問題は,同じ2Bでもメーカー間で硬さ濃さに違いがある点。誤差の範囲ではすまない差異がある。ぼくの体感だと,北星HB=トンボ0.5B=三菱B。
表示硬度が同じなら,どのメーカーの鉛筆でも同じ硬さだろうと思うのは当然のことだからだ。
● ところが,実際はそうではないわけだ。2B推奨は三菱鉛筆基準だと思うんですよ。
軟らか芯が好きな人でも,北星ならBでとめた方がいい。トンボなら2Bもありかもしれないけれど。三菱なら2B,上等。
● このルーズさが許されているのは,第一に大人にはほぼほぼ関係がないからだろう。鉛筆は小学生しか使わないもの。硬度表示に問題があったとて,社会が受ける影響は軽微以下だ。
小学生はむしろ,メーカーによる硬度の違いを楽しんでいるかもしれない。彼らの世界では,アルアルの1つとして楽しまれているのではなかろうか。
● が,学校側がうるさく言わない間はそれでよかったが,2Bを推奨するようになると,とにかく2B,2Bなら何でもいい,となったのかもしれない。
一律ではなく,もう少しキメの細かい基準を学校側が作ってくれるといい。が,もしそんなことを言えば,各県の教育委員会は「鉛筆は三菱を使え」と言いだすか。
● 今後,硬度表記の問題は解決されるか。されない。こういうものは,業界に勢いがあるときでないとできない。
唯一,可能性があるとすれば,三菱一強が今より強固になり,三菱以外のメーカーが三菱と違う基準を採用することができない状況になることだ。
その可能性はないわけではないと思うが,そうなってしまった鉛筆業界が面白いかどうかは,また別の話。
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