2018年2月27日火曜日

2018.02.27 PLAISIRを使い始めて1年

● 去年の今ごろ,ノバオレンジのPLAISIRを購入した。その後,Preppyに別れを告げて,ずっとPLAISIRをダイスキンのお伴として使ってきた。
 ペン芯はPreppyと同じわけだから,書き味はPreppyと変わらない。

● Preppyは200円(今は300円)という驚きがあった。何でこれが200円なんだっていう。
 PLAISIRはペン芯がPreppyと共用なのに,価格は1,000円。驚きがない分,地味な感じがする。

● が,この価格差には納得している。オールプラスチックのPreppyに対して,PLAISIRは軸とキャップは金属製というのを除いても,第一に嵌合の強度というか,耐久性がPreppyとPLAISIRでは段違いなのだ。
 Preppyはわりと早くこの嵌合が緩くなる。PLAISIRは今のところ,まったく変化がない。
 嵌合だから仕組みは同じだ。PLAISIRを購入したときも,まず気になったのはこの部分だった。仕組みが同じなんだから,PLAISIRでも嵌合は緩むんだろうな,と。

● しかし,現時点でその不安は解消されている。まだビクともしていないから。ペン芯はまったくPreppyと同じなのだから,違うのはキャップ内側の樹脂の突起だ。突起部の数がPreppyより多い。摩耗にも強いのだろう。
 とにかくPLAISIRは嵌合が頑丈にできている。

● ノバオレンジの光沢がいつまでも消えないのもいい。いつも持ち歩いているわけなので,細かな傷は付く。点として見ると,塗装が剥げたところもある。
 が,全体として見ると,光沢をたもっている。ノバオレンジの色味がとてもいい。ぜんぜん飽きない。

● もしペン芯が何かの理由でダメージを受けても,Preppyを買えば補充できるわけだ。そのPreppyは何本かまとめ買いしてある。
 ただ,いくら嵌合の強度が高いとはいっても,嵌合は嵌合だ。PLAISIRの設計上の耐用年数が何年に設定されているのか知らないけれど,10年も20年ももつとは考えにくい。
 嵌合が緩くなったら買換えだな。またPLAISIRにするか,思いきってセンチュリー#3776にするか。そこは決めかねているんだけど。

2018年2月26日月曜日

2018.02.26 仕事で使っている文具

● 昨年4月に仕事が変わった。で,どういう仕事をしているかというと,つまるところは書類のチェックだ。
 それでも,パソコンを使わないと立ちゆかない部分はもちろんある。が,主に使っているのは次の6種。

● まずは,ミニ付箋だ。訂正したページに貼っておく。同じ書類が3部あるのだ。目印をつけておく必要がある。
 今はニチバンのPoint memoを使っているけれども,自分で選んだものじゃない。会社の支給品というか,会社で一括購入しているやつ。

● 修正液。見え消しで直してもいいんだが,時に(というか,しばしば)修正液を使って上書きもしている。この修正液はダイソーで買ったもの。
 使い勝手はどうなのかといえば,少し薄いような気もする。重ね塗りをしなきゃいけないことがわりとある。が,メーカー品を使ってたときも同じだったかも。

● ハローキティのシャープペン。芯は2B。だいぶ昔に相方が買ってきたものを,ぼくが譲り受けた。使い勝手がいいとは思っていないんだけど,もったいないから使っている。
 シャープペンの使用頻度はあまり多くないので,そこがストレスになることはあまりない。

● 昨年の今頃,宇都宮市の公共施設で配っていたボールペン。ぺんてるのFeel(VICUÑA)。低粘度油性の0.7㎜,黒。とても気に入っている。ノベルティであることはまったく気にならない。
 もともとのインクは使い切ってしまったので,リフィル(BXM7H)を買った。2本買ったので,その2本を使い切るまでは,このノベルティを使い続けようと思っている。

