書名 おうちワークの文具術
著者 髙橋拓也
発行所 玄光社
発行年月日 2022.07.22
価格(税別) 1,700円
コロナが5類になった現在はコロナ以前の状況に戻っている(それでもノーマスク率が高くなった電車に乗るのが怖いと言う,手がつけられないレベルのバカはいる)。リモートワークはどの程度残っているのだろうか。
● 雇用する側される側双方の利害によって,完全にコロナ以前の働き方に戻ることはないと思うが,基本的には会社が方針を決めれば,たとえばリモートワークは認めないと言えば,リモートワークでも充分に仕事ができる社員であっても出社せざるを得ない。
もっとも,リモートワークで出社する以上の生産性を維持した仕事ができた人は,相当以上に優秀な人だろうから,サッサと辞めて次に進むかもしれないが。
● ただ,リモートワークなら郊外や地方でも仕事ができるわけだから,地方に移って同じ家賃でひと部屋多い家を借りた方が良いと考えてそれを実行してしまった人は,少々後悔しているかもしれない。
コロナ禍はしょせん一過性のものに過ぎないことはわかりきっていたのだから,首都圏にしばしば緊急事態宣言が出ていたとしても,東京に留まるべきだった。人と同じことをやってはいけないし,ましてマスコミが煽る方向に動いたのでは損をするに決まっている。
● いずれにしても,本書の旬は短かった。大方の人は満員電車のストレスに甘んじてでも,出社する方を選ぶだろうから,本書を必要としない。今後もリモートワークを継続でき,かつそちらを選ぶほどの人なら,本書に頼る必要もあるまい。
出版後の1年弱で版元が損をしない程度には売れたんだろうか。
● 以下にいくつか転載。
自分自身もおうちワークを快適にするために試行錯誤する中,日本の文房具のすごさを改めて感じています。(p19)
「おうちワーク」には楽しいことやうれしいことや,体にとってラクなことがたくさんあります。ただ,それは自分だけではなく,家族にもよかったと思ってもらえることが前提です。(中略)「小さいオフィス」は,オフィス環境を自宅で再現することが目的ではありません。むしろ,オフィスよりもよい環境をつくることができるんだとポジティブに考えましょう。(p41)
自由な発想をオンタイムでそのまま描き出せるのがアナログのよさ。デジタルツールのフォーマットに思考を落とし込むのではなく,レアなアイデアを100%素の状態で表現できるのは何よりのメリット。(p42)
アナログのよさがスピードと柔軟性だとすれば,デジタルのよさは情報のマニュアル化と共有化,検索性に優れていること。(中略)検索性については私のように初動がアナログの場合,とりわけ有効です。(中略)「小さいノート」が数冊たまったら,後々活かせそうなことや,記録しておきたいことをアプリ(Notion)に転記しています。(p44)
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