● アトレ目黒の有隣堂の文具売場でもらってきた。無料のフリーペーパー。なぜ無料なのかといえば,コマーシャルペーパーだからだ。
各社の新製品の紹介とか,今月号の例のように「新生活におすすめの文具」を特集したりとか。中身は広告なんですよね。それでもけっこう面白く読めてしまう。
● 書店にいくつもある,文具ムックや雑誌の文具特集も同じだ。中身の多くは広告あるいはカタログなのだ。だったらタダで配れよと言いたくなるんだけど,その広告をぼくらはお金を払って買うわけだ。広告やカタログにもお金を払わせるだけの付加価値があるということなのだね。
自転車関連には,その名も『ロードバイクパーツカタログ』というのがあって,正々堂々と2,000円で販売されている。これを買うのはかなりのマニアだろうけど,それが売れるんだね。広告やカタログはメーカーの販促のためのものだからタダなのが当然というのは,もう当たらない。
● 広告自体に価値があるというのは,昔から言われていた。
たとえば,サントリーのウィスキーのテレビCMは古いものもYouTubeにアップされていて,今でも見ることができるけれども,ぼくもときに見入ってしまうことがある。次々に見ていく。下手なドラマより面白い。
ただ,これは作品としての広告の面白さであり,価値であるわけだ。そうではなくて,その広告に盛られている商品情報が有料で取引されるわけなのだ。
● 有料でもそれを知りたいと思うのは好事家に限られるのかもしれない。逆に,商品情報をお金を払ってでも知りたいという人たちを好事家と呼ぶのかもしれない。
で,文具にはその好事家が多いのだろう。パレートの法則はここでも成立していると思う。文具ユーザーの2割が全商品の8割を購入しているのではないか。その2割を好事家と呼んでいい。
● 文具ムックや雑誌の文具特集もその2割に該当する人たちが読んでいる。メーカーも文具店も,2割の好事家がいなくなったら,即,倒産に至るのではないか。
ちなみに,ぼく自身は好事家にはあてはまらない。文具は実用品だと思っているからだ。使わないのに買うってことはまずない(皆無ではないけど)。無料のBun2があればもらってくるけれど,お金を出して文具ムックを買うことはあまりない。
好事家は文具を愛でる人だから,使わなくても(あるいは,一度しか使わなくても)買うってことが普通にあるのじゃないか。
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