● 仕事で最も使うのが,ユニホルダー。芯はB。削らないで太いまま使う。これでパッパッとチェックを入れながら書類を見ていく。
 使い勝手に不満はないけれども,少し重いかも。ダイソーの2㎜シャープとコクヨの1.3㎜シャープも手元にあるので,替えてみようかと思うことがある。
 が,ユニホルダーも20年以上,出番がなくて寝ていたものだ。やっと使う機会ができたので,これはこれで嬉しくてしょうがないのだ。

● 赤ボールペン。これは月に一回しか使わない。何の変哲もない事務用の赤ボールペンだ。使っていてぜんぜん楽しくない。
 ジェットストリームの赤を買った方がいいだろうな。次に文具店に行ったときにでも,買っておこう。

● というわけで,どこにでもあるような文具を使って,事務作業に従事しているわけなんです。事務ってどうやってもそれ自体は楽しくないものだから,もう少し使う文具をおごってもいいかもね。
 文具を使う楽しさを味わうために仕事をする。というふうに持って行くことを考えないとね。

2018年2月20日火曜日

2018.02.18 最強のモバイルはノート&ペン

● 今日,ダイスキンを1冊,使い終えた。ペンでもノートでもひとつを使い切ったときに感じる快感は,どこから来るものだろう。
 最も手っ取り早いのは,万年筆のカートリッジインクを使い切ることだ。ぼくが万年筆,しかもカートリッジで,を使っている理由の大きなところは,ここにあるのかもしれないと,今,気がついた(と,前にも書いたかもしれないんだが)。

● ともあれ,ダイスキン。使い始めは12月19日だったので,ピッタリ2ヶ月(62日間)。こんなにダイスキンがもったのは初めてだ。
 12月30日~1月8日の10日間,何も書かなかったことが第一の理由。Twitterをメモ帳がわりにしていたり,Chromebookを出先に持ちこんで使っていたからだ。

● 昨年末に軽いChromebookを買ったときは,常時持ち歩いて,自分もデジタルメモ派に変身して,大きくスタイルを変えることになるかなと思いもしたんだけど,そんなことにはならなかったんでした。
 こうなってみると,Chromebookを買ったのは(しかも,2台も買ってしまったのだ),意味のない無駄遣いだったかなと思わぬでもないわけだが。

● しかし,結局,ノートとペンを持ち歩くことが,最強のモバイルなのだということを自分に証明したと思うことにする。
 ときに,ダイスキンの2ページや3ページ分をパソコンで打ち直すこともあるんだけど,たいした手間でもないし,その際に推敲もできるので,かえっていいかもしれないのだ。

● いつでもどこでもどんな状態でも対応できるのがノートとペンだ,とはよく言われる。実際のところは,だいたい書く場所は決まっていて,いつでもどこでもってことはないんだけどね,ぼくの場合は。
 本当にいつでもどこでもにしようとするなら,A6ダイスキンでも大きすぎるかもしれない。ペンもキャップをはずさなければならない万年筆ではダメだ。
 そのために,ロディアNo.11も用意して,それ用のノック式ボールペンもセットしてある。けれども,ほとんど使うことがないまま,今日に至っている。

● 今のペースで使っていけば,再来年中にはA6ダイスキンの在庫を消費できる。その後には,B6ダイスキンが控えているのだが,さてそれを使い切るには何年かかるか。3年か4年か。
 そのあとも,別のノートがどっさりある。死ぬまで新しいノートは買わなくても大丈夫かもな。

2018年2月14日水曜日

2018.02.14 ダイスキンの紙質について

● ダイスキンの紙だと,ジェットストリームなど低粘度油性のボールペンを使うと,裏写りすることがある。低粘度油性ってけっこうダマができるので。あと,句読点やトメのところでどうしてもインクが盛る感じがあって。
 ゲルインクなら問題なし。したがって,シグノならOKだ。

● しかし,一番いいのはプラチナのブルーブラックインクだと思っている。ブルーブラックじゃなくてもいいんだけど,紙の色とマッチするのはブルーブラックだと思う。
 パイロットのインクだと裏に写る。それ以外のインクは試したことがない。

