2023年8月24日木曜日

2023.08.24 鉛筆はデフォルトで使うな,使わせるな

● 鉛筆は文字を書くには向かない筆記具だ。軸が細すぎるからだ。小学生の小さな手にも細すぎると思う。勉強嫌いの小学生が出てしまう理由の一端は,彼らに鉛筆を使わせていることにある。
 “正しい持ち方” ができていないからではない。それ以前の問題だ(鉛筆くらい好きなように持たせてやれ)。

● 一方で,鉛筆ならではの良さがあることには同意する。しかし,そのためにも,鉛筆はデフォルトで使ってはいけないことを周知徹底すべきがメーカーの役割だと思う。
 補装具が必要になる。色々と製品化されているのは知っている。が,せっかくの製品があまり使われていないようだ。あたりまえのようにデフォルトで使われている。

● 短くなった鉛筆には補助軸を装着できる。補助軸は長さよりも太さを補えることが眼目だ。短くなって,鉛筆は初めて一人前になる。
 長いうちから装着できる貫通式の補助軸が欲しい。一部にはあるが,大人の一部の好事家しか買わない(買えない)ものではなく(どうせ彼らは大したことには使っちゃいないのだ),小学生でも買える価格のもの。
 素材なんか樹脂でいいのだ。いや,樹脂が最善。鉛筆を重くしないから。

● 長い鉛筆に太さを補うためには,現状では鉛筆グリップを装着することになる。目下のところ,最も使いやすいのはソニックのキュポットグリップではないかと思っている。
 補装具を装着すると,削るたびに着脱が必要になるから面倒は面倒だけれども,デフォルトで使うよりはるかに優る。

● そうして最低でも1ダースの鉛筆を用意して次々に使っていく。そうすれば削るのは1日に1回ですむ。鉛筆を使うとはそういうことだろう。
 しかし。もっといい補装具はないのか。パーフェクトペンシルなどという虚仮威しの商品ではなく,文字どおりにパーフェクトに鉛筆を使える補装具。

● 現状では,中学生になったら鉛筆を捨ててシャープペンに移行するのはあたりまえだ。旧態依然を続ける鉛筆に対して,シャープペンの進化は際立っている。
 このまま推移すると,鉛筆にできる社会貢献はただひとつ,この世から消えてなくなることだ,と言われかねない。

● 三菱にしてもトンボにしても,収益源は鉛筆ではないだろうから,そうなってもさほどに困らないだろうけれども,これほどの高品質の国産鉛筆(品質は世界でも抜きんでている)が使われないのは,ひとえに軸が細くて使いづらいことにある。
 この細さが長く放置されてきた。そこを変えられないのであれば,良い補装具で補うしかない。

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