2020年8月15日土曜日

2020.08.15 丸善丸の内本店でパーフェクトペンシルについて考えた

● 先日,伊東屋でファーバーカステルの「パーフェクトペンシル 伯爵コレクション」の実物を初めて見た。今日は丸善の丸の内本店に立ち寄ることができたので,二度目の眼福に与っていくかと4階の文具売場へ。
 ところが,伯爵コレクションはないのだった。3千円のと5千円のはある。「パーフェクトペンシル カステル9000番」と「UFOパーフェクトペンシル」ですね。

● パーフェクトペンシルに関しては,伯爵コレクションに非ずんばパーフェクトペンシルに非ず,でしょうよ。伊東屋で見た伯爵コレクションとはまったく質感が違うのだ。
 売場に置いてある3千円や5千円のを買うくらいなら,600円のパーフェクトペンシルKIDSを買う方が気が利いているのじゃないか。一番高いものか一番安いものが正解で,中間を選ぶ手はなさそうな気がするよ。

● ここではない別のどこかに置いてあるのかもしれない。ないはずはない。なにせ,ここは丸善の本店なのだぞ。
 ここで買う人がいないとすると,日本全国どこに行っても,置いてある店はないような気がする。
 ファーバーカステルの直営店があるのかどうか知らないが,Amazonや楽天では扱っているからね。そういうところで買うんですかなぁ。

● ニッチといえばこれ以上はないくらいにニッチな製品だ。要するに鉛筆なのだ。なのにン万円もするのだ。
 鉛筆を使う大人はそんなに多くないと思われるし,学生でこれを買える人は極めて少ないだろう。そもそも,どれくらい売れているんだろうかねぇ。

● 伯爵コレクションも1つだけではない。最も扱いやすいのはプラチナコーティングですか。他に,スターリングシルバーとか鉛筆のサイズが違うマグナムとか,色々あるようなのだ。
 まずは大雑把に,KIDSか伯爵コレクションのプラチナコーティングを選んでみてはどうか。大雑把にね。

● ただし,伯爵コレクションでは他社の鉛筆は使えず,専用の鉛筆を使うことになるようだ。その専用鉛筆はBしかない(マグナムは4B)。このBが,国産鉛筆にあてはめると,HBより硬いらしい。Hくらいになるのかもしれない。柔らかい芯が好きな人には向かない。
 その点,3千円とか5千円の中間タイプは国産のuniやMONOも使える。ならばというわけで,中間タイプを選んじゃいますかねぇ。

● しかし,パーフェクトペンシルのキャップはエクステンダー(補助軸)にはならないものの,普通の鉛筆にいきなりセットしたんじゃ,長くなりすぎて様にならない。
 やはり,伯爵コレクションにして,最初から短めになっているパーフェクトペンシル用の専用鉛筆を使った方が,断然カッコいいよね。専用鉛筆は1本で千円らしいのだけど。

● 鉛筆をヘビーに使う人なら,パーフェクトペンシルなど持たずに,ユニをダースで買うと付いてくる,消しゴム入りのプラスチックケースをそのまま鉛筆ケースにして使いまくった方が,ずっとずっと生産的に鉛筆を使うことができるだろう,たぶん。
 結局,パーフェクトペンシルは数寄者の世界に属するもので,メーカーも数寄者のために作っているだろう。数寄者になりきれない人は,入っていってはいけない世界なんでしょうね。

● パーフェクトペンシルの「削る」や「消す」が,専用機である鉛筆削りや消しゴム以上であるはずもないだろうから,買ってからそこに文句をつけるくらいなら,買わない方がいいに決まっている。
 おそらくだけれども,鉛筆じたい,Hi-uniやMONO100の方が優れていたりするんじゃないか。だからという理由で国産鉛筆を選択する人は,実利を取る人であって,数寄者にはなれない人だ。

● ついでに申せば,伯爵コレクションかKIDSと言われて,ではKIDSで試してみようとする人は,その時点で数寄者の世界に行けないことは明らかだから,KIDSであっても買わない方がいいだろう。
 パーフェクトペンシルが提供する世界からすれば,そういう人はお呼びじゃないのだ。

●呼ばれていないんだから,のこのこ出かけて行ってもいいことは何もないと知るべきだ。
 そうは思わないかね,同志諸君。数寄者=好事家には彼らの世界があり,われら地道派にはわれらの世界がある。

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