● 台湾にはまだ行ったことがない。ひとつだけ言い訳をさせてもらうと,台湾便にはなかなかマイルの割当が出ないのだ。
わが家では奥さんがJALカードでせっせと買物をして,マイルを溜めているんだけども,台湾便にはそのマイルが使えるチケットが出ない。それだけ人気があるということでしょう。
● 日本国内で台湾に接することのできるスポットがないわけではない。たとえば,小籠包の「京鼎樓」が恵比寿にある。が,正直に申しあげると,お台場をはじめ店舗が増えてみると,どうも味が面白くない結果になっているように感じる。
食は風土のものでもあって,台湾のものは台湾で食べてみないと始まらない。そういうところがあるんでしょうねぇ。
● 食以外では,誠品書店が日本に進出していることは知っていた。
ウィキペディアによれば,台湾の大型書店チェーンであって,書店を中心としたショッピングセンターも展開しており,店舗によっては24時間営業を行なっている,とある。何だか,モーレツ企業のようにも思われる。
● ともあれ,その誠品がコレド室町テラスの2階に店を構えている。2019年9月27日のオープンらしい。今日,初めて,行く機会を得た。
日本橋でも主力商品は書籍。洋書もあるが,普通に日本の本を商っている。かなりの充実ぶりだ。
● まず,売場面積が広い。もちろん,神保町の三省堂や大手町の丸善のようなわけにはいかないのだが,ゆっくり見ていれば2時間は過ごせそうだ。
並べ方も独特。分類というか括り方が,普通の日本の書店とは微妙に違うような。文学の隣に自己啓発本とか,そうした分野の隣合わせ方(?)にも特徴があるかも。
● 書棚の配置についていえば,まず圧迫感がない。高さを抑えているからだ。
この点は国内のたいていの書店も同じなのだが,店によってはけっこうな高さの書架を備えて,それが独特の味わいになっているところもある。大手町の丸善がそうだと思う。いかにも日本を代表するビジネス街の書店という趣を作っている。
日本橋の誠品は高さを抑えることによって,仰々しくないアカデミックな雰囲気を訴求しているようだ。
● 段差をうまく作っているとも感じた。お客の視野を遠くまで確保するためだろうか。
この段差もまた,雰囲気を作るのに与っていると感じる。
● 雑誌の揃え方にも特徴がある。他の書店ではみかけない雑誌を見ることができる。特に,建築やデザインなどクリエイティブ系で。
雑誌だけを見ると決めて来るのも,一案だろう。もっとも,そういうのは何度も来れる場合にしか成り立たない。しょっちゅうこの場所に来れる人が,そういう贅沢を味わえる。
● 銀座の蔦屋書店と比べたくなるが,蔦屋書店ほどの偏りはない。正統派の書店の範疇にある。
中国茶のカフェがあったり,普通のカフェもあったりするけれども,採算は取れているんだろうか。この場所でこの広さでは,テナント料も相当な額になるんだろうから。
● 文具や台湾雑貨も扱う。雑貨は台湾色が濃い。台湾フリークにははずせないスポットになっているだろう。
文具の多くは他の文具店でも扱っているものだ。たとえば,トラベラーズノートであり,モレスキンであり,ロイヒトトゥルムであり,LIFEである。意匠は日本にないものがあるけど。
● が,日本にはないものもある。万年筆やインクなどだ。その中からノートを1冊,購入した。「讀書寫字」というのが製品名だろうか。
ハードカバー(ゴムバンドはなし)でモレスキンよりやや大きい。っていうか,正規のA6サイズですかね。ぼくが買ったのはB罫だけれども,無地もあった。おそらく方眼もあるのだろう。中紙は104枚。けっこう厚めの紙。4点糸綴じ。台湾で製造しており,価格は1,348円(税込)。
● ノートの在庫はたくさん抱えているので,使うのはいつになるかわからないけれども,その日を楽しみに待つことにする。
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