2020年12月5日土曜日

2020.12.05 Bun2 2020-12月号

● 宇都宮の東武百貨店5階の文具売場でゲット。今月号の特集はBun2大賞。読者投票によって決まる。
 第2位になったユニボールワン(三菱鉛筆)はぼくも買った。ブルーブラックを。発色が鮮やかという。生徒・学生のノート録りに使ってもらうことを想定して開発したもののようだ。生徒・学生にとっていいものは,社会人や隠居人にとってもいいに決まっている。

● 第3位も三菱鉛筆で,ジェットストリームエッジ。0.28mmの超極細。同じ0.28mmでも,油性はゲルよりも細い。ので,これは相当に細いのだろう。
 使うとすれば手帳を書くときだろうけれども,ぼくは手帳にはハイテックC(ゲル)の0.3mmを使っている。不満もないから替えるつもりはないので,たぶん,このジェットストリームエッジは使わないまま終わってしまうな。

● この投票結果について,高畑文具王・きだてたく・他故壁氏の3氏が解説鼎談をしているのだが,きだて氏が “3mm方眼が人気になっているから,より細いペンに対する需要が増えている” と分析している。
 3mm方眼のマス目に1文字書くということか。書けないことはないけれどもねぇ。

● 広告で気になったのは学研ステイフルのホワイトボードノート。B6サイズが800円とは価格も手頃。
 ホワイトボードノートって,いくつかのメーカーがすでに販売していると思うのだが,昔からあるダイソーので充分じゃないかと思っていた。100円で買えるんだから。

● のだが,そのダイソーノートはほとんど使わずじまい。めくりづらいからなんだよね。そこさえ改善してくれればな。
 なかなか使い途が見つからず,とりあえずカバンに入れて持ち歩いてみることにしたのだが,結局,それでも常用するというところには至らなかった。で,どうしたかといえば捨ててしまった。
 捨ててしまってから使い途を思いついた。買物メモだ。スーパーで食材を買うときに,必要なものをメモして持ち歩くのにちょうどよかった。
 もう一度買うか。いや,学研のめくりやすそうなのを,Amazonでポチッとするかな。

● ちなみに,ダイソーではノートじゃない普通のホワイトボードを3枚ほど購入してる。それぞれに活用中。家庭内連絡板として。ネットの料理動画を見てレシピをメモするために(スマホのカメラで撮って,スマホに溜めておく)。システム手帳のリフィルを外して書くときの下敷きとして。
 本来の使い方からは逸脱しているのもあるんだけど,ホワイトバードってなかなか便利に使えますよね。

2020年11月29日日曜日

2020.11.29 小西利行 『すごいメモ。』

書名 すごいメモ。
著者 小西利行
発行所 かんき出版
発行年月日 2016.01.18
価格(税別) 1,400円

● 読み始めはあまり面白くないかもしれない。類書の上澄みを集めたものかと思うかも。そこを我慢して読み進めていくと,スイスイ読んで行けるようになる。
 自身の体験から導き出した,ひょっとすると適用範囲は狭いかもしれないけれども,手間ひまのかかった方法論が説かれていることがわかってくる。
 だからそれが何なのだ,自分の役に立つのか,と言われると困るのだが。

● メモの録り方を説いた本であれ,金儲けについて書いた本であれ,読みものとして面白ければそれでいいのだし,読みものとしてつまらなければ,それはダメな本なのだ。
 数時間を面白いと思って読んでいける本ならばそれでいいのだ。読書にそれ以上の効用を求めるべきではないような気がする。

