編者 土居輝彦
発行所 ワールドフォトプレス
発行年月日 2005.06.05
価格(税別) 1,524円
● 監修者的な役割を鳥海忠さんが務めている。9年前の出版だから,内容はそれなりに古い。今,傑作文房具を100個選べば,一定の選手交代があるかもしれない。
特に照明器具はLEDがあたりまえになっているし,ステープラーやカッターなど地味めのものについても,当時はなかったいいものが今はあるようだ。
● サクラクレヨンやリキッドペーパー(修正液)など,郷愁を誘うものがいくつもある。おしなべて文房具って郷愁を刺激するものだね。
文具店を覗くのが楽しいのは,ひとつにはここに理由があるかもしれない。文具を見ながら過去を旅しているみたいな。
● ゴッホの傑作「ひまわり」のスケッチがモールスキンの手帳に残されているのである(p54)とあるけれども,この言い方は誤解を招く。
今のモレスキンとゴッホが使っていたノートは別物だ。形状は似ているんだろうけど(なぜなら,それをパクッった,あるいは再現したのがモレスキンだから)。
● 裏表紙に,「便利」は「快適」の一側面にしかすぎない,という文章が出てくる。反論するのは難しいけれども,「便利」を究めたその先に「快適」があるのだ,と考える人もいるだろう。
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