この種の催事って,文具女子博を始めいくつもあると思うんだけど,ぼくは行ったことはないし,行ってみたいと思ったこともない。測量野帳と鉛筆しか使わない人間ですよ。そんな人間が行ってどうするんですか。
● が,たまたま行ったところでやっていたとなれば,話は別。どんなものなのか,行かないからこそ見ておきたい。
百貨店での催事のゆえか,入場料はなし。
● 自分が時代に添えていないことは自覚している。自覚しているつもりなのだけれども,全然足りなかったかもしれない。
と思わせられましたよ。何せ,出品されているのが,ぼくが想定する文具とは全然違うものなんですよ。マステ,スタンプ,シール・・・・・・。何と言うのか,名前すら知らないものもあるんですよ。
この世界に “実用” という概念はない。そんなのも眼中にないと言わんばかりだ。
というか,これらは文具なのか。文具という範疇に属するものなのか。
● レターセット,伝言カードといったものも,ぼくの生活シーンには登場しない。伝言カードなんてポストイットでいいんじゃね,と思っちゃいますよ。
最初はへぇぇぇと思ってたんだけども,そのうち頭がクラクラしてきた。どうでもいいと言いたくなる用途に,大枚をはたいてこういうものを使うんですか,令和の皆さんは。
● 皆さんと言っても,女性だね。女性の皆さんは,と言い換えましょう。
入場者も9割以上は女性。なるほど,文具女子博になるわけだ。
その女性たちは年齢を問わず,入っている。10代から(たぶん)60代までまんべんなく。何なのかね,女性は世代の壁を軽々と越えるんですかねぇ。
● デコとコラージュ。これが “文具” が使われる2大領域のようだ。今の文具は “知的生産” のための道具ではなくて,“センス” を競うための手段になっているようだ。
と言うと,別に競っているわけじゃない,愉しいからやっているだけだ,と返されると思う。さよう然り。文具は遊びに供されるものになっている。時間つぶしに使われるもの。梅棹忠夫などもはやお呼びじゃない。
● 知識とか教養と呼ばれるものも,実際の受け止められ方はだいぶ変わってきてるんでしょうねぇ。従前通りの捉え方しかできないと,嘲笑の対象にされるのかもしれないねぇ。
大学なんてのも行く価値があるかないかという以前に,存在するんだから使い捨てればいい,価値なんかあろうとあるまいと,という対象になっているのかね。使い捨てるにしては少々お高いけど。
ハーフサイズの鉛筆が6本。440円。メーカーは不明。軸の太さからするとトンボかと思うけど,わからない。わからなぬても支障はないわけだが。
ハーフサイズのいいところは最初から補助軸が使えること。難点は鉛筆の美観を失っていること。鉛筆の美観は17cmという長さが醸しているところがある。
● あと,フエキくんの測量野帳2種。たぶん持っていると思うのだが,在庫管理なんてのはやっていないから,すでに持っているのと同じものかどうかわからない。だったら買っておくか,と。
1冊748円。レギュラー野帳は286円だから,高いっちゃ高いよね。こういうものは。その高さに見合った使い方をする(できる)わけじゃないからなぁ。
と考えてしまうこと自体が,時代に添えていない所以なんでしょうなぁ。
● 他に,栞も買った。429円。革紐は外して使う。
もうひとつ,シールも。図案は少女群像(?)。何種類かあったけど,全部を買うわけには行かず,1種類だけ。550円。
これは測量野帳の表紙に貼るつもりだが,シールもずいぶん買ったので,全部貼りきれるかどうか。
● というわけで,何がしかのものを買って,この展示会に参加できたという安堵感(?)に浸っているが,それは半分で,あとの半分は,つまらないものを買ってしまったという気分なわけね。
これだから,昭和原人というのは度し難い衆生ということになるのかもしれんね。
● 出展者(社)を列記しておく。
TO-MEIHAN &colors ant! ant!! ant!!!
Atelier PONTA Biscuit forme
Hütte paper works
KESHIGOME KANNO KiKiKoKo
nemunoki paper item Panda factory
Pavilio かよくらふと シイング
嵩山堂はし本 フロンティア
文具の博覧会✕mizutama ぷんぷく堂
Honey Style AIUEO alittlemini
BUFFET STYLE cobato COMO
KNOOP WORKS Krimgen
matushita sachiko PRIMAL PRESS
ア・ラ・カル堂 大枝活版室 てるふく商店
トビマツ ショウイチロウ パピアプラッツ
ペーパーストーリー みんなのはんこ工房
ヨハク
● 以下は沖縄に拠点を置く人たち。
LETTER STAND lolo 福木カフェ・商店
MEGU WAZOUSKI シマノネ
asamoya works 吉田千呂留 島しまかいしゃ
絵本作家sava 中村活版印刷所
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