● モレスキンだとプラチナでも裏に写るんだよね。モレスキンは万年筆を使うことを想定していないのだという人もいるんだけど,そうなのかもしれない。

● 結局,ダイスキンとプラチナインクの組合せが最強だと思う。100円のダイスキンには200円(当時)のPreppyが相応しいと思って,その組合せで使い始めたんだけど,結果において大正解だった。

● ダイソーのノートは(高級紙使用をうたっている一部を除いて),すべての製品で同じ紙を採用しているのではないか。ダイスキンで発生する問題は,すべてのダイソーノートで発生する。
 ダイソーノートで使っていい筆記具は,鉛筆,シャープペン,ゲルインクボールペン,プラチナインクの万年筆ということになる。

● これだけ使えれば充分だ。モンブランのインクが裏に写るかどうか知らないけれど,モンブランをダイソーノートに合わせようとする人は,まさかいないだろう。
 安価な製品がいいのは,気安く使えること。気安く使えないものは,文房具として役に立たない。

2018.02.14 日常的に使っている文具

● 日常的に使っている文具は次の5つ。
1 手帳 システム手帳(バイブルサイズ:ポール・スミスの薄型バインダー+Bindex No.011)
2 メモ帳(ノート) A6ダイスキン
3 万年筆 Plaisir(インクはプラチナのブルーブラック):メモ用
4 ボールペン ハイテックCコレト(黒,赤,緑,青の4色):手帳用
5 極細フィルム付箋

● ダイスキンはとにかく在庫がタンとある。使い切ることを自分に課している。
 その間は自分に禁欲を強いることになる。つまり,他のノートを買ってはいけない,と。

● 働いている間は,手帳はBindexを使い続けようと思う。その後は,コクヨのSYSTEMIC(A6版をとっくに買っている)にマンスリー手帳とCampusを挟んで使おうと思っている。
 思っているんだけど,仕事を辞める時期とダイスキンを使い切る時期が一致するとは限らない。っていうか,一致しないと思う。ダイスキンが後まで残るだろう。

● その間をどうしようか。ダイスキン手帳でつなぐか,Bindexを使い続けるか。
 どっちでもいいんだけど,仕事を辞めたあとも同じ手帳を使い続けるのはイヤかな,やっぱり。環境も生活もガラッと変わるわけだから,手帳も変えたい気分かな。
 そうしてめでたくSYSTEMICに移ってからどのくらい生きられるかなぁ。ま,そうなると,ダイスキン&Bindexの時代(つまり,今)をなつかしく思いだすことになるのかもな。

● 以前,Preppyをどこまで使えるかを生きがい(?)にしていた時期がある。究極まで使ってやろう,とね。
 ノバオレンジの色合いに惹かれてPlaisirに替えたわけだけど,今度はそのPlaisirを何年使えるか。キャップの嵌合に問題がなければ,最低でも10年と考えているのだが。

● システム手帳のバインダーもハイテックCコレトもずいぶん長く使っている。自分はつくづく安あがりですむようにできている。
 “ほどほどに使い勝手がいい”と“すごく使い勝手がいい”の間に,さほどの違いを感じないタイプなのだ。

● 以前はダイスキンやPreppyを使っていると,他に浮気をしたくなったものだ。実際に他のノートやペンを使ってみた。そうして,やっぱりダイスキン+Preppyの300円システムがいいと思って,ダイスキンに戻っていた。
 そういうことを繰り返していたんだけども,今は浮気の虫はまったく騒がなくなった。ダイスキンの在庫がある間はダイスキンを使い続けるつもり。

● ただし,使わないとわかっていても買いたくなるのが困る。今のところは,その買いたい欲を封じこめることができているけど。

2018年2月12日月曜日

2018.02.12 土橋 正 『暮らしの文房具』

書名 暮らしの文房具
著者 土橋 正
発行所 玄光社
発行年月日 2017.09.01
価格(税別) 1,600円

● 本書の提言をひと言でいうと,生活のシーンに相応しい文具を使いなさい,気分がいいから,というもの。

 しかし,シーンというのは際限なく細かく刻むことができる。それに応じてそれぞれに相応しい文具を用意していたら,とてもじゃないけど,やってられないだろう。っていうか,生活が破綻してしまうだろう。

