書名 消しゴムコレクション
著者 まゆぷ~
発行所 スモール出版
発行年月日 2015.12.17
価格(税別) 1,800円
● 著者が「所有する2万3000点以上ある」「コレクションの中からお気に入りの3000点以上を選び,テーマごとに分類し,紹介」したものなのだが,これだけの消しゴムを集めて保管するとなると,場所を確保するのも大変だ。
「いつか完璧な空調管理がされている「消しゴムミュージアム」を建てることが私の夢です」と言うのだが,うぅぅむ。
● 10歳の頃から集め始めたらしい。「高校生になったとき,せっかく集めたものを一部使ってしまうという「消しゴム反抗期」みたいなことが起きました」というのだけど,待て待て,消しゴムは使うためにあるんだろう,と常人なら考える。
「さらに結婚をきっかけにコレクションの大半を処分してしま」った。が,数年後に楠田枝里子『消しゴム図鑑』に出逢って,コレクションのエンジンがかかり,今日に至るということのようだ。
● 「私にはもともと可愛いものやミニチュアになった日用品が好きです。消しゴム以外にもそういう商品は山のようにありますので,いくつか買ったり集めたりしたこともありました。でも,消しゴムほどは夢中になれませんでした」というんだから,これはもうしょうがないんだよね。
消しゴムが収集人として,彼女を選んだってことですよ。選ばれちゃったんだら,断りようもないんですよ。
● 女性のコレクターというのが珍しいのじゃないか。洋服や靴のコレクターは佃煮にするほどいると思うのだが,彼女たちに訊けば,集めているのではなく着る(履く)と思ったから買っただけだと答えるに決まっている。
用途があるものをその用途に使わないで,たんに収集のために買うというのを女性がするのは珍しいのじゃないかねぇ。
● で,紹介されている消しゴムなのだが,凄いとしかいいようがない。クワガタやカブトムシの消しゴムもあるのだが,わずかに羽の形や足の長さが違えば,それは違うものなのだ。したがって,網羅的に集めているらしいのだ。
あっぱれ,コレクターの鏡。コレクターとはこれほどの熱と執念を備えなければなれないものなのだ。脱帽。
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