● 以下に転載。
 メモには鮮度があり,フルーツや魚のように,時間がたつと腐るのです。(中略)だからこそ,記憶力に頼らず,時間がたっても腐らないメモを書く技術が必要です。(p11)
 メモの本当の効用とは何か? それは「考えるきっかけ」をつくることです。(中略)そのためにも,まずはメモを見返している自分を想像し,「未来の自分」に教えるようにメモを取ってください。(p28)
 情報はまとまると「武器」。まとめないと「ゴミ」(p46)
 人は,順番通りだとホッとします。(中略)それは,順序が秩序を生み,頭が整理されるから。(p65)
 メモに記号を書き込み,そのときの自分の気持ちを残しておくと,未来の自分がアイデアを生むときにとても大切なチカラになります。(p73)
 タグ付けで大切なのはとにかく「細かい言葉だけでタグ付けしない」ことです。タグ付けし始めると,より細かい言葉で,より正確にタグ付けしたくなりますが,それはご法度。細かいタグ付けだとミライオ自分は確実に忘れているので,タグの意味がなくなります。(p97)
 タイトルが決まると,中身がすごく書きやすくなる。それは,小説や書籍の世界でよく言われていることです。(中略)ルールがあると,人は考えやすくなります。(p103)
 脳には,単体の情報は忘れやすくストーリーは覚えやすいというクセがあります。(中略)その理由は,脳が楽しんでいるから。(p122)
 いっぱいアイデアを生み出してから,初めてそこで,「実現できるか・実現できないか」を探るのです。最初から実現できる範疇でしか考えないと,小さくまとまった,ありきたりなアイデアしか生まれません。(p156)
 そもそも「アイデアを考えること」は楽しくなくちゃいけない。しかめっ面でウンウンと悩んでいても,いいアイデアは出ません。考えるのは苦しいけれど,とにかく楽しむ。そういう気持ちこそが,画期的なブレイクスルーを生むからです。(p163)
 いま流行っているものは,もうすぐ流行りではなくなる。(中略)だから「後乗り」をしても,そんなに流行もしないわけです。そこで必要なのが「あまのじゃく」な発想。(p179)
 みなさんは普段から,まっすぐ考えるクセがついているので,頭の中だけではなかなか「あまのじゃく」になれません。だからこそ,メモを見ながら,少しずつ「あまのじゃく」になるわけです。(p185)
 「伝える」という姿勢だと,話し手や書き手の一方的な「情報の押し付け」になることが多いのです。(中略)それに対し,相手のことを知り,その人たちがどうすればよく理解できるかを考え,言葉を選び,図や絵を使い,丁寧に届けた情報は「伝わる」のです。(p188)
 「見出し」を付けるだけでも,メモが楽しくなるし,いろんなことが思い出せるようになり,仕事のアイデアもグンと考えやすくなります。(p197)
 9割くらいのアイデアが歩いているときにいろいろつながっているんですよ。音楽を聴いて歩いているときに,あぁこれ,この場面はこうしようって閃くんです。(中略)大事なのは,メモを取ったうえで歩いていることなんですよ(伊坂幸太郎 p242)
 手を動かすことは考えるためには大事なんですよね。パソコンでもよさそうだけど,メモするんだったら,手書きじゃないとダメって思ってます。(中略)脳がどう働くのかはわからないですけど,手で書いてるときは書いてるリズムで,歩いているときは歩いているリズムで思い浮かぶ。(伊坂 p242)
 僕はタイトルが思いつかないと書けないんで。(中略)基本的には書き始めのときにないと,書く気が起きないです。(伊坂 p244)
 僕は覚えているためにメモするわけじゃなくて,アイデアを生むためだから,そのときに何かイメージできればいい。だから言葉で「エレベーター」って書くよりは,こうして「エレベーターがさあ」と言いながら絵を描いたほうがどんどんイメージを進めていけるんです。(伊坂 p246)
 たとえどんなときも,結局は逃げられない。なんとかして,結果を残さなければいけない。そんな辛い思いをしながら日々暮らしていくわけです。プロとはそういうもので,ビジネスとはそういうもの。お金をもらうとは,きっとそういうもの。(中略)でも私はいつも,本当に思っているんです。メモが仕事を救ってくれると。(p250)

