その理由は,黒鉛の量がどうのこうのという以前に,芯にプラスチックを配合するようになったからなのか。
● ぺんてるがポリマー芯と銘打って,樹脂配合のシャープペン芯を売り出した。それによって芯が折れにくくなり,極細のノック式シャープペンが普及する礎になったと,ぺんてるのサイトには説明がある。
鉛筆の芯も同じで,樹脂を配合することによって,中折れせずに滑らかに書けるようになったと理解していいのか。
● しかも,ぺんてるのポリマー芯よりも早い時期に,三菱やトンボは樹脂配合の芯を使った鉛筆を市場に出していたとも思えるんだが,それで間違いはないか。
ともあれ。鉛筆の書き味に滑らかさをもたらしたのは化学だという理解でよろしいか。
● ここから話が逸れる。
鉛筆党の党員の中には,鉛筆は黒鉛と粘土と木でできており自然に近い,という理由で鉛筆を推す向きもあるように見えるのだが,自然から切り離して鉛筆にした時点で自然破壊だと言える。
石油を樹脂に替えて作られたボールペンに比べて,自然を破壊する度合いは鉛筆の方が上ではないのかと思うこともあるが,どうなのだろうか。
● 自然を破壊せずに人類が生存するのは不可能なのだから,自然破壊は仕方がないのだけれども,それゆえに,自然に優しいなどというお為ごかしは勘弁して欲しい。
自然を破壊して作ったものを,自然に近いという理由で選択するのは,欺瞞でなければ愚鈍だろう。鉛筆を選ぶ理由は,そんなところにではなく,他にいくらでもあるはずだ。
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