2025年6月20日金曜日

2025.06.18 小さな旅

● 今日の東京の最高気温は34℃の予報。が,照り返しやビル群の谷間に籠った熱量もある。体感では40℃に近い感じがする。梅雨を省略していきなり真夏になったのかと思いたくなる酷暑。
 日陰のありがたさを痛感。日なたとは全然違うもんね。

● その酷暑の中をヨタヨタと歩いて,コクヨの品川キャンパスにやってきた。
 が,売店部門は5月下旬から9月まで休業。ので,人はあまりいない。閑散としていた。

● その品川キャンパスで「鉛筆シャープ」と Campus ノートを使って,どうでもいいことを書いてみた。
 コクヨ帝国の忠実なる臣民。ただし,帝国税の納入額は非常に少い貧民世帯だけどね。A6 Campus と測量野帳と鉛筆シャープくらいしか買わないんだからね。

● コクヨの本拠地(本社は大阪だが)でコクヨ製品を使って “手書き” するのは,なかなかに気分のいい体験だ。
 場所を変えて,しかも戸外で,普段は見ない景色と空気の中で手書きするのは,何だかんだいって脳を刺激するのか。日陰になるので,暑さは遠のく。屋外だから,時々,風も通る。けっこう,ハカが行った。

● 旅先でも家でやってるのと同じことをしている,という言い方をするのだけれども,手書きをするのはホテルの客室になる。自分しかいないという点においては自宅と同じだ。旅先と自宅を分ける必要もないかもしれない。
 客室ではないオープンスペースでやらないと,旅先でも家にいるときと同じことをしているとは言えないかもな。

● 解放的な空間で他者と一緒にやる方が,他者の眼を意識した方が,作業が進む。それ以前に,作業に向かう構えを取りやすくなる。
 中学生や高校生が図書館で勉強したがるのと同じ理屈だ。彼らの場合は,ひとりではなくて友人と連れ立って行くから,勉強よりもお喋りの時間が長くなって,何をしているのかわからない結果になっているだけのこと(デキる生徒はひとりで行っているはず)。

● となると,逆に,わざわざ旅行に出かけなくてもいいかもしれない。近くにそういう場所はある。
 宇都宮だと駅ビルや宇都宮テラスにもワークスペースがあるし,地元の図書館にも学習室ではない休憩用のテーブルと椅子がある。近くのスーパーにもイートインコーナーがあって,日中は後期高齢者の溜まり場になっているが,そうしたところで家でやってるのと同じことをすれば,ホテルの客室よりもよほど「旅先」になるかもしれない。

● お金を使わないで「小さな旅」を作れる。ノートと鉛筆は旅先をも増やしてくれるのだ。
 ただ,上記の場所はいずれも長居は難しいかもしれない。そんなに長くいる必要もないと思うが。

2025年6月19日木曜日

2025.06.18 Seria にて

● 品川にいるので,駅前の Seria ウィング高輪WEST店を覗いてみた。以下,Seria のイメージ広告。

● 思い出ってのは結果的にできるものであって,意図して作ろうとするものじゃないよな。意図すると結果が伴わないことが多いというのが経験則。
 思い出は,こちらの能動よりも時間の経過が作り出すもの。その時間の経過が何を選びだしてどういう記憶にするかは,人知の及ばない領域に属する。

● もう一点。思い出を作るのに仲間(友人)は必須ではない。非常に大事なところだ。
 一人行動が良き思い出になることはしばしばある。只今現在が楽しいからといって,それがそのまま良き思い出になるとは限らない。逆も然り。

● 以上を要するに,思い出というのは脳が捏造したものだと考えた方がいい。脳がどのように捏造するかなど,わかるわけがない。
 わかるわけがないものに対しては,作為は無用。効果がないのみならず,むしろ有害と考えるのが正解のように思う。

● だから無理をせず,今やりたいことを無心にやるのが正解だ。こんなことをして何になるのだろうなどと考えずに,やりたいと思ったことをやる。
 友だちと海に行くのは気ぶっせいだなぁと思ったら,断々乎として行かないこと。断ったら嫌われるかもしれないという怖れに負けてはいけない。嫌われても構わないと達観して,自分の本心に従うこと。

● 思い出って動画にならない。ワンシーン(静止画)の積み重なりで構成される。
 夢と似ているところがある。夢にはストーリーがあるが,動画としてはつながっていないことが多いでしょ。思い出もそれに似ている。

● これも Seria のイメージ広告。悪くはないと思う。悪くはないが,悪くはないというに留まる。

● その Seria で購入。「A6 ポケットノート 64P A罫 イラスト柄」。販売元は㈱シナップス・ジャパンで,MADE IN CHINA。4つのイラストがあったので,1つずつ買った。
 中紙32枚で中華製で110円。A6 Campus(48枚)も一緒に並んでいる。普通なら Campus を買いますよね。

2025年6月16日月曜日

2025.06.16 鉛筆を最後まで削れる鉛筆削り,出でよ

● 視覚の不思議と言うほどのことでもないけれども,これくらい(写真の左側)になるとだいぶ短くなったなぁと思う。が,金属リングの先を芯だけにしてみると,かなり長く感じる。
 その “感じ” を感じてみたくて,実際に芯だけにしてしまうと,いかな Hi-uni でも必ず芯が折れる。

● 単純に芯だけにするのじゃないからね。その芯をさらに細くしたくなるから。
 そのなれの果てが右側のやつ。二度ほど折っている。芯を1cmは捨てている。

● が,鉛筆削りを使えている間よりも,手削りに移ってからの方が,芯の減りが遅くなる。尖らせ方が甘くなるからだ。
 だって,手削りで尖らせるとポキっと行っちゃうからさ。