2020年11月9日月曜日

2020.11.09 佐久間英彰 『速攻で仕事をする人の手帳のワザ』

書名 速攻で仕事をする人の手帳のワザ
著者 佐久間英彰
発行所 明日香出版社
発行年月日 2014.11.29
価格(税別) 1,400円

● 再読。「ジブン手帳」の考案者の意見を再確認したくなって。
 といって,ぼくは「ジブン手帳」のユーザーではない。社会人として物心ついてからずっと能率手帳ひと筋で来ている。バーチカルなんてのにも眼を向けたことはない。フランクリン? 何だそれ,ってなものだ。
 しかし,手帳の世界もぼくが物心ついた頃からすると,だいぶ変わってきている。「ジブン手帳」もその変化を象徴する1冊だと思う。


● 自分が能率手帳で昔からやってきたことも,推奨されている。あ,俺,間違ってなかったんだな,と思って嬉しくなる。
 第1に「年間スケジュールにオススメなのが,ひとつのテーマに絞って書くということ」(p58)。
 第2が色分け。「私は「青=ビジネス」「赤=プライベート」で掻き分けています」「自分はこの1週間,どこに時間を使ったかが一目瞭然になるのでたいへん便利です」(p74)ということ。ぼくは仕事関係(義務としてやらなければいけないこと)は黒で,プライベートは緑で書いていた。手帳の紙面が黒っぽくなると色彩的にもウンザリしてくる。
 第3が予定の他に結果も記録しておくこと。「手帳には2つの書くタイミングがあります。それは「予定」と「結果」です。多くの人は予定しか書かないようですが,それはもったいないです。(中略)終わった作業に関して,実際の始まりと終わりの時間を枠で囲みましょう」(p70)。


● では,以下にいくつか転載。
 言うなれば,目を覚まし,ご飯を食べて,どこかに出かけて,誰かと会って,会話して,いろいろ思って,そして寝る。どんな人にも当てはまるその部分を,まず丁寧に設計することが,手帳術の土台として必要だと感じました。つまり仕事のためだけではなく,ひとつ上のレイヤーである人生のための手帳とはどうあるべきかについてです。(p4)
 有能な秘書も,デジタルでのスケジュール管理とは別に,手帳を持ち歩いて的確に記憶を引き出しています。(p26)
 結果的に情報が増え,本当に大切なものが目に入りにくくなっては本末転倒です。手書きだと,書くエリアが限定されているので,何が大切な情報なのかを意識しながら,手短に書かざるを得ないので,素早く簡潔な情報を書くことができるのです。「情報を捨てながら書ける」というのは手書きのメリットです。(p28)
 あくまでも手帳の役割は,検索されるためのキーワードや思い出しやすい簡単な内容を,素早く書き込むことです。そうすれば,付随する膨大なデータまでは記録する必要はなく,あとはググったり,自分のクラウドデータから検索すればいいだけの話です。(p32)
 アナログの手帳でも,見つけられないデータは死んだも同然です。(中略)しかし情報の置き場所をルール化することで,手書きでも検索性は格段にアップします。(p34)
 スケジュール欄の中には,ToDoを組み込まないほうがいいです。その時間に絶対にやらなければならない,という記号になり,柔軟ではなくなってしまいます。(p90)
 ToDo管理がうまくいっていない人は,本当にあなたに合ってないのだと思います。(中略)まずはシンプルなところから書いてみて,求めるものに合わせてレベルを上げてください。目的は効率的に処理をすることが大切なのですから,それをかなえるやり方であれば何でもいいと思います。(p92)
 そうして1か所に溜めたノートは,かなり分厚くなっていることでしょう。(中略)そこで最終的に情報の密度を濃くする「濃縮ノート」を作ります。ここに,今後の人生でも必要であろう情報やいつか役に立つだろう情報だけを書きまとめていきましょう。(p102)
 嶋浩一郎さんの「一軍ノート」にあたるものでしょうね。こういう作業をすることを,ぼくは軽視というか蔑視に近い目で見ていたけれども,浅はかだったですかねぇ。
 できれば1テーマ1ページ単位と割り切って書くのがオススメです。検索するときも日付をタイトルのある上部を見るだけで,視線を動かさなくていいので効率的です。ただし,私は貧乏性でそれができません。(中略)そこで苦肉の策として思いついたのが,ノート左寄りに1本縦の線を引き,その左側に日付とタイトルのみを書き,メモを書き終わったら下に境界線を引くというルールです。(p104)
 私は思い出せないメモは,意味がないと思っています。そのあと得られる可能性を破棄したも同然ですから。そこで(中略)「人」(もしくは情報源)と「場所」もできれば書くことです。(中略)あとで見返したときに格段に思い出しやすいメモ情報に変化します。(p106)
 夢を実現するために,ちょっとした意識の変換をするだけで十分です。簡単な方法です。それは「夢」と言わずに「目標」と言い換えるだけです。目標と書いたとたん,あとはその目標に向かってどういう行動をすればいいか,ブレイクダウンしやすくなるのです。(中略)現実的な目標にブレイクダウンすることで,実現が可能になります。(p146)
 あなたの1週間,行き当りばったりではありませんか? もしそうならば,理想の時間割を作ることをオススメします。(中略)理想が一度可視化されることで,実際の行動も少しずつ修正されるはずです。(p150)
 ページ番号の振られたノートは,便利ですが高くてオススメしません。ノートやメモ帳は安いもので十分。コストを気にせず,ガシガシ使うのが一番です。そこでオススメなのがシヤチハタの「ページナンバースタンプ」。(p170)

