2021年8月4日水曜日

2021.08.04 Bun2 8月号

● 東武宇都宮百貨店の5階にある文具売場でもらってきた。このフリーペーパーはほぼ全ページが広告でできている。広告でも作りようによっては,面白い読み物にできるという実例だ。
 ただし,文具好きにとっては。これは何でもそうだけど。つまり,このフリーペーパーは新たな文具好きを作る能力は持っていない。すでに文具好きになっている人に情報を提供するにとどまる。

● 広告然とした広告で目立つのはキングジムのフラッティワークス。ペンケースなのだが,現地に着いたらそのままペン皿的に使えるというやつ。
 コクヨの THIRD FIELD。キャッチコピーは「オフィスを持ち出そう」。
 ナカバヤシのオリパクト。デスクパーティションやスマホ&ペン立てを折りたたんで持ち運べる。
 テレワーク対応品ですかねぇ。どこでもお仕事をサポートする的な。

● 記事では,今回はシャープペンが取り上げられている。シャープペンは大昔からあって,もはや究極の完成品だと思っていたのだが,そういうのは素人の浅はかさであって,メーカー側は芯が折れないようにしたり,書いている間に芯が回転して太さが一様になるようにしたり,ノックしないでも芯が出てくるようにしたり,そこまでするかという改良を重ねてきた。
 そこまでするかというより,そんなことは思いつけなかったぞ,っていう感嘆を味わうことになるんだよね。製品として差し出されてみて,初めて自分が欲しかったものが何だったのかに気づくという。

● 中でも,コクヨの「鉛筆シャープ」とぺんてるの製図用シャープペンのエントリーモデルに惹かれた。
 コクヨの「鉛筆シャープ」は,「キャンパスジュニアペンシル」といった時代に,1.3mmを買った。といっても,万年筆派なのであまり使ってはいないのだが。というか,ほとんど使っちゃいないんだけど。
 現在は0.3mmから1.3mmまで5種の芯径を揃え,1.3mmの赤芯を加えて6種展開。価格は198円(税込)。

● ぺんてるの方も,製図用シャープペンを385円で出したというところがすごい。価格のことばかりで恐縮だけれども,製図に使えるクオリティーでこの価格はやはりすごい。
 世の中には鉛筆派とシャープペン派がいると思う。鉛筆派は木の自然さを愛で,シャープペン派はシャープペンのメカメカしさを愛でる。製図用シャープペンは愛でるところが満載のはずだ。

● コクヨの「鉛筆シャープ」や北星の「大人の鉛筆」は鉛筆に似せたシャープペンだが,鉛筆派もこれなら1本は持っておこうかとなるんだろうか。あんな似非鉛筆は許せないという鉛筆原理主義者もいるのかね。
 ぼくも鉛筆,シャープペン,ボールペン,万年筆,極細サインペンとたくさんの筆記具を溜め込んじまった。「大人の鉛筆」ももちろん持っている。
 大量に在庫のあるノートはどうにか使い切れるかもしれないけれども,すべての筆記具を使いきるのは絶望的に無理だな。

● 使いきるものじゃないんですよ。一度でも使えば支払った代価の価値はあるんですよ。いやいや使わなくても目で愛でるだけでもいいじゃないですか。
 と言われますかねぇ。なかなかその境地に行けないのが,貧乏性というものですかねぇ。

● 最後に高畑文具王の連載講座。インク沼を楽しむアイテム。ガラスペン,エルバンのコンバーター付きペン,呉竹のからっぽペンなどの紹介。
 エルバンのペンは持っている。万年筆用のインクをそのまま使えるボールペン。数年前に買ったが,まだ使ったことはないという,ぼくにはありがちなパターン。
 勉強になったのは,クツワの鉛筆用のグリップをガラスペンのペン先保護のために使うというアイディア。なるほどと思いましたよ。ぼくがガラスペンを使うことはないはずだけど。

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