2021年4月6日火曜日

2021.04.06 上野駅構内のANGERS

● 上野公園にいる。そろそろ帰ろうかと思うのだが,上野にいるんだから上野駅構内のANGERSに寄っていきたい。たぶん,何も買わない通行人で終わるんだけど。
 上野駅構内のこの店も10年になるらしい。そんなになるのか。東日本大震災があった年にオープンした。それから去年のコロナまで,日本全体があまりいい10年間ではなかったかもしれない。その10年間を生き抜いてきた。

● 澤野工房のジャズCDも取り扱っている。澤野工房ってジャズファンなら知らない人はいないジャズ・レーベルでもあるらしいのだが,ぼくは今の今まで知らなかった。
 プレーヤーとスピーカもあるんだけど,売物なんだろうか。ANGERSの正式名称は ANGERS bureau ecute上野店だ。「書斎をテーマにしたステーショナリーや書籍」,雑貨を扱う。この音楽再生プレーヤーも書斎に置くのにちょうど良かろうと思われる。

● で,仮にこのプレーヤーとスピーカを買って自分の部屋に設置したとする。それだけですむことはないだろう。部屋にあるその他のモノもすべて変えたくなる。
 一点豪華主義とよく言われるけれど,一点だけ豪華にしてあとはそのままですむことはあまりないのじゃないか。その一点を変えたことによって,全体のバランスが崩れてしまうからだ。

● ここにあるプレーヤーとスピーカは特に高価なものではないと思う。が,個人の書斎に置いたときの落ち着きは良さそうだ。その落ち着きをちゃんと落ち着かせるためには,やはり追加投資が必要になるだろう。
 しかし,まぁ,このプレーヤーとスピーカは売り物ではないと思うので(たぶん),あまり考え込む必要はない。

● 文具ではBLACKWINGの鉛筆が気になる。前回来たときもそうだった。鉛筆1本に400円。気になるんだったら試してみればいいだけの話ではあるんだけどね。
 ちなみに,BLACKWINGの取扱店はわりと多い感じね。オンラインストアもあるし。

● オンラインストアといえばANGERSにもオンラインストアがあって,ANGERSで扱っている商品をネットで買うこともできる。
 でも,ANGERSの場合は,ディスプレイじたいが売り物という感じがあるので,店に出向いて展示の仕方を味わったうえで,その中の単品をいくつか買って帰るというのが王道ではあるんでしょう。

● そのディスプレイも,当然,定期的に変えている。ガラッと変えてしまうことはしないけれども,けっこう大きく変える。
 満寿屋の原稿用紙が目立つところにあって。原稿用紙に字を書いてみたいという気持ちになるんですけど。原稿用紙というと小中学校の読書感想文と作文の嫌な記憶に結びつくのではあるけれど,マス目に1文字ずつ書いていく感覚を何十年かぶりに味わってみたいかな,と。

● 普通のノート,レポート用紙,便箋など字を書くための紙製品の中で,一番需要が落ちているのが原稿用紙ではないか。プロの作家の多くもパソコンで原稿を書くようになった。パソコンに最も侵食されたのがこの分野だ。
 子供たちが原稿用紙を使う経験は今でもあるんだろうか。小学校でもパソコンが導入されるらしいが,夏休みの宿題の読書感想文もパソコンで書いて提出することになるんだろうか。

● エルバンの万年筆インク。たくさんの色のインクができて,インク沼という言葉も定着した。国内でも従来のインクメーカーに限らず,いろんなところがいろんな色にいろんな名称を付けて売りだしている。
 流行といっても小さな流行だけれども,いつまで続くのか。さほどに長くは続かないという前提で,乗り遅れるなというわけなのだろうか。

● フランスのエルバンがこうした製品を出しているくらいなのだから,欧州でもインク沼現象が起きているのだと思うのだが,この流行は世界同時多発だったんだろうか。それとも,日本が発信地で欧米に拡散したんだろうか。
 ところで,エルバンは「エグザコンタ・クレールフォンテーヌ」グループ(紙製品総合グループ企業)の経営傘下に
入っているんですね。クオバディスやロディアもそうだ。

● 少なくとも日本では,クオバディスもロディアも実態以上の評価を受けているような気がする。日本の消費者はフランスやイタリアの文具メーカーには大甘に甘い。
 どういうわけだろう。自分が作ったフランスとはこういうものというイメージに,自分が呑まれてしまっているんだろうか。

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