● 鉛筆が短くなると手削りするのだが,芯を長く出しすぎて,さらに尖らせすぎて,芯を折ることがしばしば発生する,ということね。最後まで使える鉛筆削りがあるといい。不器用な人間には福音になる。
 加えて,携帯用の手回し削りだと,芯を無用に削ってしまうことがある。そもそも削っているときの感触がよろしくない。

● 最後まで削れるハンドル式の鉛筆削りがあるといいんだが。
 現在の構造では不可能だが,誰か画期的な機構を考えだしてくれないか。出でよ,天才。

2025年6月15日日曜日

2025.06.15 パーフェクトペンシルは装飾品,実用品ではなく。

● FABER-CASTELL のパーフェクトペンシルは実用品ではなくて装飾品。見栄を張るためにある。メーカーもそう割り切っているだろう。
 書く,消す,削る,が1本でできるというのは,売るためにはインパクトがあった方がいいと考えて,捻り出したものでしょ。肝がそこにあるわけではない。

● パーフェクトペンシルのシャープナーはだいぶ評判が悪い。昔からだ。
 が,そこを修正する気はメーカーにはないようだ。そんなのはどうでもいいじゃないか,と言っているようだ。実用性は追求しないと決めているというか,割り切っているというか。
 実用品として使うつもりじゃないんでしょ,見栄を張れればいいんでしょ,シャープナーの切れ味がどうであろうと,見栄を張るのに支障はないよね,と。

● パーフェクトペンシルの鉛筆は,欧州スタンダードよりさらにひと回り細い。つまむには少々細すぎるという難点もある。
 その中で,実用にもなるのはマグナムだろう。ただし,元々軸が短いから,キャップを付けないですむ使い始めの時期だけ。かなり短くなればキャップの重量を親指と人さし指の間の縁で受けとめることができるから,それもOK。中間が困る。
 ま,これを実用品として扱うのが間違っているのだが。

● 装飾品として成り立つのは伯爵コレクションだけのはずで,UFO(廃番になったようだが)や9000やKizsは何なのだ?
 実用品としても標榜しているんだろうか。唯一考えられるのは,鉛筆を単品で持ち歩くのに便利でしょってところだが,それならもっといいものがあるよね。

2025年6月14日土曜日

2025.06.14 スケルトンの補助軸はないか

● リアルの女児が使いかけにした鉛筆を,セカンドランナーとして使わせてもらっている。メルカリがなければ,こういうぶっ飛んだ鉛筆を,この齢になって自分が使うことはなかった。
 この鉛筆で彼女は何を書いていたんだろう。なかなかにいい鉛筆なんですよ。
 って,先生が板書したのを写し取ったり,宿題をするのに使っていたに違いないのだが,彼女も今は高校生か大学生になっているのだろう。どこで何をしているのやら。

● 鉛筆をデフォルトで持つことにだいぶ慣れてきた。とはいえ,まだ補助軸に挿して太さを補った方が書きやすいと感じる状態にある。
 が,そうすると,せっかくの女児好みの意匠が施された鉛筆の木軸が見えなくなってしまう。書いているときは書く作業に集中すべきだから,見えなくてもかまわないとは思う。そういうものは,書くのを休んでいるときにゆっくり眺めて楽しめばいいものだからだ。

● が,補助軸が完全なスケルトンであれば,その意匠が隠されないですむ。そういう補助軸はないものか。
 “補助軸 透明” でネットを検索したところ,クツワの「シンロケット鉛筆クリア」がヒットした。

● 短くなった鉛筆を数本入れて,次々に繰り出して使っていく,というためのものらしい。が,その使い方をするつもりはない。短くなったのなら普通の補助軸を使えばいい。というより,普通の補助軸を使った方がいいのではないか。
 けれども,この商品は完全にスケルトンだし,頭に蓋がないので,貫通式の補助軸として使えそうだ。短い鉛筆を数本ではなく,長い鉛筆を1本でもいいはずだ。

● もちろん,短くなった鉛筆を1本でもいいのだろう。頭が出ていないとノック(?)して繰り出すことができないわけだが,普通の補助軸のように先から出し入れすることもできるのだと思う。
 補助軸としては少し長いが,完全な透明軸であるところに惹かれた。これなら,リアル女児が選んだ鉛筆の意匠を隠すことなく筆記できそうじゃないか。鉛筆のぶっ飛んだ絵柄を覆い隠さずに使えそうだ。買ってみるかね。つーか,ヨドバシでポチりました。

● 昨日の夜にポチったのに,今日届いた。圧巻の速さ。MADE IN CHINA。早速試してみた。結果は?
 鉛筆をホールドするわけではないので,ガタツキが生じてしまう。そのガタツキが我慢できる範囲ではない。範囲の問題ではないな。鉛筆を使っていてガタツキを感じたのでは,我慢できるはずがない。

● ただし,ガタツキが生じるのは丸軸の場合。六角軸なら大丈夫だ。が,鉛筆を押さえるのにどうしても余計な力が入ってしまうようで,けっこうな不快感が伴う。
 この製品が提唱する本来の使い方をした場合でも同じだろう。子供には使わせない方がいいと思う。
 文具店ではまず見かけないから,あまり売れているわけではないのだろう。それでいいような気がする。普通の補助軸をお使いなさい。
 透明軸だ,わ~い,となった誰かさんがおバカだったってことね。

● 多少の慣れを要する商品なのかもしれない。一度の試用で評価してしまってはいけないのかもしれないとも思うけれども,慣れる価値があるかどうか。
 普通の補助軸があるんだから,そちらをどうぞ。

● ガタツキについて訂正。六角軸は丸軸よりガタつかないのは確かなのだが,それよりも長さでしたね。頭がホルダーの外に出るような長い鉛筆ならば,丸軸でもガタつかない。
 では,本来の使い方(数本の鉛筆を入れて,トータルで頭が出るようにする)をすればいいかというと,当然,それではガタつく。