2020年11月4日水曜日

2020.11.04 松山真之助 『メモ取り・手帳術が面白いほど身につく本』

書名 メモ取り・手帳術が面白いほど身につく本
著者 松山真之助
発行所 中経出版
発行年月日 2006.12.26
価格(税別) 1,100円

● つまらぬモノを斬ってしまった。いや,つまらぬ本を読んでしまった。
 既存のノート本,手帳本を読み漁って,そこに書かれていることをまとめただけの本。優等生が作ったサブノートを読んでいるようだ。
 ここで説かれているいろんな “術” について,思い入れもなければツッコミもない。ただ,既刊本が書いているものをそのまんま転載しているだけ。

● だから,バカバカしいものも大真面目に紹介しちゃてる。たとえば・・・・・・
 たとえば,メモ用紙に楽しいデザインのものを使う,自分の「オリジナルメモ用紙」を作っておく,ひとこと感謝のメッセージを付け加える,など様々な工夫ができそうです。(p30)
 この種の工夫はしちゃいけないってのは,常識として定着していると思う。やってもいいけど,奇異の目で見られるか,仕事のできないヤツと思われるかだけのことだ。まぁ,やめておけ。こういうところで目立っていいことなど何もないぞ。
 生まれてから死ぬまで(仮に一〇〇歳)の人生計画を作るのです。(中略)毎年,なんども書き直すとよいでしょう。さらに配偶者や子供,親の年代や歴史も加えれば人生を俯瞰しながら,いつもと違う思考回路が動き出します。(p64)
 出ちゃったよ。昼間から幽霊が。まさか真面目にこれを受け取る人はいないでしょうね。サラリーマンでも10年後がどうなってるかなんてわからないでしょ。そんな妄想の世界に生きていないで,今に向き合いなさいよってことだよねぇ。
 自己PRのパンフレットを手帳の中に入れておくと便利です。(中略)名刺と一緒にそれを渡すと,『その他大勢,あの方どんな人だっけ? 状態』から抜け出せる格好の個人ブランド向上ツールになります。(p76)
 アッチャー。イタ過ぎる。せせら笑われているでしょうね。アンタが何者かなんぞに誰も興味なんかねぇよ,と言われているでしょ。ダメだよ,いい大人がこんなことやってちゃね。

● まともなことも言っている。「情報をためてから何かを考えようというスタイルではなく,何かをしたいから情報収集しようというほうが,量的にも質的にもよいものが集まります」(p112)というのは,そのとおりだよね。
 ただ,誰でも知っていることだろうけど。ま,こういう感じの本。

