● 池袋東武の7階にある旭屋書店と伊東屋を覗く。覗くだけで買うつもりはない。すでに文具は満ち足りている。買うとすれば,衝動買いに限られる。
● まず,旭屋書店でも手帳売場が目立つ。その中でも最も目立つところに置いてあったのが,高橋のTorinco。いくつかのパターンがあるようなのだが,メインはたぶん,ほぼ日タイプの1日1ページ。
ほぼ日手帳(のオリジナル)はカバーを付けて使うことになるだろうから,それ込みで考えると,こちらの方が圧倒的に安いんだけども,いわゆるトンガリがない。堅実ではあるんだけれども。
パタンと180度開くというわけではないので,このあたりを消費者がどう判断するかかな,と偉そうに言ってみる。
● おそらく,ほぼ日手帳からこれに乗り換える人はいないだろう。同様の理由で,EDiTからの乗換え組も出ないだろう。
となると,新たに1日1ページ手帳に参入してくる人たちをどれだけ捕まえられるかという話になるんだろうか。
● おそらく,そうではないのだと思っている。ぼくは手帳は1冊に絞る。ずっとそうしてきた。複数の手帳を使い分けるという発想はまるっきりない。
ところが,世の中にはそうじゃない人たちも多いらしいのだ。2冊といわず4冊や5冊も使う人が,けっこういるらしいのだ。そういう人たちの中に,もう1冊加える人がいるんだろう。
● Googleカレンダーが出て,スケジュール管理はデジタルできるようになった。誰もがスマートフォンを持つようになったし。
にもかかわらず,紙の手帳の売行きは衰えるどころか増加傾向だと聞く。紙手帳のユーザーの絶対数が増えているのではなくて,複数使いが“複数”の数を増やしているからではないかと見ている。
● 伊東屋。何度かはここで買っている。けれども,ぼくは伊東屋の顧客ではない。
伊東屋って高級品を売りたいと思っている感が濃厚。万年筆とかシステム手帳とか。独自ブランドのROMEOもそうだし。ま,どこでも利幅が大きい高級品を売りたいはずだけれど。
● 右は800本の限定生産の万年筆。1本が15万円。もちろん,ぼくには買えない。工芸品なんだよね。万年筆は使ってナンボなんだと思うんですよ。これ,飾っておきたくなるっしょ。使うのを躊躇させるようなものはダメっしょ。
そう思ってしまう輩は,どうもなぁ。
● 左はギフトのパンフレット(の表紙)。文具をギフトに使ってもらいたい。それはサプライヤーとしては切に思うものだろう。高額商品が売れるから。
私の新しいスパイス,彼の仕事時間を豊かに,大人になっていくあの子に,お散歩好きなあの人に,の4部構成。女性に宛てている。ギフトって女性が主導権を握っているものね。
● 伊東屋オリジナルの測量野帳もある。380円。そのオリジナル分に差額180円を払えるか。LoFtの80円でも払えないと思ったのだから,180円を払えるわけがない。
素の状態の完成度が高いこともある。あの深緑色がすなわち測量野帳だ。余計なことをするなと言いたい気持ちもある。
ところで,LoFtでも伊東屋でも,オリジナル仕様になっているのはSKETCHのみ。一般ユーザーが使う測量野帳はSKETCHが多いのだろう。3mm方眼が好まれているんでしょうね。
● デザインフィル社のシステム手帳PLOTTERにも注目。リフィルだけでもノートのように使え,使い終えたら切り離してバインダーに綴じておくことができる。便利っぽい。システム手帳に綴じた状態で使うには,何といってもリングが邪魔。これはそこを回避する方法のひとつを提示している。
このリフィルに合うカバーは必ずあるはずだから,数種のリフィルを挟んで持ち歩くようにすれば,トラベラーズノート的に使えそうだ。
って,デザインフィルってミドリの系列会社なんですね。トラベラーズノートとは兄弟の関係だ。
● が,買わない。第一には高いから。惜しげなく使う度胸がないのだ。惜しんでしまうと思う。
ノートを惜しんで使うのは,使い方として最もまずいやり方。ノイズを載せるのを怖れてはいけない。そのためには安いノートがいい。
というわけで,何も買わないで下りのエスカレーターに向かったのでした。
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