2025年1月30日木曜日

2025.01.30 鉛筆の硬度表記

● 文具店の学用品売場の鉛筆は2Bが品揃えの中心。昭和原人はHBで育っているだろうが,今は2B。
 問題は,同じ2Bでもメーカー間で硬さ濃さに違いがある点。誤差の範囲ではすまない差異がある。ぼくの体感だと,北星HB=トンボ0.5B=三菱B。

● 硬度表示の基準になっている JIS は消費者保護のための表示制度ではなく,業界の自主基準だから,致し方がないのだけれども,少々以上に厄介なところだ。
 表示硬度が同じなら,どのメーカーの鉛筆でも同じ硬さだろうと思うのは当然のことだからだ。

● ところが,実際はそうではないわけだ。2B推奨は三菱鉛筆基準だと思うんですよ。
 軟らか芯が好きな人でも,北星ならBでとめた方がいい。トンボなら2Bもありかもしれないけれど。三菱なら2B,上等。

● このルーズさが許されているのは,第一に大人にはほぼほぼ関係がないからだろう。鉛筆は小学生しか使わないもの。硬度表示に問題があったとて,社会が受ける影響は軽微以下だ。
 小学生はむしろ,メーカーによる硬度の違いを楽しんでいるかもしれない。彼らの世界では,アルアルの1つとして楽しまれているのではなかろうか。

● が,学校側がうるさく言わない間はそれでよかったが,2Bを推奨するようになると,とにかく2B,2Bなら何でもいい,となったのかもしれない。
 一律ではなく,もう少しキメの細かい基準を学校側が作ってくれるといい。が,もしそんなことを言えば,各県の教育委員会は「鉛筆は三菱を使え」と言いだすか。

● 今後,硬度表記の問題は解決されるか。されない。こういうものは,業界に勢いがあるときでないとできない。
 唯一,可能性があるとすれば,三菱一強が今より強固になり,三菱以外のメーカーが三菱と違う基準を採用することができない状況になることだ。
 その可能性はないわけではないと思うが,そうなってしまった鉛筆業界が面白いかどうかは,また別の話。

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