2019年8月2日金曜日

2019.08.02 福田屋3階の上野文具-トラベラーズノート

● 福田屋3階の上野文具。トラベラーズノート様のノートがワゴンに入って半額になっていた。長さはトラベラーズノートと同じ。幅はちょっと広い。横罫と方眼があった。
 半額なら買ってもいいかと思ったんだけど,結局見送る。使い終えた後の保存をどうするかという問題。判型が揃わないのが混ざってしまう。

● MDノートのA6横罫はよっぽど買おうかと思った。書き味は抜群なのに違いない。
 しかし,分不相応というのもあるし,Plaisirで書く場合,あまり紙がいいと滑りすぎるのではないかと思ってみたり(試し書きをすればいいのだが,Plaisirを持ってきていない)。カリカリッという感じが残るダイスキンの安い紙の方が具合がいいとも感じる。

● トラベラーズノートのCMペーパーがあったのでもらってきた。トラベラーズノートのイメージ戦略がわかりやすく盛られている。このあたり,モレスキンを意識しているのだろうか。
 「このノートを携えて歩くことで,日常を旅するような気持ちで過ごしてみてください。毎日見ている景色の中に新しい顔を見つけられるかもしれません」「一箇所に留まらずに,動き続ける精神のことを Free Spirit と言います」

● ぼくがトラベラーズノートに行かない理由のひとつは価格だ。本体の革カバーは仕方がないとして,リフィルがね。
 Seriaにはリフィルに使えるノートがあったっけ。が,そういうことをしてまでトラベラーズノートを使うのはかえってかっこ悪い。
 ダイソー版のトラベラーズノートなら,トラベラーズノートのパクリとひと目でわかるから,むしろ潔いんだけどね。一発商品だったね。

● もうひとつ,顧客の「書く」にまつわるすべてを自社で囲い込もうという,どうもあまり好きになれないやり方を感じるせいもある。
 ペンやペンケースから定規,クリップに至るまで用意している。素材は無垢の真鍮で統一。たしかにいいもので長く使えるのだろう。「10年後の姿を想像」できる製品だし,その想像を楽しむこともできる。
 パソコンやスマホでいえば,Appleのやり方。文句を言うつもりはないんだけど,それに絡め取られることには抵抗がある。

● 同じことをモレスキンもやっているが,モレスキンの場合は本体ノート(の特に紙質)に問題を抱えているためか,ペンはボールペンのみだし,あとはバッグくらいのものだ。
 トラベラーズノートはこのあたりの品揃えがずっと多い。ペンには万年筆もある。万年筆で書いても裏に抜けたりしないからで,このあたりがモレスキンと違うところだと勝手に思っている。
 しかし,囲い込まれるのはイヤだ。そういう戦略を採っているメーカーからは距離を置きたい。

● モレスキン以上にトラベラーズノートは尖った製品だ。刺さる人には刺さるが,万人受けするものではない。
 そういう製品は囲い込みに行きやすいのだろう。ユーザーも嬉々として囲まれる。というか,囲まれたがっている。

● コクヨだってノートのほかに筆記具も作っていて,たぶん作っていないのは万年筆くらいではないか。では,コクヨがユーザーの囲い込みに走るかというと,それはできない相談だ。やってもいいが,効果がない。
 コクヨほどユーザー幅が広いメーカーだと,囲い込む核になるものがない。Free Spirit などと言うわけにもいかない。事務用品も多く出しているのだし,法人顧客も多いはずだからだ。

● それゆえ,ぼくはコクヨを支持する。測量野帳を使えばいいのだ。
 合わせる筆記具はゼブラのSARASAでもいいし,パイロットのキャップレスでもいいし,ぺんてるのプラマンでもいいわけだ。もちろん,三菱鉛筆の9800でもいい。

● ぼくはそのようにノートとペンを使っていきたい。あまりにできあがりすぎた(つまり,誰かが作った)既成の製品世界にドップリ浸かるよりは,尖らずに一般性を保っている製品を適当に組み合わせて使っていきたい。
 どっちでもいいんだと思うんですよ。どっちを選ぶにしても,そもそも誤差の範囲内という感じだとは思うんです。

0 件のコメント:

コメントを投稿