2021年11月23日火曜日

2021.11.23 1000年ペーパーのノートを買う

● 今日も自治医大駅で「休日おでかけパス」を買ったので,駅前の「うさぎや」を覗いてみた。いつも文具売場しか見ないのだけど,あらためて書店として眺めてみると,相当広いスペースに児童書から理工系の専門書まで,幅広い品揃えであることがわかる。
 看護や介護の分野が充実しているのは,自治医大看護学部の学生が買うからだろうか。大学の中にも書店なり書籍販売部があるんだろうけど。

● 自治医大の周辺には開業医院もかなりある。そこで働く人たちのアパートやマンションもあって,たぶん栃木県随一の高所得層が集まっている。同時に,随一のインテリ層が集まっているのでもある。
 うさぎやの売場はそのことを語っているようにも見える。文庫や新書も充実しているし,ビジネス関連もかなりのものだ。
 栃木県で最も売場面積が大きい書店は,宇都宮の喜久屋書店だと思うのだが,垢抜けた展示も含めて,棚を見ながらそぞろ歩くのが一番楽しい書店は,ここではないか。

● さて,いつもいつも通行人では申しわけないので,文具売場でノートを1冊買った。「アピカ カバーノート パーソナル」。A6と,それよりひと回り大きいB6,小さいA7があった。A6が1冊だけ残っていたので,迷わずそれを。税込みで880円。
 4点糸綴じの折丁が10個重なっている。つまり,中紙は80枚。ぼくが買ったのはB罫だが,他に方眼と縦罫もあるらしい。ノートの判型によって罫線の幅も変えているようだ。
 ノートにカバーを被せた状態で販売している。当然,ノート本体(リフィルというんだろうか)もある。500円程度で売られているっぽい。

● 1000年ペーパーとアピールしている。「長期間経過しても変色劣化しにくい王子製紙特抄の中性紙を使用していますので,大切な記録も安心して保存することができます」というのをウリにしているのだが,さて,ぼくらが使うノートはどれくらい保てばいいだろうか。
 自分の書くものが1000年保存に値すると思っている人は,よもやいないだろう。ダイソーで売られている安いノートだと,自分が生きている間に紙がボロボロになって読めなくなってしまう,と考えている人もいないだろう。

● 役所や会社だと永年保存の文書があることになっているが,文字どおりの永年保存などあり得ない。その中の99.9%は廃棄される。理由は単純で,すべてを保存しておく収納スペースがないからだ。家庭でも会社でも同じだ。スペースがすべてを支配する。
 もうひとつ,永年保存とされている文書に,本当に永年保存の価値があるものなどないからだ。だから,途中で廃棄してしまっても,それで困る人は1人もいない。古いもの好きの好事家が残念がるくらいのものだ。

● 役所や会社はどうでもいい。問題は自分のことだ。ぼくは自分が生きている間だけ見られる状態で保存されればいいと思っている。それ以上に保つ必要はない。となると,ぼくの場合は長く見積もってあと20年だ。ダイソーノートで充分ではある。
 紙ではなくデジタルにしてクラウドに置いておけば,自分が死んだ後も自分が書いたものは残る,と思っている人はいるんだろうか。誰も見なければ残っていないのと同じだよ。

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