写真はメーカーのサイトから拝借 |
ブラブラと見て歩いて,目に入ってきたのがラミーのサファリを展示(?)してあるコーナーだった。赤,黒,黄色と目立つ色の製品が並んでいたからだと思うんだけどね。
● ラミーサファリは,万年筆,ローラーボール,ボールペン,シャープペンの4種で構成されているんでした。万年筆は4千円。ペン先はステンレス。
4千円だとステンレスで不思議はないのだが,さてこのラミーサファリに4千円の価値があるか。ぼくが使っているプラチナのプレジールは千円。パイロットのカクノも千円。それとラミーサファリの間に3千円分の差があるか。
● 差があるとして,その差をいくらに見積もるかには個人差がある。あると思う人は買い,ないと思う人は買わない。
実際に買って使ってみればわかる話だ。が,買ってみて価値なしとなっては剛腹だ。使う前にわかるのでなければ困るのだ。と思う人は買わないわけだけど。
● 価値の中には見栄も含まれる。見栄を満たすというのは立派な価値だ。サファリはわずか4千円なのに,この見栄を満たすという部分で,他を圧しているように思えるのだ。ぼくの勝手な思い込みかもしれないんだけどね。
それはなぜなのか。ユーザーをアウトドア派に仕立ててくれるからだろうか。ラミーがサファリにまとわせようとしたもの(ほのかなワイルド性)が,まんまと当たったということか。サファリという名前がそうだし。
● 腕時計でいえばカシオのGショック,自転車でいえばMTB。車でいえばスズキのジムニーといったあたりだろうか。使われる場所は屋内ではなく戸外。
けれども,Gショックを腕に巻いて会社に行ってもいいし,MTBで舗装路を走ってもいいし,ジムニーで通勤したって全然おかしくない。いや,むしろかっこいいと捉えられる向きがあるかもしれない。
アウトドア用に作られたものを身につけて会社や学校に行くというのが,小さな自由,小さな自己主張,小さな抵抗(反体制)を演出する効果があるゆえかとも思われる。
● サファリも同じで,そうした小さな(したがって無害な)効果を演出してくれるのだろう。サファリをオフィスで仕事に使ったっていいし,学校でノートをとるのに使ってもいいのだ。
ひょっとすると,それはかっこいいのかもしれないのだ。モレスキンに黄色のサファリを合わせた写真をネットで目撃することが多いように思われるんだけど,モレスキンにサファリもありなのだ。
● ただし,そのかっこよさは,それが少数派にとどまっている限りにおいてということになる。増えすぎると嗤いのネタにされる。サファリもそろそろネタにされる状況に近づきつつあるかもしれない。
製品の意図からすれば,測量野帳にサファリはピッタリだと思う(ボールペンのサファリが選ばれるんだろうな)。けれども,この組合せを見かけることはあまりない。ピッタリすぎてダサくなるのかも。ほとんどは屋内で使われるんだから。
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