2025.06.14 BLACKWING 界隈の騒動(?)について

● BLACKWING の代理店契約が今月で終了することになり,界隈ではざわついてるようだ。公式オンラインストアが閉店するわけだから,今後はどこで買えばいいのか,と。
 リアル店舗での販売をやめ,エス・アイザックス商会によるオンライン販売に集約した時点で,こうなることを予想していた人は多いだろう。

● ぼく一個の感想を申し述べれば,どこが代理店になっても長続きはしないんじゃないか。
 CCPC は鉛筆を必要としている人たちに高品質の製品を提供して,彼らに貢献するという発想(企業の社会的責任)はあまりないように感じる。儲け第一主義。儲けの一部を目立つ形で寄付すればいいくらいに考えてるんじゃないかね。代理店に対しても金銭に絡む交渉には厳しい態度で臨んでいそうだ。
 もちろん,日本企業だって儲けることが第一義のはずだ。あざとくそれに走っている会社もあるが,そういうところはたいていブラックと呼ばれる。

● 製品に関しては,基本,日本の下請けメーカーに丸投げ。あまり興味はなさそうだ。日本メーカーのいくつかの鉛筆を試して,芯質をチェックするくらいのことはしているだろうが。
 というより,監視だな。自社製販と同じ芯を使っているところはないか,自社以上の芯を使ってあるところはないか。
 が,しょせん,鉛筆については半素人の集まりだ。金銭的な要求は煩いだろうが,下請けメーカーも比較的,御しやすいんじゃないかと想像する。呆れながらも適当にあしらっているだろう。

● 金儲け第一主義の権化はモレスキンだと思っているが,自社生産をしないで,生産は海外に委託するというやり方は BLACKWING と共通している。欧米ではそれがあたりまえなのかもしれない。
 モレスキンはそれで成功しているのだから,金儲け第一主義がダメというわけではないのだろう。ともあれ,その結果,経営陣(ユダヤ系が多いだろう)は高収入を得る。生産に携わらないからこその高収入だ。

● トランプ大統領は生産工場をアメリカ国内に回帰させたいのだろうが,無理な注文だ。アメリカ人の平均所得を従業員に支払いながら,利益を上げていける企業など滅多にない。
 アメリカの高賃金が生産を海外に移らせた第一の理由なのだから,それを国内に戻すのであれば,給与引下げとバーターだ。でなければ,長期にわたるドル安。

● 鉛筆に関していうと,販売元はアメリカ企業でも,ほとんどの鉛筆は中華製ではないか。
 ことは鉛筆に限らない。アメリカ製の軽工業製品など,ほとんどないんじゃないなかね。国内回帰といっても,ネバー・リターン・ポイントを越えてしまっていると見る。

● ぼく一個は CCPC やモレスキン社のような企業の製品には関わらないようにしているが(まったく製品を持っていないというわけではない。BLACKWING は試しに1本だけ買ってみた),関わるか関わらないかは,もちろんそれぞれの自由だ。
 しかし,BLACKWING NATURAL の代用品を探してるんだけど,適当なものがない,といった投稿を SNS で見ると,何だかなぁと思ってしまう。

● 理由は2つある。自分はそれほど BLACKWING にこだわりを持っていること,他社製鉛筆とのわずかな違い(そのほとんどは錯覚だと思うのだが)に敏感だということ,をアピールしたいのだろうが,それがどうにもバカっぽく映るのだ。
 こだわりを持つこと,微細な差異に敏感であることが,そうでないよりも高尚だと思っているやに見える。たいていの場合は逆なんだが。簡単にこだわりを持ってしまうのは,下層の証だと心得るくらいでちょうどいいのだ。

● もしひとつ。他社製鉛筆をいくつも試してみたけれども代用品はないと言うのだが,たぶんそうではない。最初から代用品はないと思い決めているのだ。だから,あっても気づけない。
 本当に代用品はないのか。BLACKWING ってそんなに唯一無二なのか。NATURAL の代用なら北星のクラフツマンHBでよくないか。
 あのない方がましな消しゴムがないうえに,価格は BLACKWING の1/5だぞ。ただし,クラフツマンもなかなか入手が難しくなっているが。

● ウォルトも愛用した鉛筆を絶やさないでほしい,なんて投稿を見ると,なるほど SNS はこういう手合いにも発信手段を与えたのか,SNS はバカ発見器といわれるのはこういうことか,と納得してしまう。
 ウォルト・ディズニーが使った BLACKWING はとっくにこの世にない。彼が MADE IN JAPAN の BLACKWING を使っていたのか。なぜこうもたやすくメーカーに捻られてしまうのか。
 それ以前に,ウォルトが使っていたからといって,それがどうしたというのか。

● こういう投稿をするのは若者たちなのだろう。そうだと思いたい。それなら,自分に照らし合わせても納得できるからだ。
 いい齢をしたオジサンやオバサンがこのレベルだとすると,日本の行く末が心配にならないか。いや,さすがに,ここまでのバカはほんの一部なのだろうけどね。多くの良識派はこんなところには出てこないで,黙々とそれぞれの職責を果たしているんだろうけど。

2025.06.14 筆箱代わりに使えそうな鉛筆ケース

● 鉛筆に代えてシャープペンを持ち出すことにした結果,70周年記念のトンボ8900の缶ケースを筆箱にすることができた。
 それ自体には満足。この意匠,やっぱいいですもんね。

● このコーリン鉛筆のケースもね。いつか筆箱にしたい。可愛いことね。
 木なんで,収納力に比してガタイがデカくなるのが難。でも,この木箱,わりと丁寧な造りになっておりますよ。まずは中身を使ってしまわないと。

