能率手帳に岩手県の統計データなどを加えて少し分厚くなっている。価格は税込み900円。
 もちろん,能率手帳は能率手帳として,定価の1,441円で販売されている。でも,県民手帳を買うでしょ,これは。

● 郷土本コーナーは圧倒的に宮澤賢治。筑摩書房版の全集を始め,圧巻の品揃え。石川啄木はその1割くらいかな。

2024.11.11 鉛筆メインの筆箱がまだできてない

● 盛岡に来た。ビジネスホテルに投宿。2階のラウンジにいる。
 一般開放としており,隣では高校生が受験勉強中。サラリーマンもパソコンを開いて,(たぶん)緩くお仕事中。Let's note が多く使われているようだな。

● ぼくは家でやっていることを場所を変えてやるだけだけどね。鉛筆は1本だけ,ミミックに挿して持ってきた。
 さぁ,野帳にどうでもいいことを書いて過ごすぞ。

● コクヨの鉛筆シャープ(Campus Junior Pencil)も持参。0.9㎜。小学生用のシャープペンでしょう。
 その名のとおり,鉛筆タッチで使いやすい。シャープペンなんて,これで良かね。外出時のお供はこれで良かと。

● いや,じつは鉛筆メインの筆箱を作りたい。難しい話ではない。小学生はみんなその筆箱をランドセルに入れている。
 けど,コンパクトにしたいんですよ。小学生が持ってるような大きなやつじゃなくて。

● 教室に鉛筆削りが置いてあるのが小学生の強み。こっちにはそのアドバンテージがない。
 鉛筆削りが決まらない。三菱鉛筆の Palette でも厚みがありすぎる。
 それ以外はだいたいイメージはできているんだけどね。

2024年11月11日月曜日

2024.11.11 宇宙の中心−北星鉛筆で遊んでみる 2

● 鉛筆使いの理想郷(の少なくとも1つ)。北星のクラフツマン,9606,9500の3本を取り替えながら使って行く。
 使いかけの鉛筆から使っていくという,自分で作ってしまった窮屈な規則に縛られて,この理想郷に入るのはしばらく先になる。が,時々は先行して理想郷を体験している。

● クラフツマンは,文字どおり,字を書く用ではないのだろう。
 字を書いていると,かすかに粘っこい感じがする。

● 9500はトンボ8900や三菱9800の並び。最も競争が激しく,大手の評価が確立している価格帯。
 が,北星9500は,硬度が他社より軟らかめだからか,頭ひとつ抜けているという印象を持つ。ぼくが軟らかめが好きだからなんだが。
 鉛筆だから試し書きをしてから買うものではないが,使ってもらえばわかる。利益は出ているのかと要らぬ心配もしたくなる。

● しかし。字を書くだけの人間には9606が秀逸。芯もなかなか減らない。トンボ2558も良くできているが,9606がわずかに勝る。消しゴムを付けて77円とは恐れ入る。
 ただし,鉛筆は鉛筆であればいいのであって,消しゴムのことは消しゴムに任せよ。つまり,消しゴムは付いてない方がいい。が,逆の意見の持ち主も多いだろう。

● そういうことはどうでも,字を書くなら北星9606が決定版だと断言してしまいたい。
 文具民界隈には,筆記具を使うために書(描)くという倒錯が跋扈している。悪いとは思わぬが,参考書や勉強法にやたら詳しいのに勉強はからっきしできない受験生みたいだな,とは思う。

● 9606が決定版なのだから,これ以上の鉛筆探しはスッパリ止めて,9606で書くことに専念せよ。鉛筆を使うことが目的ではないだろう。アウトプットの質量を高めることが眼目のはずではないか。
 以上,自分に言ってますからね。アナタに言ってるんじゃないですよ。

● いやね,測量野帳と9606があれば,天下に敵なしですよ。測量野帳と9606があるところが宇宙の中心。宇宙の中心にいるのだから,有象無象はどうでもいいんですよ。
 かつ,測量野帳と9606は持ち歩けるわけでね。自分がどこにいようと,自分のいるところが常に宇宙の中心というわけですよ。


(追記 2024.11.15)

● この3本を何度も使っているうちに当初の感想と違ってきたので,上述の一部を訂正したい。
 クラフツマンについて「字を書いていると,かすかに粘っこい感じがする」と述べたのだが,そんなことはない。いたってスムーズで滑らかで軽い。今となっては,なぜ粘っこいと感じたのかすらわからない。

● 書き味も9606を上回っている。9606にはわずかにザラつきがあるが,クラフツマンには皆無。
 やっぱり,値段の順かな。文字しか書かないぼくのような人間にも,クラフツマンを使う贅沢は許してやりたい。

● ただね。9606で不満は1㎜もない。わずかなザラつきが気持ちいい。
 9500はもっとザラつく。しかし,やはり充分に滑らかで,そのザラつきはBGMのようなものだ。許容範囲にある。

● こうしてみると,何が何でもこの1本とは決められない。「弘法筆を選ばず」が成立するかどうかは,環境による。鉛筆環境はそれが成立つだけの水準に到達しているように思われる。
 世の達人たちはそれでも細かい差異に注目して,それぞれの好みを開陳するが,当人の使用目的によって色々なのだろうと考える他はない。