● 上野駅構内というかエキュート上野内の BOOK EXPRESS の店頭に文具がいくつも並べられておりまして。
まずは,マークスのシステム手帳。「趣味に夢中な人のリフィル 趣味ノートセット」とある。バインダーと専用リフィルをセットで売ろうという魂胆(?)。女性に宛てていると思われる。
これのSeria版がamifa「A5 6リングバインダー シンプルガール」でしょうね。
● マークスのシステム手帳を女性に宛てたものと言ったけれども,黒い手帳とか,黒い万年筆とかを別にすれば,文具の多くは女性に宛てている。ユーザーの多くは女性なのではないか。
どうもね,文具を使う男性は一部のマニアというかヘビーユーザーに限られる。男性の多くは何の疑問も持たず,会社の支給品を使っているでしょう,たぶん。
● そういう意味で言うと,文具というのはもはや手芸用具のようなものになっているかもしれない。基本,女が使うものだ。
文具の使われ方の基本は実用のためだけれども,その枠を越えて使うこと自体を楽しむという使われ方が増えているのではないか。とすれば,これはもう女性のものだ。仕事であれ非仕事であれ,自分が行う行為において楽しみを見出すことにかけては,男は女の敵ではないように見える。
柔軟性という言葉で置き換えても差し支えないものかと思う。大雑把にいえば,因われやすいのは男だ。女の方が臨機応変な発想ができる。イデオロギーに落ちることなく現実主義を貫ける。
● 万年筆の本体とキャップを分けて,キャップにいくつもの色を用意し,好きな色を選んでね,っていう売り方も,女性に宛てたものだろう。
自分がそうだからかもしれないけれども,デフォルトのまま使うものだと心得ているのが男だ。凝り性の男はもちろんいるが,ごく狭い分野でそうなるに過ぎない。その狭い分野で徹底してカスタマイズすることはあるけれども,残りの大半において,男性は思考節約的だ。
● インクもキャップの色と同じものを用意している。本体&キャップは樹脂製で,価格はPreppy3本分くらいになるけれど,カートリッジで儲けさせてもらいますよというビジネスモデル(?)だろう。
多色性・カラフルに反応するのも女性の方で,男はここでもボーッとしているだろう。ぼくもそうで,万年筆のインクなどブルーブラックのみでいいではないかと思っている。
● それゆえ,こういうブランドにはどうもピンと来ない。男性に宛てた文具を作るというんだから。申しわけないけれども,このブランドの先行きは明るくないと見る。
このブランドの製品を初めて見たのはベルモールの落合書店だったが,書店の文具売場を主な展開場所にしているんだろうか。それは間違っていないと思うが,質感も価格も中途半端な印象。
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