● たとえば万年筆に限ってみても,使いたいものがいくつもあるから,それを使うための言い訳を自分にしているような趣もある。
 一軍の万年筆が何本もあるっていったい何なのだ。言い訳してないで,日替わりで使えばいいじゃないか,と言ってやりたくなった。武士(?)たるものは,刀は大小2本と決めて,その2本をいつでも抜けるように磨きあげておくべきではないか。

● ふたつだけ転載。
 (方眼の場合)私のおすすめは3mmと4mm。これくらい小さいとマスの中に文字を書こうなどと思わなくなる(p25)
 そのまま置くのと,トレイに置くのとでは,ものの存在感というか見え方が全然違ってくる。(p140)

 

2018.02.12 EDiTのPR冊子

● 昨夜,福田屋に入っているLoFtを発見(?)した。そのLoFtにあったのがこちら。1冊もらってきた。
 B6サイズで本文35ページ。EDiTユーザー6人のインタビュー記事が載っている。それぞれがEDiTをどう使っているかを語り,自身のEDiTを公開している。

● もちろん,コマーシャルペーパーだ。が,露骨に宣伝臭があっては,読んでもらえないだろう。今はそういう時代。
 雑誌の文具特集でも文具のムックでも,メインになるのはユーザーに語ってもらうタイプの記事だ。ので,これは薄い文具ムックだといってもいい。
 語っているのは,次の6人。
  福田基輔(UXディレクター)
  山下紘雅(㈱ペントノート代表)
  岡田有加(INHEELS代表)
  エイドリアン・ホーガン(イラストレーター)
  齋藤めぐみ(キャリアコンサルタント)
  堀端恵一(松竹㈱)

● EDiTにはいくつかのタイプがあるわけだが,1日1ページタイプは2010年から発売しているらしい。「ほぼ日」に遅れること8年。
 1日1ページタイプを普及させたのは,やはり「ほぼ日」の功績だろうかね。

● ただし,ぼくは手帳(スケジュール帳)とメモ帳は分けた方がいいと思って,そのようにしている。1日1ページタイプであっても,その1ページに制約されるからだ。
 たいしたことは書かないにしても,1ページには収まらないほど書くことがあるだろう。手帳に付箋を追加するとか,余計な手間をかければ,何とかなるのかもしれないけれど,メモ帳を手帳から独立させておけばそういう余計なことをしなくてすむ。

● したがって,手帳にメモ欄は要らない。BindexのNo.011を使っているのは,手帳からメモページを完全に省きたいからでもある。
 見開きのメモ欄(右ページ)にメモを書くこともない。そこは貼るためのスペースだ。ただし,貼ることもそんなに多くない。何にも使われないままで残ることが多い。それでも,そこにメモを書く気にはならない。

● ひとつだけ転載しておく。エイドリアン・ホーガン氏が語っていること。
 インターネットで探すよりも,自分がリアルに見て,描いたものからインスピレーションを受けたい。そんなときは日常のスケッチが役立ちます。

2018年2月11日日曜日

2011.02.11 宇都宮にもLoFtがあったのでした

● 福田屋(竹林の方)に行くときは,屋上の駐車場に車を停めて,エスカレーターで降りていく。だいたいは1階の食料品売場に行くことになる。つまり,福田屋に一人で行くことはなく,相方の運転手兼荷物運搬人として行く。
 3階に「くまざわ書店」と「上野文具」があることは前から知っていたけれど,2階は素通りしてた。ので,迂闊にも気づかなかったんだけど,その2階にLoFtがあったんですね(昔は西武の裏側にLoFt館があったものですがね)

