書名 暮らしの図鑑 文房具
編者 暮らしの図鑑編集部
発行所 翔泳社
発行年月日 2021.03.03
価格(税別) 1,800円
「本当にいいものをとり入れ,自分らしい暮らしを送りたい人に向けた本」(P3)だという。というからには,編集部は「本当にいいもの」を知っているんだろうなと突っ込みたくなるわけだが,もちろんけっこうな人数の知見を集めて本を作っている。
セレクトショップにも足を運んで,どんなのが並んでいるのか取材もしているでしょう。
● しかし,単純な話でもある。「本当にいいもの」は売れ筋と重なることが多いだろう。自分のお金を投じて買っている消費者が支持するものが,たいていは「本当にいいもの」だ。
売れ筋をはずして,自分の “個性” を演出しようなどと阿呆なことを考えると,大体は失敗するとしたものだ。そもそも,個性などというものに引っかかっているようでは,その時点でオ・バ・カ・サ・ン。
● ぼくが常用しているコクヨの測量野帳も登場する(p36)。間違いなくいいノートだと思うんだけど,測量野帳って絵にしやすいんでしょうね。判型も佇まいも独特だ。それがこうした書籍に取りあげられる理由のひとつだと思う。
でも,自分が使っているものが取りあげられてると嬉しいですな。測量野帳が ANGERS に置いてあるのも,何だか嬉しいんですよ。
実際はね,ぼくの使い方だと測量野帳でなければならない理由なんてない。野外で立って使うなんてことはないんだから。小型の Campus ノートで何の問題もないんだけどね。
● You Tube チャンネルの「有隣堂しか知らない世界」で有名になった,有隣堂の岡崎弘子さんも登場している(p72)。桜木町駅前のコレットマーレにある「STORY STORY」は有隣堂のユの字も見えない店舗なのだけども,岡崎さんが手がけた岡崎百貨店であるらしい。
二度ほど行った。並んでいる製品についていけないからと言って,落ち込む必要はないぞと言いたい。
● 以下にいくつか転載。
(バレットジャーナルとは)日付があらかじめ印刷された従来の手帳ではなく,ノートなどに自分で日付などを書き入れて手帳にしていく手法です。(中略)自分なりのオリジナル・フォーマットを作れる自由度の高さが特徴です。(p46)
なら,バレットジャーナルは大昔からあったんじゃないか。
日本は製紙技術も世界トップクラスであり,和紙を含めジャパンクオリティのノートは世界中の文房具ファンの垂涎の的なのです。これを手軽な値段で買えるわたしたち日本人は,実はかなりの幸せ者。(p130)
究極のノート術とは「いかにマメにメモをするか?」ということに集約すると思います。(p136)
「送る」ではなく「贈る」。そんな気持ちになる相手には,やはり内容だけでなく,外見のセンスもいっしょに見てほしい。(p140)
スタンプって,どこか「捺す」という動作がスイッチオンにつながるところがあって,みんな大好きなのはそのせいだと勝手に思っているのですがいかがでしょう。(p160)
(ペンも書類と同様に)定位置に立てておくのがベストです。(p172)
これはもう絶対的にそう。ペン皿に寝せてはいけない。必ず立てること。
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