2017年12月2日土曜日

2017.12.02 上野駅構内のANGERSを覗く-『暮しの手帖』的なるものが見切られ始めている

● 上野駅構内のANGERS。手帳のコーナーはだいぶ縮小されていた。ANGERSで買うほどの人は,もうとっくに買っていて,出遅れ派はいないってことかな。
 今日はお客さんの過半が男性だった。わりと珍しいことだと思う。

● ぼく,正直,買うモノがないのが辛い。文具は実用品っていう固定観念(?)があって,その実用に必要なものは,すでに揃っている。
 もちろん,気持ちよく実用できた方がいいので,ペンならペンにしても,どれがいいかは自分なりに試行錯誤済みで,その結果として自分が使っている文具類がある。

● 新製品は次々に出るし,ペンにしてもすでに数えきれないほど多くの製品があるわけなので,そのすべてを試したわけでは,当然ない。
 就職とか結婚と同じ。すべての会社を比較検討して自分が行きたい会社を選ぶ人はいない。すべての異性と付き合ってその中から結婚相手を選ぶ,なんて言ってたんじゃ,結婚はできない。その前に,自分の顔や収入も考えてみれば,と言われるのがオチだ。
 という,当然の前提に立つと,試行錯誤はけっこうやったように思う。

● 欲しい文具を作るためには,文具を使うその使い方,スタイルを変えないといけない。スタイルを変えることに対して,よくいえば慎重だ。普通にいえば,フットワークが重い。男性は大方そうだと思うんだが。
 自分の現在のスタイルが百点満点だと思っているわけでは,もちろんない。変えた方がいいところがいくつかあるとは思うんだけども,それでもじゃぁここを変えてみようかってことには,なかなかならない。
 もう一点。現在のスタイルを前提にして,ノートやペンやカートリッジインクなどを大量に買いためてしまったことも影響している。

● 変えるのではなく,付加するのはどうだろう。じつは以前から,大型のメモパッドに惹かれている。B5とかA4の方眼のメモパッド。
 なぜ惹かれるかというと,このくらいの大きさの紙に自由に何か書いてみたいってわけなんだけど,その何かってのはしかし,落書きしか思いつかない。

● 最近か,けっこう前からか,ANGERSのようなセレクトショップ系は苦戦しているように見受けられるのだが。
 ANGERSの場合だと,文具のほかに腕時計とか小物,書籍を扱っている。書斎がコンセプトで,書斎を飾るあるは整えるのための雑貨を取り揃えているわけなんだけど,店側のセレクトが消費者がイメージするラインに遅れを取り始めているような。

● たとえば『暮しの手帖』的なもの。手間をかけることをいとわない丁寧な暮らしぶりっていうのは,もともと実行していた人は少ない(と思う)。が,それに規範性を感じていた人は多かったろう。かくあるべし,自分はできていないけれども,目指すべきゴールはそこだ,と思っている人は多かったのではないか。
 ところが,『暮しの手帖』的なるものが見切られ始めているように思う。無理なものは無理,ではどうするか,というところで色々考えているというところじゃなかろうか。

● このままだと,ANGERS(に限らず,セレクトショップの多く)が消費者のセレクトから外されてしまうんじゃないか。
 ライフスタイルの提案をする以上,自らが立ち止まるわけにはいかない。なまなかなことで,提案を続けられるはずがない。
 何か止まっちゃってるような印象を受ける。

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