● 売場面積も充分に広い。インターパーク店にもLoFtが入っているが,こちらの方が広い。したがって,文具売場も。
 やっほい,嬉しいぞ。3階には地場の上野文具もあるわけだから,文具店のハシゴができる。
 ぼくが行ったことのあるLoFtは,渋谷,川崎,銀座(その前身の有楽町も)の3店だけ。それらに比べちゃいけないんだけど,それでも充分に広いですよ。LoFtって感じがする。

● 「ほぼ日手帳」も,ここで取り扱っている。ウィークリーはLoFt以外でも見かけることがあるけれども,オリジナルとカズンはLoFtにしかない。そのオリジナルとカズンもここで取り扱っている。
 わざわざ東京まで出なくても,宇都宮で買えるんだわ。使っている人には朗報。って,知らなかったのはぼくくらいのものか。
 もっとも,ぼく自身は「ほぼ日手帳」のユーザーではないんだけどね。

● 福田屋の営業は21時まで。ぼくが行ったのは20時頃だったんだけど,お客さんはまばらにしかいなかった。10代の若い女性がメインだったような。

● 福田屋2階には無印良品も。パルコからなくなったと思ったら,ここに移ってたのか。売場面積はぐっと拡大して,品揃えもかなり充実。
 正直,無印の波はもう過ぎたのではないかと思わないでもないんだが。どうなんだろ,無印だからという理由で無印製品を買う人は,だいぶ減ったんじゃない? そうでもないんだろうか。

● ぼくの場合,買うとすれば文具だけなのだが,今後,無印で何か買うことがあるかといえば,少々疑問。っていうか,ないと思う。
 文具は基本,消耗品であるわけだが,ペンはよっぽど雑に扱わない限り,かなりもつ。文字どおりの消耗品は紙製品ってことになるけど,ぼくはA6ノートしか使わない。Campusでいいと思うし,最近はダイソーから従来のダイソー品質ではないのが出ている。

● それ以前に,無印の「開きやすいノート」は6冊ほど在庫があるし,Campusなどもあって,もう一生使えるだけのノートがあるのだ。
 同じ理由でLoFtでもノートを買うことはないと思う。

● A3くらいの大きな方眼用紙に自分の頭の中にあるものを写し取りたい,その過程で自分でも気づいていなかったものを引張り出したい,と思うことはないでもない。大きな紙を使って,半ば落書きのような吐出作業をするのは,いわゆるひとつの憧れでもある。
 方眼用紙でもいいし,無地のA4ノートを見開きで使ってもいいし,スケッチブックでもいいんだけど,そういうことをしてみたいな,と。

● そういうものを買うときに,店にこだわる人はあまりいないでしょ。ブランド品を買うんだったら銀座でってことはあるかもしれないけど,同じことが文具についてもあるかというとね。
 まぁ,ここじゃなきゃと思わせるとんがった店もあるとは思うんだけど,文具はメーカー品を買うことになるんだし,店による価格差もほとんどないから(宇都宮だとジョイフル2とヨドバシが安い),便利なところで買うことになる。

2018年2月6日火曜日

2018.02.06 トラベラーズノートから自分の来し方を振り返る

● トラベラーズノートでググると,いろんなカスタマイズの実例を見ることができる。皆さん,楽しそうに使っている。
 紙とカッターとホチキスがあれば,トラベラーズノートのリフィルは自作することができるから,トラベラーズノートはカスタマイズしやすいのだろう。
 ひょっとすると,システム手帳以上に自由度が高いのかもしれない。

● ぼくはトラベラーズノートの独自規格のゆえに,TRAVELER'S COMPANY の世界に取り込まれるのがイヤだと思っていたけれども,そうではない使い方が普通にあるのだった。
 カスタマイズするとか独自の使い方を工夫するというのは,トラベラーズノートに限らず,ほぼ日手帳,測量野帳,モレスキンなどでも語られている。

● ぼくはどうもこのカスタマイズを苦手とする。デフォルトのままで使おうと考える。その製品に自分をあてはめようとしてしまうのだ。
 自分では不器用だからだと思っているのだが,ひょっとすると頭が悪いのかもしれない。

