● トナリエ宇都宮の4階にある落合書店の文具売場と8階にあるヨドバシの文具売場をけっこうジックリと覗いてきた。何を覗き見したのかというと,鉛筆だ。あと,鉛筆削りも。
FaberCastellのパーフェクトペンシルに手を出そうかというのは妄想で終わらせることにして,鉛筆で書いてみるというのはもうしなくていいのか。
● 鉛筆の使い心地もなかなかいいじゃないか。墨芯が紙を擦っていく感じ。だんだん芯が丸くなってきて,そろそろ限界かと,次の鉛筆に替えるときの気分。芯が丸くなった鉛筆をまとめて削るときの一服感。削った直後の墨芯と木の匂い。
と,鉛筆を使うように自分を高めて(?)行きたいと思って,想像を逞しくしてみる。
● 日本には三菱鉛筆のHi-uniをはじめ,優れた鉛筆があるしね。STAEDTLERやFaberCastellより上じゃありませんか。ま,ぼくは外国産の鉛筆は使ったことがないので,実地に比較したわけではないのだが,そういう見方をネットでも目にすることが多い印象。
で,Hi-uniやuni,トンボのmonoなんかを見ていった。4Bとか6Bで文字を書いてみたいなぁ,と。
児童・生徒のときは,学校側からHBを推奨されていた。ので,文字を書くにはHBが一番いいんだと思ってた。マークシートの試験でもHBの鉛筆を用いること(シャープペンは不可)なんていう条件が付いてたし。
● 大人になってからは,でも,HBはやや硬いと感じるようになった。Bか2Bを使うのが普通になった。
が,それも30年も前の話。以後,鉛筆を使うことはなくなった。ボールペンか万年筆。最も一般的な筆記具は,誰にとっても,パソコンになったのではないか。
● 鉛筆を使わなくなった理由の第一は,鉛筆で書くと,紙が擦れあって汚くなるところにあったからだ。それは今だって変わっていないだろう。
下敷きを使わないと,前の紙に字が伝染ってしまうのも困る。これまた紙を汚くする理由になる。4Bや6Bを使うのは,筆圧をかけなくてもすみそうだからだけど,文字の擦れはひどくなるかもしれないしねぇ。
● ボールペンや万年筆よりも鉛筆で書いた方が,100年後でも鮮明に残っているかもしれない。墨をすって書けばさらに間違いないだろうけれども,一般的に使われている筆記具の中では鉛筆がじつは一番耐久性が高いのではないか。消しゴムには弱いけれども,それ以外の要因に対して最も劣化しにくいのは鉛筆ではないかと思う。
といって,自分が書いたものが100年も残る必要はない。っていうか,死ぬまでにはすべて処分しておきたい。残したくない。
ダイソーで買った。4Bの鉛筆が3本セットになったやつ。
鉛筆削りも買った。明治神宮ミュージアムに明治天皇がお使いになっていた鉛筆が展示されている。天皇ご自身がナイフで削っておられたようだ。ぼくは手で鉛筆をクルクルと回して削る。天皇より横着をしている。
● ともあれ,生まれて初めての4B体験。芯がグニャッとするほど柔らかいのかと思いきや,そんなことはなくしっかりと硬い。2Bとの違いはさほどに感じなかった。
で,測量野帳に7行ほど書いたところで,気がすんでしまった。予想どおりですわ。鉛筆を買うという行為をしたかっただけなんですよね,ええ。
万年筆の方が万事において快適だ。大人になると万年筆に移っていくのは,理由があることなのかもしれない。
● いや,そう言ってしまうと,括りが粗すぎることになる。屋内で使う分には万年筆や水性インクのボールペンでいいが,屋外で字や絵や図を書く(描く)のであれば水性インクは避けたいところだ。雨にあたったら字が滲んで読めなくなってしまう。
この局面で最も安心なのは鉛筆だろう。シャープペンより鉛筆だ。シャープペンだとメカニックの部分が正常に動くかどうか。少しの雨なら問題はないだろうが,メカニックを持たない鉛筆ならそうした心配をすることもない。
左の写真のとおりだ。右から,トンボのmonoR,トンボ8900,三菱の9800,三菱の消しゴム付きの9850(生産終了)と9852。あとは,ノベルティものが1本。
それをHi-uniのケースに入れていた。Hi-uniは使ったことがない。ケースだけをどうして手にいれたのかは憶えていない。ケースの内側に発泡スチロールを両面テープで貼って,芯がケースに衝突して折れるのを防いでいる。
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