2021年10月15日金曜日

2021.10.15 日経WOMAN 2021年11月号-毎日が愛しくなる手帳の使い方

編者 藤川明日香
発行所 日経BP社
発行年月日 2021.10.07
価格(税別) 809円

● 毎年,日経WOMANの11月号は手帳特集。今年の11月号には万年筆が付録に付いてくる。これについては高畑文具王が You Tube でレビューしている。

● 最初に読者アンケートの結果をまとめている。
 まず,手帳のメーカー。トップにコクヨが挙がっている。ジブン手帳が日経WOMAN の読者には人気があるのかもしれないけれど,たぶん,A6サイズの Campusダイアリーが買われているのではないか。
 続いて,NOLTY,高橋書店,マークス,ほぼ日,CITTA,ダイソーとなっている。多かった順に並んでいるのだとすると,ダイソーより CITTA が使われていることになる。にわかに信じがたいんだけども,ああいうものが女性には好まれているんだろうかねぇ。

● CITTA は新顔というか,新しいメーカー。「未来を予約する手帳」「やりたいことを叶えたい時から使う」というのがキャッチコピーになっているようだ。ワクワクリストというのが付いていて,その記入から始めるよう推奨しているっぽい。認定講師によるCITTA式手帳講座なんてのもやっている。
 だいぶ昔のことになるが,KJ法という発想技法があるのだが,そのKJ法の正当な使い方を伝えるという講習会のようなものができたことがあった。もちろん有料で,しかもけっこうな高額だったのではなかったか。KJ法に対する興味が一気に冷めた。

● ダイソーの手帳もかなり使われているんでしょう。価格が百円ゆえ,A6サイズの薄いマンスリーを中心にした展開になっているのだが,ウィークリーもあるし,B6やA5もある。
 実際のところ,手帳なんてダイソーで充分だとぼくも思っている。ダイソー色に染まらないのは手帳が嗜好品だからだろう。

● 手帳に夢や目標を書いている人が,41%いる。 “WISHリスト” の作り方も解説している。日経WOMAN といえども,女性誌にこれは欠かせないんだろうか。いや,悪いとはまったく思わないけれども。
 やってみたいこと,叶えたいこと,こうなったらいいなぁと思うこと,を手帳に書くのは全然ありだ。ただ,書けば夢は叶うというのは嘘だよ,というのは言っておきたくなる。

● 手帳のフォーマットでは,月間ブロックと週間バーチカルがダントツに多い。能率手帳の週間レフトは意外に少ない。
 ほぼ日weeksも週間レフトだから,もうちょっと多くてもいいような気がするんだけども,こんなものなんですか。

● 手帳を使っていない人も33.7%いる。その理由はといえば,スマホとPCで事足りるというのが多いようだ。紙の手帳は使っていなくても,Google カレンダーなどのデジタル手帳を使っているっぽい。
 コロナ禍でプライベートの予定がなくなったから,という人もいる。仕事では手帳を必要としないのだろう。こういう人ってけっこういると思う。事務職の大半はじつはそうではないか。

● ここを詳述すると,「予定の管理にウェブやアプリを使用する人も増加。手帳離れした人は20.8%いた一方で,一度手帳から離れたものの,再び使い始めた人は6.3%に」(p17)とある。
 単純計算で14.5%の人が紙の手帳からスマホに移行したことになる。これは相当な数字と見るべきでしょう。NOLTY と高橋書店がその影響を最も大きく受けているだろう。

● サイズはといえば,B6 → A5 → A6 の順。大判の手帳を使っているんですね。仕事の予定を書くだけだったら,この大きさは不要なはず。だから,それ以外にも手帳を使っているんでしょう。
 ぼくはずっとバイブルサイズのシステム手帳(中身は能率手帳)を使ってきて,退職後もそのスタイルを変えないでいるのだが,A5サイズの大きさがあるならマンスリーで足りると思う。

● 日経WOMAN のことゆえ,回答を寄せたのは女性ばかりだろう。既婚者で子どももいるという人なら,女性の方が管理すべきトピックは多くなる。男性は今でも仕事だけの単線生活の人が多いだろうが,女性はそうは行かない。複線で頑張っている。
 むしろ,単線では満たされないのかもしれない。子供の予定や行事を自分の手帳に書いている人も多いだろう。大判の手帳が必要になるのは,そういうこともあるんだろうか。

● このデータ紹介のあと,実際の手帳を載せて,実践例が語られる。ここからがこの特集の本体だ。
 が,その本体部分は斜め読みですませた。人の手帳を覗き見るのが魅惑的だったのは,今は昔。仕事や家庭の切り盛りをバリバリやっている人の手帳が,隠居爺の参考になるはずもない。人様の実例を参考にして自分のやり方を改善していこうという気合がなくなった,と言う方が正確か。
 それなら雑誌のこういう特集を読むのもやめたらどうか。いずれはそうなるような気がする。今はまだそこには至っていない。

● “最新手帳ラインアップ”。これは広告連動。あと,手帳に書く(描く)ための “推し” 文具の紹介。
 書く(描く)ためだけではなく,要はデコるためのアレやコレを紹介している。ただし,手帳界隈の最も大きな流れになっているのがデコだから,ここで新たな情報を付け加えるのは難しい。

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