● どうしようもないのが,これ。シャネルが景品に配ったものですかね。浅すぎて筆箱にならない。
 鉛筆じたい,(たぶん)中華製の粗悪なもの。無理して使っていると,こちらの気分もザラついてくる。捨てるよりしょうがない。
 って言いながら,ケチな性分が頭をもたげて,やっぱ使おうかな,となりそうだけど。今まで捨てないでいたわけだから。

● 他にも,トンボ100年記念の復刻鉛筆の缶ケース,uni 60周年の限定品のケース,コーリンの高橋真琴さんの挿絵が入ったプラケースなど,筆箱にしたいケースがいくつかある。
 全部を使うのは無理。ひょっとすると,上の8900の缶ケースで足りちゃうかもしれないな。

2025年6月13日金曜日

2025.06.13 やっぱり鉛筆がいいんだが・・・・・・

● 短い近場の旅行から帰宅して,鉛筆で書いている。旅行中はシャープペン(北星の「鉛筆屋のシャープペン」0.7㎜)を使っていた。
 正直,シャープペンに対する鉛筆の優位性がどこにあるのかは,よくわからない。黒鉛の書き味を味わうなら,シャープペンで欠けるところがあるとは思えない。

● が,シャープペンと鉛筆を並べておくと,鉛筆に手が伸びる。その理由を説明できないのがもどかしいところ。
 ひょっとすると,子供の頃につながる何か情緒的な理由しかないのかもしれない。よくわからないのだが,鉛筆に手が伸びるし,鉛筆を使っているとどこかホッとするところがある。

● 一方で,鉛筆を使うようになって,デスク回りが汚れるようになったかもしれない。芯を削る際に芯の粉が散るから。
 鉛筆はいいことばかりではない。いいことばかりではないが,鉛筆を使うことの “快” が勝る。

● 消しゴムの消しカス問題もある。消しゴムは使わないですますこともできるのだが(書くだけの場合はね。描くとなると消しゴムは必須だろう),消しゴムで消せる(同時に,消しゴムで消さない限り,インク文字より経年劣化しない)のが鉛筆の特徴でもあるので,まぁまぁ鉛筆と消しゴムはセット。
 というか,消しゴムは字を消すためというより,消しゴムを使いたいから使うものだ。

● したがって,消しカスが出るのは仕方がないという前提で,汚れを防ぐにはどうすればよいか。
 ま,防ぐことはできない。こまめに掃除するという事後対応しかない。ヒノデワシの “まとまるくん” とか,この点に関するメーカーの努力は多とされるべきだが。

2025年6月12日木曜日

2025.06.12 人間って不思議

● 北星「鉛筆屋のシャープペン」を2日間使ってみた。A6 Campus に10枚ほど書いてみた。いいじゃないですか。
 使い勝手のいいものを使っていくのは当然で,今のところ,使い勝手を決める要素は軽さとグリップの太さだと思っている。そこから出てくるのは,この「鉛筆屋のシャープペン」とコクヨの「鉛筆シャープ」(ただし,Seria版。Campus Junior Pencil の判形)になる。
 前者は2本,後者は10本くらいある(0.7㎜は2本)。なかなか壊れてくれないだろうから,これだけあればもう買い足す必要はない。

● シャープペンといい補助軸といい,使いやすいと思うのはプリミティブで安価な製品だ。高額品には手を出さないから,つまり安価なのしか使わないから,そうなるのであろうけれども(唯一,ミミックに触手を伸ばしてしまった)。
 安価なもので充分なのに,安価じゃないものがなぜ出回るのか。需用があるからだ。買う人がいるからだ。日本だけのことではない。欧州でも中国でも同じこと。

● ここがねぇ,人間の不思議なところ。洋服や鞄になるといっそう顕著なわけだが,高級な質感だのデザイン性だのという,よく考えると訳がわからないものになぜ惹かれるのか。
 他者と差別化したい,他者より優位に立ちたい,かつそれを他者に知らしめたい,という欲求ゆえ?

● 着心地が良くて快適だから,というのはたぶん嘘だと思うんだよ。着心地だけを取り出せば,もっといいものがもっと安いものの中にもあるんじゃないか。
 長く使えるから結局はお得だ,というのも信じがたい。長く使っている人をあまり知らないからだ。

● おそらく,エスタブリッシュメントという幻想を勝手に作って(作らされて),そこに近づこうとしているのだろうか。貧乏人が貴族ごっこをしても仕方がないのにね。
 そもそも貴族なんてものになぜ憧れる? “貴族” という言葉を使っている時点で,どうしようもないものが人間にはビルトインされているんだろうな。

● 自分の現状に対して,虐げられているとか,不当に低位に留められているとか,自分の本然に照らして正当な扱いを受けていないとか,自分はここに留まるような人間ではないと思ってしまうとか,そういう癖が埋め込まれているんだろう。
 で,現状に反抗しようとして,つまらんことでバタバタする。そういうことなのかねぇ。

● “ここ” が相応しい人間なんだけどね,ほとんどの場合。
 そうして,その “ここ” は “貴族” なんぞよりよっぽどカンファタブルなはず。今は令和の御代で,中世ヨーロッパじゃないんだからね。

2025年6月11日水曜日

2025.06.11 0.7㎜シャープペン推し

● 北星の「鉛筆屋のシャープペン」。先日,濃緑色のを買った。基本,使うことはないな,やっぱ鉛筆だよな,と思ったのに,今度は木目を購入。
 何を考えているのやら。たぶん,何も考えていないのだな。

● 鉛筆に替えてこのシャープペンを持ち出し用にすれば,鉛筆削りを携帯する必要がなくなる。トンボ8900の缶ペンケースを筆箱にできる。
 だいぶ嵩が減る。こちらで運用してみるかと思案中。

● 思案中なのはどっちでもいいからだ。どっちでもいいから迷う。
 迷うのは,ほとんどの場合,どっちでもいいからだよね。つまり,迷っているのは,その対象がどうでもいい問題だからだ。

