2018年12月12日水曜日

2018.12.12 『あなたに教えたい! 5分でわかる44の文房具トリビア』

書名 あなたに教えたい! 5分でわかる44の文房具トリビア
著者 きだてたく サイトウヨシノリ 西村まさゆき 古川洋平 結城靖高
発行所 セブンデイズウォー
発行年月日 2017.01.27
価格(税別) 1,400円

● すばやく賢くなったと実感したい人向け。いや,皮肉でなしに。
 ネアンデルタール人が接着剤を使って槍を作っていたとか,旧石器時代に人間はすでに絵の具を使っていたとか,本書は知る喜びを満喫させてくれる。

● X字型はさみはかつて「鍛冶ばさみ」と呼ばれていたことが,p44で紹介されている。この「鍛冶ばさみ」という言葉が懐かしかった。
 ぼくが子どもの頃は,母親がX字型はさみをその言葉でよんでいた。

● 本書に何回か登場するモデルの緒方ももさん,ウェスト細っ。

● 以下にいくつか転載。

 原始時代,人類がウホウホ言いながら(言ってなかったかもしれないが)マンモスを刈っていた槍は,すでに接着技術によって作られていたのである。(p6)
 数万年の昔,旧石器時代のころから,人類は鮮やかな色彩を残すことに知恵を絞っていたのである。(p12)
 日本の代表的なノートといえば,「コクヨ」の『キャンパスノート』。1975年に販売を開始して,現在は年間に1億冊,累計で28億冊以上を売り上げているという,国産ノート界の巨人である。(p25)
 コクヨではアジア各地で販売する商品に対し,現地の需要に合わせたきめ細かい商品企画を行なっているという。たとえば,ベトナムでは北部向けと南部向けでノートの仕様を変えている。(p26)
 日本に伝来したとき,中国のそろばんはまさに団子のような「珠」だった。それが現在のような菱形になったのは,より速く計算したい,より気持ちよく珠をはじきたい,という使い手の思いに応えた職人の高度な木工技術があって成立した。海外にはそのような加工のノウハウがないらしく,それゆえ,そろばん先進国である日本製のものが世界で注目されているのだ。(p51)
 この合金は,金属の中ではもっとも硬いといわれており,書ける文字数はなんと500万文字以上。まっすぐに線を引いたと考えると,距離にして60kmを超える長さの線が引けるとされている。1日1000文字書いても10年以上もつ耐久力,それこそがイリドスミンの真価である。(p65)
 消しゴムの誕生は一般に1770年とされている。そして,製品としての発売が始まったのは1772年。単に消すことに特化したツールが世に出たというだけでなく,「気軽に書いては気軽に消す」という,当たり前の日常がついに始まった年でもある。(p69)
 プラスチック字消しは,日本生まれの日本育ちで欧米では普及していない。(p70)
 最近の段ボールはクラフト色だけでなく,カラーリングも豊富だ。梱包・荷物用という無骨なイメージも払拭され,ケースや化粧箱として使われることも多いんだとか。(中略)段ボールの進化系ともいえる強化段ボールを使い,デスクやラックなどの家具も作られ始めている。軽くて丈夫な段ボールの真骨頂だろう。(p117)
 色鉛筆は塗り重ねることによって表現をする画材だ。たとえば,「白の画用紙に白の色鉛筆を塗る」というテクニックがある。むだに思えるかもしれないが,その上に別の色を重ねることで独特の色味を生むことができる。(p132)
 普段毛筆に慣れていないとうまく書くのはなかなか難しいもの。そんなときに意識していただきたいのが「45度ルール」だ。まずは,書き始めるときに,上から見て左上45度の方向に穂先を向ける。これは点を打つときも,縦線や横線を引くときもそうである。書き始めから書き終わりまで45度の角度を保ったまま筆を動かすことで,安定して字を書くことができる。(p210)

0 件のコメント:

コメントを投稿