● だからこそ,トラベラーズノートを使うと,TRAVELER'S COMPANY の世界に取り込まれてしまうと思うのだろう。
 で,そういう人間は,つまらない使い方しかできないんだよね。デフォルトでしか使えないんだから。

● ちなみに,そういう人間は多機能型に弱いものだ。それ1台で何でもできるというのに惹かれてしまう。デフォルトのままでアレもできる,コレもできる,と。
 で,それを買って,その機能のすべてを使おうとする。典型的にはスマホだ。以前は日本仕様にこだわっていた。スマホでテレビも見れるぞっていう。ハイレゾで音楽も聴けるなら,なおけっこうだ。

● 一事が万事で,そういう人間はつまらない人生しか送れないのかもしれないと思ってみる。というか,自分の来し方を考えると,そう思わざるを得ない。
 その時々の社会の体制や制度,仕組みを所与の前提として,それに自分をあてはめようとする発想しかできないわけだ。
 ところが,制度や仕組みは不動ではない。しばしば変わる。時代全体の色彩も変わる。

● 現在と30年前は同じ社会とは思えないほどに変わっている。IT,インターネット,男女共同参画といった言葉で代表される事がらによって,枢軸が大きく変わった。
 デフォルトに合わせるという発想しかないと,しばしば時代に取り残される。狭い世間をさらに狭くして生きるようなものだ。自分の来し方を振り返ると,そういう結論。

● それゆえ,自在にカスタマイズしてトラベラーズノートを使っている人たちのブログを見ると,その柔軟性が眩しく思えるのだ。

2018.02.06 モレスキンの良さを誰か教えてくれないか

● 依然として,文具店に行くとトラベラーズノートを覗いている。でも,はやりこれは買えないね,高くて。
 コンセプトには非常に共感するんだけど,コンセプトに惚れこんで財布を開くわけにはいかない。ダイスキンで充分に代替可能だから。
 立って書くときはダイスキンの方が扱いやすいし,常時持ち歩くことを考えれば,ダイスキンの軽さは魅力的だ。

● が,商品として見た場合,トラベラーズノートは大変な成功例だ。同じ狙いで他社が何をやろうと,トラベラーズノートの二番煎じにしかならない。
 コンセプトをとんがらせるって大事だね。質がいいというのは当然の話で,そこから先は作り手のメッセージがよく見えることが重要だ。さすれば,そのメッセージに共感する人が,商品を買ってくれる。

● で,不思議なのがモレスキンだ。ノート界では化け物的な存在。けど,モレスキンは質を確保しているとは言いがたい。
 にもかかわらずこれだけ売れているということは,日本を除く国々ではノートの質があまり良くないんだろうか。紙質の良いノートを求めるユーザー層が存在しないということか。

● が,日本のメーカーも海外展開している。日本メーカーのノートは世界で売られているはずだ。
 だとすればモレスキンがこれだけ売れている理由がわからない。ユーザーがノートに求めるものが,日本とは違うんだろか。
 それも考えづらい。ノートの使い方に,国や地域や民族によって固有性があるなんてはのはねぇ。不思議だねぇ,モレスキン。

● モレスキンのここがいいっていうのを,誰が教えてくれないだろうか。ヘミングウェイもゴッホも使っていたという,モレスキンとは無関係な“伝説”絡みじゃなくて,具体的にここがいいのだっていうのを。
 いわゆるモレ本はすべて読んでいるつもりなのだが,実際にモレスキンを使ってみたこともあるのだが,どうもモレスキンの良さがわからないのだ。

2018年2月5日月曜日

2018.02.05 ダイソー版トラベラーズノートのその後

● ダイソー版トラベラーズノート,完売している。が,その後だいぶ経つのに,次の入荷がない。もう作らないのか,かつてのダイスキンのように供給不安定なのか。

● ダイソー版は本家トラベラーズノートより長さが2㎝ほど短かった。リフィルも併せて販売しないと,使い切りになってしまう。
 250円なんだから,使い切りでもいいようなものだが,それだと少々環境によろしくない。実際にはどうなのかわからないけど,イメージとしてはそうなる。
 とすれば,リフィルも販売するか,サイズも本家に合わせるか。