● でね,おいちゃんはやっぱり鉛筆を持ち歩くことにしましたよ。当面,9500を3本。
 携帯用の鉛筆削りはあまり使いたくはないんだけど,その不便を忍んでも,鉛筆で行きますわ。「鉛筆屋のシャープペン」はとりあえずお蔵に入る。

● ところが。結局,シャープペンにして,トンボ8900の缶ペンケースを筆箱にしたのを持ってきた。シャープペンは上記の北星「鉛筆屋のシャープペン」の濃緑。
 鉛筆より太いから太さを補う補装具は要らない。鉛筆削りも要らない。出先ではその方がいいかな。悩むところではあるんだけど。

● このタイプの缶ペンケースは寿命が短いかもしれないな。蓋をするときの嵌合が意外に早くバカになりそうな気がする。
 そうだとしても,鉛筆6本入ってて890円のものだから,文句を言われる筋合いはないと思うが。

● 「鉛筆屋のシャープペン」は軽い。軽さは正義。“鉛筆屋の” と名乗るのであれば,重厚であっちゃシャレにならない。
 これかコクヨの「鉛筆シャープ」が “書く” には最適なのではないか。「鉛筆シャープ」にも安いオール樹脂のものと,見た目を気にする人のためのものがあるが,安い方がいい。

● 製図用シャープ(製図にはほとんど使われていないはず)に代表されるメカメカしさは男子高校生御用達でいい。
 大人は安価で壊れにくく書きやすいシャープペンを使うのがよろしからん。

● 0.7㎜はB罫にちょうど良し。B罫ノートに書く場合は0.7㎜が細字,0.9㎜が中字,1.3㎜が太字という位置づけ。
 0.5㎜は極細になるのだろうが,黒鉛芯の場合は,0.7㎜と0.5㎜の差は数字ほどではないように思える。

● 製図用シャープペンの利点は,ガイドパイプが長いので視界が良くなることだ。それに対抗するには,芯を長く出せばいいんだな。
 0.7㎜だと折れることはまずないからねぇ。この一点において,極細ではなく細字にした方がいいのだ。

● 0.5㎜と0.3㎜が売れ筋のようだが,単に文字を書くだけなら0.7㎜を推奨。
 ひと頃,0.9㎜が市民権を得そうな勢いだったことがあると記憶する。中字ももちろん悪くはない。ぼくも0.9㎜派だったが,現在は0.7㎜派に転んでいる。

2025年6月9日月曜日

2025.06.09 老後を支える三種の神器

● メルカリで買った1本7円相当の使いかけの鉛筆,250円のクツワの補助軸,百均で買える A6 Campus。ぼくの老後を支える3種の神器がこれだ。
 これだけあれば天下無双。あ,あとスマホね。

● 補助軸はミミックを8本持っているが,あまり使わなくなってしまった。手が自然にクツワに伸びる。
 最も安心して使えるのが安価なクツワの補助軸で,この “安心” が見た目の映えや高級感より優先される。ミミックは “万年筆になりたかった鉛筆のための補助軸” をキャッチフレーズにしているが,この世に万年筆になりたかった鉛筆など1本も存在しない。鉛筆わ万年筆に見せたい人間が存在するだけだ。コピーとしてはよくできていると思うが。

● 鉛筆には BLACKWING のような1本500円ほどするものもあるが,ぼくのような,日がな一日どうでもいい文字列をノートに書くだけの人間に,BLACKWING は分不相応にもほどがあるというものだ。
 いや,相当書く人でも(たとえば,プロの作家であっても)鉛筆1本を使い切るのに1ヶ月はかかるだろう。1ヶ月も使える筆記具が500円なのは決して高くはないと思うし,買えなくはない。分不相応だと思うだけだ。

● 率直に言うと,BLACKWING の儲け第一主義が鼻につくからでもある。〇〇も使っていたといった “伝説” を前面に押し立て,次々と軸の意匠を変えてコレクションさせようとする。マーケティングで売ろうとするのが気に入らない。愚者ビジネスをしているのか。
 リアルの販売店での販売からは撤退し,ネット販売に特化したが,取扱い店のエス・アイザックス商会とも揉めたようで,取扱い店も変わるようだ。それを巡って,頭の毛が3本足りないヤツが 𝕏 で色々と所見を述べている。

● 実際ところ,北星のクラフツマンを使ってみるがいい。Balanced ならクラフツマンの2B,Firm ならB,Extra Firm ならHBかF。ほとんど同じだと思うぞ。
 四角い消しゴムがいいのだと言うが,あの消しゴムを使っている人は BLACKWING ユーザーでも一部じゃないか。しかも,消しゴムのせいで頭が重くなって,書きやすさを損ねている。市販の補助軸を使うこともできない。

● ま,BLACKWING はさておいて。って,ここまで言っておいて,さておくのかい?
 どうも高額商品を目の敵にする癖があるな。貧乏性がよほど身についてしまっているな。機能に欠けるところがなければ,安い方がいいんじゃないかと思ってしまうんだな。
 自分がそうだからといって,人がそうしていないことに文句を言うなよ,ということ。BLACKWING を使っている人を愚者呼ばわりするのは,いくら何でもどうなのよ。

● 人生には3つのものがあればいい−希望と勇気とサムマネー。チャップリンの言葉と伝えられるが,希望と勇気は慣用句だろうから,力点はサムマネーにある。
 まことにサムマネーでいいのであって,大金は必要ない。

● 世の中にはビリオネア,超大金持ちがいて,資産管理に時間とエネルギーを費やすようだが,ご苦労なことだ。資産管理が楽しいかね。
 寿命と健康が資産額に比例するなら,資産管理にもやりがいがあるだろうがね。どうせ80年かそこらで死ぬんだ。バタバタと埃を立てるな。