2020年10月27日火曜日

2020.10.27 手帳をネタにした貧困ビジネス

● 某書店の手帳売場。

 夢をカタチにする 未来手帳
 書けば自然にみがかれる いい女Diary
 週末野心手帳 やりたいことが叶って,毎日ときめく
 願いを叶える手帳
 お金が貯まる 金の手帳
 魔法の手帳
 愛と感謝が幸せを呼び込む 引き寄せスケジュールブック

 といった手帳がまとめられた売場がある。女性に囁きかけている。女は男より欲が深い。売る方もよくわかっている。

● 書くという行為自体に魔術的な意味を籠めやすいのかもしれないね。書くという行為には呪の力がある,といった方向に傾かせるものがある。
 そちらに傾きがちな人は,たとえば安倍晴明の陰陽道の話なんかが大好きだったりするんだろうかね。

● 佐久間英彰『速攻で仕事をする人の手帳のワザ』に次のような文章がある。
 手帳評論家の館神龍彦さんが,有名人の名前を冠する手帳を「神社系」と定義しました。ありがたがって拝む姿から神社系とはうまく名づけたものです。しかしその手の手帳は,有名人の知名度に拠って買わせるビジネスモデルだと,早く気づいたほうがいいでしょう。(p144)
● 「神社系」とはたしかに巧いネーミングだが,「有名人の名前を冠する手帳」というよりも,こうすれば夢が叶う,お金が貯まる,と謳っている手帳のことを指すものだと捉え直した方がいいだろう。
 実際,手帳で夢が叶うと思って買う人がいる。需要があるから供給があるわけだから。
 ただ,手帳で夢が叶うと考える人は,知的な人とは言いにくいことが多いだろう。

● ありていに申すと,これは手帳を使った貧困ビジネスではないか。
 喰いものにされているのは主には知的貧困者だが,そのかなりの部分は経済的貧困者と重なるだろう(たぶん)。

● 藤沢優月「夢をかなえる人の手帳」(ディスカヴァー21)あたりが嚆矢となるだろうか。今年で19年目を迎えるらしい。累計で170万部売れている。
 こういうのも印税方式で著者にお金が入るのだとすると,この19年間で3億円近い収入を著者にもたらしている計算になる。
 延べ170万人の貧困者が著者に3億円を貢いでいるというわけだ。170万人の貧困者より著者の方がやっぱり賢い。

● バカどもよ,いい加減に目を覚ませ。それを佐久間さんは「有名人の知名度に拠って買わせるビジネスモデルだと,早く気づいたほうがいいでしょう」と婉曲に表現しているわけだ。
 しかし,世にバカが尽きることはない。努力抜きで金持ちになれる,楽して夢を叶えられる,と思っているバカは人類が滅亡するまで存在しているだろう。
 ゆえに,「神社系」手帳は手を変え品を変えて,次々に登場する。であるなら,自分も「神社系」を出す側に回れるように努力してみたらどうか。

● しかし,そうした手帳でも手帳として使えないかと言ったら,まったくそんなことはない。通常の手帳として充分に使用可能だ。
 じつは,価格も他の手帳と同じようなものだ。バカが買ってくれるからたくさん売れるというだけだ。それが大きいわけだが。

2020年10月25日日曜日

2020.10.25 Bun2 2020-10月号

● 宇都宮東武百貨店5階の文具売場にあったので,もらってきた。今月号は「2021年版手帳特集」。といっても,各社の手帳が紹介されているだけだ。
 その各社とは,レイメイ藤井,パイロットコーポレーション,マルマン,コクヨ,シャチハタ,ナカバヤシ,LIHIT LAB.,サンスター文具,クツワ。
 高橋書店,NOLTY,ダイゴー,永岡書店といったビジネス手帳の主だったメーカーは入っていない。これらのメーカーは全日本文具協会の会員になっていないからだと思われるが。