● 後者の方向で検討しているのじゃないか,と妄想。価格は300円になるだろうか。といって,生産ラインを簡単に変えられるんですかね。小回りが利くものなんだろうか。

● 300円のダイソー版が出たら,では買うかというと,たぶん買わない。ぼく的にはダイスキン命。
 本家に比べるとダイソー版は軽いから,持ち歩くには難がないと思うんだけど,立って書くにはダイスキンが使いやすい。
 使用後の保存も同様。トラベラーズノートのリフィルは立てて保存できない。立てて保存しなきゃダメなのかと言われると,別にダメでもないと思うんだが。

2018年2月2日金曜日

2018.02.02 旅するように毎日を過ごす 2

● 自分では使わないんだけど,気になる文具がある。トラベラーズノートはそのひとつ。文具店に行くたびに見ている(が,自分が使うことはないとわかっている)。

● 惹かれる理由は2つあって,ひとつは革素材の放りだしたような感のあるカバーと,同じくラフな作りに見えるノート中紙。
 もうひとつは,「日常を旅するような気持ちで過ごしてみてください」という,トラベラーズノートのキャッチコピー。

● 旅行中は気づきの連続だ。ノートを持っていれば,書いておきたいことが次々に出てくる。あるいは,チケットやチラシなど,ノートに貼って保存しておきたいブツが溜まる。マメな人なら,1週間の旅行でノート1冊を使い切るのではないか。

● 旅は必ず終わる。人生もまた。いずれ終わるものなら,旅するように生きられれば,発見もあるしワクワクもできるだろう。
 どうすれば旅するように日常を生きることができるのかという,その肝心なところを方法論としてまとめることは,もちろんぼくにはできない。“日々新た”という心構えで生きなさい,というのは,微妙に違うように思うんだけど。

● けれども,旅するように日常を生きろ,というこの言い方に妙に惹かれるんですよね。ここに大事な何かがある,と思うんですよ。
 この言い方に惹かれるようになったのは,自分の持ち時間の残りが少なくなっていることを知らざるを得ない年齢になったからだ,ということも。
 若い頃は,時間は無限にあるものだった。自分は何者にもなり得ると思うことができた。

● が,何ほどのこともしないで(できないで),年を取ってしまった。その思いが,“人生=旅”という,すでに言い古された常用句に自分をなびかせる。
 少し,悲しい。ほんの少し。

● 旅するように日常を生きるための方法論に戻るんだけど,日常に“移動”を盛りこむことは必須だと思う。
 どこにも出かけないで過ごすのではなく,近場でいいからどこかに行ってみること。家の中にいないこと。こもらないこと。
 たとえば散歩でもいい。できるだけ“小さな旅”を日常に散りばめること。それが旅するように日常を生きるための出発点になる。

● 旅するように生きるためには,“小さな旅”を続けていないといけないってことだね。想像力だけで旅をする,“揺り椅子の旅人”にはならない方がいい。
 いや,なってもいいんだけど,それだけではダメだと思う。

● では,なぜそのトラベラーズノートを自分は使わないのかといえば,高いからなんだな。ダイソーの百円ノートで充分じゃないかと思ってしまうんですよ。度し難い貧乏性。
 もうひとつ。トラベラーズノートはとにかく独自の世界なんだよね。コンセプトもそうなんだろうけど,何より規格が。
 使用済みのリフィルを保存するにも,TRAVELER'S COMPANY が用意している保存用バインダーを使わざるを得ない。でなければ,横に積んでおくしかなくなる。

● つまり,TRAVELER'S COMPANY に絡め取られそうなのがなぁ。TRAVELER'S COMPANY が拵えた世界の外に出られなくなりそうなのがイヤなんですよ。
 生意気を言わせてもらうと,AppleのiPhoneやiPadを使って違和感を感じない人は,トラベラーズノートとの相性もいいんじゃないかと思うんですけどね。