雨が降っていたので,濡れないように丸善に逃げ込んだ。高島屋でも良かったんだけど,やっぱり丸善に。
● 日本橋であり丸善であり,となると,ここはやはり聖地ということになる。丸の内の方が大規模だし,本店でもあるのだが,こちらはこちらで存在感がある。建物の佇まいもそう思わせる理由のひとつだろう。
丸善は書籍と文具をメインにそれ以外(たとえば眼鏡)も扱うという業態なんだけれども,丸善で書籍を見ることはほぼなくて,もっぱら文具に行く。
なぜできないかといえば,革製品にあまり興味がないからだということになってしまう。興味もなく買う気もない人に近づかれても迷惑なだけだろう。
ベルトや時計のバンドは? ここ20年ほどベルトを締めたことがない。時計も同じ。財布も名刺入れもキーホルダーもトートバッグも,奥さんが買ってきたものを使っているだけのことだ。
実用性を優先するのであれば,バッグ類はナイロン製をもって最上とする。装うための手段だというなら,持ち物で自分に付加価値を付けようとするのはそもそもが下品である,と言っておけばいいだろう。場に合わせなければそこにいる人を不快にするという人がいれば,それなら装う以前にしなければならないことがあなたにはあるはずだ,と言ってやればいいだろう。
といって,革に恨みがあるわけではない。革に対する感覚の鋭い人が革製品を愛用するのはすこぶる自然なことだ。
フランクリン・プランナーの理念に共感してうちでも売りたいということではないと思うのだ。売ったときの利幅が大きい,あるいはキックバックがある,ということなのだろう。
メーカーとすれば丸善に置いてもらうこと自体に価値がある。販売店とすれば売れ筋である能率協会のBindexやレイメイ藤井のDavinci,デザインフィルのPLOTTERは揃えておかなければならないとして,それ以外は自店の特徴やイメージに合わせた品揃えにしたい。
デキる系,意識高い系が使っている感のある(実際にはどうだかわからないが)フランクリン・プランナーを揃えておくのは,店側の思惑にも合致するのだろう。
間違ったってこの写真の女性のような使い方をするはずがないでしょ。もしこんな使い方をしている人がいたら,吹いちゃうでしょ。
けれども,丸善の売場でこれを見ると,カッコいいと思ってしまうんだよね。こういうバリバリ人間ってカッコいい,って。
そのイメージに自分も近づこうとしちゃう。危ない,危ない。
● ここにいたのは13時過ぎなんだけど,近くで働いているとおぼしきOLさんがやってきて商品を物色している。そういう人を何度か見かけた。
仕事で急に必要になって買いに来たのだろうと思うんだけど,そんなに急いでいるふうでもない。ゆっくりしているというのではないけれど,悠々とはしている。それでよろしいのですよね。
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