● たくさんの手帳があるものだ。そんなことは今年に限ったことではないわけだが,これだけあると選択する意欲も失せるのではないかと思ってしまう。
 それって,去年まではあまりなかった反応だ。自分はずっと能率手帳派で,すでに来年の手帳も手当済みなのだが,去年まではそれでもいろんな手帳を見て歩くのが楽しかった。
 が,今年はそこのところがすこぶる低調でね。

● 何でもかんでも年齢のせいにはしたくないんだけれども,ひょっとするとそうなのかもしれない。爪を切るときに,自分の爪がだいぶ硬くなっているのに気づくわけだが,硬化しているのは爪だけじゃないだろう。おそらく,頭脳も。
 多くの男性は,特に手帳に関しては保守的で,よほどの理由がない限り一度使った手帳は替えないでずっと使い続けるものだと思っているが,そこに硬化した頭脳が加わって・・・・・・。

● 2020年Bun2大賞の候補商品も載っている。ここでも蔵脳硬化ロートルは遊び心がなく,実用本位で見てしまうのだ。引っかかったのは3つ。
 折りたたみ式クリップボード(ナカバヤシ)。A4を半分に折りたたんで持ち運べる。基本的にはそれだけの商品なのだが,A4のコピー用紙を挟んでノートやメモに使える。コストパフォーマンス抜群。A4なんだからデジタルへの取り込みも楽だ(基本,そんなことをしてもしょうがないと思うが)。

● ジェットストリームエッジ(三菱鉛筆)。油性ボールペンで初の0.28mm。超極細。細は常に太に勝るというわけではまったくないけれども,ゲルではなく油性で0.28mmというのは驚異的だなと思う。
 プラマン(ぺんてる)。40周年記念の限定6色の定番化。ブルーブラックも含まれているので,そのブルーブラックに惹かれる。
 が,では使うのかといえば,万年筆派の自分が使うことはおそらくないだろう。

2020年10月20日火曜日

2020.10.20 日経WOMAN 2020年11月号-私たちの手帳術2021

編者 藤川明日香
発行所 日経BP社
発行年月日 2020.10.07
価格(税別) 745円

● 11月号は手帳特集。しかし,今年はコロナゆえだろうか,例年とは色合いが違っている。バリバリと仕事をしている女性たちの実際の活用例がメインだったのが,今年は,それもあるにはあるのだが,バリバリ度は下がっている。バリバリというよりはマイルドに仕事をしている人たちが登場している印象。
 コロナでホームワークが増えれば,手帳の使い方も変わってくるのは当然だと思うのだけども,ホームワークの実態というのが,ぼくにはイマイチ掴みきれないので,どうにも隔靴掻痒の感じ。

● 「手帳は『未来を書く』から,『今を書き残す』ニーズに変化しつつある」(高橋書店 多田さん p17)という。言っちゃなんだけど,それって昔からそうなっていたんじゃないか。
 これまで手帳は大型化&分厚くなる方向に変化してきた。スケジュール管理がいくら緻密化しようとも,それだけなら能率手帳の大きさで充分のはずだと思う。

● ほぼ日以後の1日1頁タイプの手帳の普及も,「今を書き残す」ニーズに支えられてのことではないか。逆に,1日1頁タイプの手帳が登場したことが,「今を書き残す」ニーズを喚起した面もあるのかもしれないが,どちらかといえばニーズが先で,それを感知して1日1頁タイプの手帳が出てきたのだろう。

● 「コロナ禍以降は,「特別な今」を書き残したいというニーズから,連用日記の売り上げが急増しています」(デザイン・フィル 佐久間翔子さん p49)とも。
 これは書店や文具店の手帳売場を覗けば,感知できることだ。「近年は,若者を意識したデザインのものが増えており,ユーザー層が広がっている」(p49)ことも,そうなのだろうなと思える。
 ここでも,「ほぼ日5年手帳」のインパクトは大きいだろう。手帳文化(?)に関しては,ほぼ日がパイオニアであり続けている感がある。