2025年6月8日日曜日

2025.06.08 U-Color とイートンペンシル

● Bや2Bの濃くて軟らかくて,したがって滑らかな書き味を好ましいと思っていたが,HB程度の硬さもいいなと思うようになった今日この頃。
 筆圧を抜いて書くことを憶えれば,疲労度も変わらない。

● そんなHBを2本。まず,今は亡き,BIGWAY の U-Color。
 BIGWAY はトキワのグループ企業で,本体から切り離されたり,吸収されたり。現在は切り離された状態で,化粧品を取り扱っているのだと思う。
 トキワ自体が化粧品製造の大手に脱皮成長した。そもそもの始まりは地元の檜を使って,鉛筆の木軸を作っていたはずだから,まさに脱皮というに相応しい。

● その BIGWAY の U-Color,全然,悪くない。三菱やトンボに充分に伍していける品質だと思う。
 MADE IN JAPAN の鉛筆にダメな鉛筆なんてないな。

● 伊東屋のイートンペンシル。細めの丸軸。丸軸の方が,ぼくは持ちやすいと感じる。
 硬度表記がないが,ないのであれば中心硬度のHBだろう。HBにしては軟らかめ。ので,北星製造かと思っていたのだが,消しゴムの構造が写真のようになっている以上,キャメル産だと考える他ない。
 芯は,当然,オリエンタル産業だろう。

● ぼくが持っているのは先代のものだが,現在のイートンペンシルは132円。Hi-uni と uni の中間の価格。
 価格的にも品質的にも高級鉛筆のひとつに数えていいと思う。

● ちなみに,U-Color は10ダース,イートンペンシルは5ダース持っている。月に1本使えたとしても,全部使い切るには15年かかる。
 他の鉛筆を含めると,その10倍はある。数える気にもならないが,そのくらいにはなる。全部使い切るには,あと150年生きなきゃならない。

● これがけっこう,鬱の種になるんだな。誰かもらってくれないかな。
 鉛筆をもらってくれる人なんてなかなかいない。数少ない知り合いのうち2人に当たってみたが,速攻でキッパリと断られた。

2025年6月7日土曜日

2025.06.07 北星鉛筆を3種

● 北星のOEM生産の黄色い消しゴム付き鉛筆。ずいぶん探し回ったものですよ。地元のホームセンターとドラッグストアにはなかったので,県内の店舗をいくつかの巡ったが,発見できず。
 𝕏 で「コーナン」というホームセンターで手に入れたという人がいたので,品川川崎のコーナンにわざわざ行ったりもしたもんです。そのコーナンにもなかった。どうなってんの? 通年販売はしてないのか。

● 豊洲に大きなホームセンターがあったな。そこに行けばあるかな。
 つっても,3本セットで178円だったかな,その鉛筆を入手するために支払った探索コストはすでに相当なものだ。これ以上はちょっとな。

● というわけで,メルカリの出物をポチった。2セットで400円。送料込みだから,文句はない。
 探索じたいがけっこう楽しかったりするから,気持ちが続けば探索をやめない方がいいのかもしれないけどね。気持ちが切れてしまいましたよ。

● 発売元はサンフレイムジャパン。硬度はHB。9606の色を替えたものなのか,9500に消しゴムを付けたものなのか。
 軸は9606や9500よりも太い。“ACADEMIC WRITING” とあるのは9606と同じだが,芯は9606より9500に近い。と言っても,両者に隔絶した違いはないと思うが。

● 北星の滑らかさは充分に保持しているが,9606を Amazon でダース買いすることを個人的には推奨。今なら657円で買える。
 であれば,価格面も含めて,検討の余地はほぼほぼない。黄色にこだわるのでなければ。

● 北星鉛筆の社長さんから,芯は中国製を厳選しているとの教示があった。中華製にもこういうのがあるのか。
 国内勢もあまり安閑としているわけにはいかなそうでもあり,けれども,日本製とはもう埋められない差がついているようでもあり。

● 想像だけで言うのだが,おそらく埋まらないだろう。日本製の黒鉛芯は抜きん出ている。ドイツと比べても。
 消費者がそれを求めているということだと思う。中国にはその厳しい消費者がいないのではないか。であらば,それ以上は望めない。

● 北星鉛筆9810。スライド消しゴムもまだ生きている。いかなる書き味か。楽しみはもう少し先にとっておく。上記の黄色い消しゴム付き鉛筆を試せて,とりあえず満足しちゃったのでね。
 HIT の文字があるので,9900(ダイソーで売られているものではない方の。すでに生産されていない)に続くものかと思うが,その9900もまだ試用したに留まる。いずれ,9900も含めてキチンと。

● こちらは4本セットで売られていたもの。番号は振られていない。
 現在も北星の OEM がはあるが(やはり,サンフレイムジャパンから),その系譜に連なるものだろうか。これも使うのはしばらく先。

● ついでに,コーリンの絵柄鉛筆。メーカーは5050番を与えている。いつ頃のものか知らないが,〄はないから1993〜1997年の間ということになる。
 1本50円。バブル崩壊からコロナ禍終息までは,物価も給料も上がらないデフレの時代。

● ダース箱がプラスチックになったのは uni をもって嚆矢とする? uni や Hi-uni の箱を筆箱代わりにするのは,1980年代まで見られた現象だった。高嶺(値)の花であればこそ。
 現在ではたんに資源の浪費かもしれんね。全部紙にしちゃえと思うけど,色々と事情があってそうもいかない。

2025年6月6日金曜日

2025.06.06 ホテルのメモパッドとボールペン

● ホテルの客室に置いてあるメモパッドとボールペン。まずはヒルトン長崎のもの。
 メモパッドというのが憚れるほどに,分厚い。官製はがきより厚い。

● サイズはA6。裏面は白紙なので,そのままハガキとしても使えるだろう。
 現在使用中の A6 Campus の下敷きにするのにいいんじゃないかと思って,4枚ほどもらってきた。

