● 電子辞書は便利なものだろうと思っていた。なにせ,百科事典を持ち歩けるわけだから。便利に決まっている。書斎の書棚をそっくり携帯しているようなものだ。
電子辞書機能が充実しているスマートフォンもある。富士通のARROWS。ぼくもdocomoのF-02Eを使っているわけですが。
● が,電子辞書はあまり(というか,ほとんど)使わないんでした。仕事場には紙の辞書も2冊(新明解国語辞典第7版と新明解語源辞典)置いてあるんだけど,そんなに使用頻度は高くない。
20代の頃と比べると,明らかに辞書を引かなくなっている。筆記具がパソコンになったことが大きいね。調べなくても変換してくれるんだから。辞書の必要性は以前より低下している。
● 電子辞書を使わない理由はもうひとつあって,Web辞書があることだ。その代表がWeblioだろう。
ネットにつながる環境さえあれば,Weblio(とWikipedia)で100パーセント用が足りる。わざわざ電子辞書を用意することもない。
● 辞書についても稀少性は消滅した。ネットでタダで使えるということは,電子辞書であれ紙の辞書であれ,自分で囲いこむ必要はなくなったということ。
出版する側からいえば,モノとしての辞書でユーザーを囲いこむことができなくなったということ。
● というわけで,辞書もお金を払って買うものではなく,タダで使えるものになっている。
とはいえ,辞書は素人が作れるものではない。責任を持って編集する人がいなければならない。Wikipediaにだってその役割を果たしている人たちがいるはずだろう。それなしには,辞書が育っていかない。
● その人たちには相応の報酬を支払わなければならない。寄付でまかなえればそれでもよいけれども,普通は利益を出してその中から支払う。
Weblioは株式会社になっているから,ともかくそのあたりも回っているようだ。紙の辞書で商売してきた旧来の出版社はどうなっていくのだろう。
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