● 次は,リッチモンド長崎思案橋のもの。これはビジネスホテルによくあるやつで,とりたてて変哲はない。
 ボールペンがかなり細身。ちょこっと書く場合にはいいが,本格使用には向かない。

● そもそも,客室にあるメモパッドやボールペンがどれくらい使われているのか。ぼくはほぼ使ったことはないのだが。ホテル側も置いておけばいいという前提なのかね。
 あるいは,こうしたホテルでも宿泊者の主力は女性なんだろうかね。

● その次は,高輪花香路のもの。メモパッドのサイズはB7だろうか。
 ボールペンは木に樹脂を混ぜたものかと思われる。これなら持って帰ってもいいかと思うが,もちろん,そんなことはしない。

● 持ち帰っちゃいけない云々は別にして,このたたずまいが映えるのはこの客室にあるからで,家に持ち帰ったところで,使わずに終わる公算が大だけらだ。
 が,もし使うとすると,メモパッドをA6に差し替えるかな。

● メモパッドの紙質だけを捉えると,ぼくが知る限り,最高峰はシェルターガーデン日光のもの
 これはお飾りではなくて,実際に使われることをイメージして,その際にも “快” を届けたい,という意思を感じる。


(追記 2025.06.09)

● ヒルトンの分厚いメモパッド,というよりA6の厚紙を下敷きにしてみた。鉛筆で書く場合の下敷きとしてはなかなか優秀。字を書きやすくなった。
 鉛筆をあれこれ試してみるよりも,下敷きに気を遣った方が,書き味の向上につながることがある。

● 鉛筆を使うときの下敷きの役割は,裏ページの文字となった黒鉛が前のページに転写されるのを防ぐためだが,それだけでもなかった。
 であればこそ,レイメイ藤井などから下敷きの新製品が出たりするわけなのだな。

2025年6月5日木曜日

2025.06.05 長崎にて

● 2日。長崎駅ビル(アミュプラザ長崎)の3Fに入っているメトロ書店を覗いてみた。ここが本店になるらしい。
 鉛筆売場を覗いてみたが,三菱一色。色鉛筆も含めて,三菱しかない。トンボのMONO-RのHだけが数本あったのが謎。

● かなりの規模の書店だ。宇都宮にはない。紀伊國屋と喜久屋書店が撤退したからね。いや,落合書店の宝木本店があっとか。
 30年くらい前までは,地方都市では大学と大型書店があることがステイタスという雰囲気があって,自治体が大学誘致はもとより,大型書店の設置に動いていたものだ(という記憶がある)。

● 今ではそんな話は聞かなくなった。インターネットの影響でしょうね。Amazon がリアルの大型店舗の存在意義を大きく減少せしめた。
 大学に至っては,むしろ負の遺産になる可能性が出てきた。大学が潰れる時代になった。ざっくり言えば新しくできた大学から消えるだろう。
 誘致に成功して喜んでいた自治体は臍を噛んでいるかもしれない。コストをかけてお膳立てしたものの,進出してきたのは地元のステイタスを高めるような大学ではなかったし,いつ消えるかわからないからだ。

● 3日。長崎駅ビルに入っている高級ダイソーこと Standard Products。北星クラフツマンのHBが10箱残っている。Fは20箱。3B〜6Bもある。Bと2Bだけがない。できたばかりなのかね。
 FにするかHBにするか。HBを4箱,購入した。もう充分に在庫を溜めてるんだけども,ほとんどの店舗で手に入らなくなったHBがあると,ついつい買ってしまうというね。

● 大波止にある LoFt。あたりまえだが,LoFt は LoFt であって,長崎だからといって独自の何かがあるわけではない。
 ここにしか置いてない文具があるわけではない。

● 4日。思案橋電停がある道路から鍛冶市通りという通りがある。そこを少し行くと,左側にアーケード商店街があった。そのアーケード商店街に石丸文行堂本店があった。長崎市を代表する文具店。明治16年創業。
 モレスキンのジャーナルシリーズの実物を初めて見た。こういうものを誰が買うのかは見当がつかないが。
 せっかくだから来訪記念に何か買いたいと思って,かなり粘ったんだけれども,結局,何も買わず。申しわけない。
 測量野帳かCampusノートと鉛筆があれば万事すんでしまう。鉛筆はすでに三生分か四生分の在庫がある。ノートも一生分ではきかない。
 消しゴムだの修正テープも物色してみたんだけれども,買うに至らなかった。

● 5日。長崎空港の売店で長崎のご当地測量野帳がないかと探してみたが,そげなものはありゃあせん。
 あればメルカリに出るだろう。メルカリでも影も形もないんだから,そもそもないわけですよね。

2025年6月4日水曜日

2025.06.04 Bun2 6月号

● 長崎市は石丸文行堂(浜町アーケードの本店)でもらってきた。今回の特集は「手書きのある暮らしをもっと快適に」。前号に引き続き,ボールペンとシャープペンの新製品の紹介。
 鉛筆族のぼくにはあまり関係がない。というか,鉛筆しか使わない人には,毎号が関係ないっちゃ関係ないわけだが。

● 紹介されているボールペンの筆頭は,三菱の uniball ZENT。話題のノック式水性ボールペン。
 「クッション成分となるPOA界面活性剤をインクに配合することで筆記摩擦抵抗を軽減し,やわらかい書き心地を実現。さらに,紙面に浸透していくインク同士を引き寄せる働きをするという “引き寄せ粒子” を配合することで,インクの広がりやにじみを抑制」と説明されている。

● 店頭で試し書きをしただけなのだが,これは水性ではなくてゲルだ,というのがぼくの認識。水性ボールペンというのは,つゆダクで,インク多消費型で,万年筆のような筆線が残るものだ。
 それゆえ,ノック式の場合は,ノックでインクが外に飛び散らないようにするための機構を搭載しなければならない。万年筆でそれを施したものはあるのだから,技術的には可能。
 問題は経済的コスト。万年筆ならそのコストを吸収できるだろうが,本体価格の安いボールペンでは困難。

● 以前,パイロットのVコーンで同じことがあった。ノック式のVコーンが出るのかと色めき立った。
 が,実際に出たのはゲルだった。ゲルにしては水性に寄せているのは確かで,よくぞここまでと思ったが,しかし,水性ではなくてゲルだった。
 ZENT も同じ。Vコーンにはない極細(0.38㎜)があるのが特色だが,その極細を試し書きしてみたのだが,ぼくは買わないことにした。

● 同じく三菱の「ラミーサファリ ジェットストリーム インサイド」。三菱がラミーを買収した以上,まず出るべきものが出たという感じ。
 問題は,新規開発の “ラミーのM16をベースにしたリフィル” 少々お高いこと。

● ラミーのローラーボールやボールペンの中身を国産リフィルに替える試みは以前からなされており,ぼくもローラーボールをジェットストリーム スタンダードのリフィルに替えて使っていた。少し背丈を足してやる必要があるが,大した操作が必要なわけではない。
 これならジェットストリームの安いリフィルでラミーを使うことができる。ボールペンの方も同様にして国産リフィルを使うことができる。
 したがって,「ラミーサファリ ジェットストリーム インサイド」も買うことはない。

● サクラクレパスの「ボールサイン ティアラノック」。「今の女子小学生もラメペンが人気,そしてお手紙交換文化が相変わらずあることから,「ティアラ」を知らない今の小学生にも使ってもらいたいといつ思いから発売しました」と言う。
 そうか,小学生の女の子にも “お手紙交換文化” があるのか。メーカーの情報収集力は凄いものだね。

● ゼブラのシャープペン「リント」。「女子学生をメインターゲットに想定」。「例えば,弓道部のキャプテンのような凛とした人が使うとしたら,どんなペンが相応しいか。そんなことを考えながらデザインしたそうで」,だからリントなのか。
 増産も決定したらしい。初回生産で終わるのが多い中で,増産がかかれば開発陣は嬉しいだろうね。

● 舘神龍彦さんの「手書きの未来は明るい」と題するエッセイ。「確かに,ビジネスパーソン向けの雑誌で思いだしたように登場するノートや手帳の特集記事では,利用者数やそのメリットなどの点でアナログ派が優勢,みたいなデータが登場する。だがそれは,そもそも雑誌という,紙の記録媒体と親和性が高いメディアが発表しているデータだ。いわば “心情的エビデンス” である」。仰るとおりだ。
 それでも,というわけで,手書きがデジタルツールに勝る7つのメリットを挙げている。ただし,特に目新しいものはない。

2025年6月1日日曜日

2025.06.01 北星クラフツマンのFを買い占めるか問題

● 北星クラフツマンのF。Fであっても,三菱やトンボのHBよりかすかに濃い。滑らかさはクラフツマン・クォリティー。
 ところで。北星のFはクラフツマンしかないのか。9606はHBしかなく,9500もHB〜2Bしかないようだ。

● Standard Products にはクラフツマンのFはまだ残っている。見つけ次第,買い占めるべきか。宇都宮の店舗(2つある)には,Fはまだけっこう残ってるんだよね。
 売れた分の補充はしないようだから(HB〜2Bは払底していて,事実上,入手不可能),買い占めというはしたない行為をしていいものかどうか,ちょっと迷ってるんだが。

● 川崎に来たので,Standard Products 川崎アゼリア店を覗いてみましたよ。Fは10箱残っていた。他に,5Bと6Bが1箱ずつ。
 10箱全部買っておくかとはならず,4箱(2ダース)だけお買い上げ。

● もちろん使うつもりで買っているんだが,ここまで辿り着けるかどうか。もう四生分か五生分の鉛筆が手元にある。オレを使ってくれと言ってる鉛筆の山をいくつも越えていかんとな。
 生きてる間に,それらを越えられるかどうかだな。常識的に考えると120%の確率で越えられない。1週間で2本くらい使えれば希望が見えて来るんだが。

● 幾山河越えさり行かば物欲の終てなむ国ぞ今日も旅ゆく

 物欲はだいぶ枯れてきたんだが,過去の物欲の科を厳しく問われるフェーズに入った感じね。齢をとるってそういうことかもしれんね。
 しかも,そのフェーズに入る直前が物欲のピークだったりするから,タチが悪い。

2025.06.01 鉛筆を削るときの個人的な問題

● ギリギリまで使って,鉛筆の神様に褒めてもらいたい。で,短くなると手削りするわけだが,削るときに芯にナイフがあたって,あたった部分の芯を削り取ってしまう。
 と,書いてる途中にそこからポッキリと折れる。さすがに Hi-uni でそれは起きづらいんだけど,ついにやってしまった。

● 悪いことに,これくらい短くなると芯を全部出してしまいたくなる。最後の2cmの芯を露出させたくなる。
 残り2cmになると芯を全露出させたくて,最後は水平に(芯に直角に当たるように)削ってますんでね。

● よく,鉛筆を削るためのナイフは切れすぎるものはいけないと言われるけれど,刃物の問題ではない。
 強いて言えば不器用とセッカチの問題ですかね。ぼくはよく切れるナイフで時間をかけずにチャチャっとやってしまいたいので。

● しかぁし。どうしてもそうしたいのであれば,せめて残り5㎜になってからやれ,ということですね。できればやるな,と。
 やってはいけないとわかっていても,やりたくなる。許してください,鉛筆の神様。