2019年7月30日火曜日

2019.07.30 能率手帳ゴールドは大衆のもの?

● インスタで文具の写真を眺めるのが好きだ。トラベラーズノートと測量野帳が特に面白いと思っていたが,見解を改める。インスタでは能率手帳ゴールドが最も面白い。
 まず,経営者やエグゼクティブとは縁のない,有象無象がゴールドのユーザーであること。固定観念を取り除いてもらえる。

● これ,俺が使ってもいいものなんだという発見。あたりまえなんだけどね。資本主義市場というか,自由なマーケットがあるんだからね。5,400円を払えば, Amazonが届けてくれるわけですよ。ものを言うのはカネであって,個人的な属性ではない。
 それはそうなんだけども,ゴールドですよ。ぼくは自分が使ってはいけないものだと思っていた。が,インスタに嬉々として写真をあげている有象無象ユーザーたちは,端からそんな事大主義には囚われていない。その自在さがまず面白かった。

● 能率手帳って出始めた頃には大版のイメージがあったらしい。が,今では小型手帳に分類される。小型で見開き2ページに1週間を載せなければならない。何を書いて何を書かないかを考えなければならないビジネスマン(ウーマン)もいるだろう。
 が,インスタにあがっているのを見る限りでは,“描く”と“貼る”でカラフルにっていう使い方なんですよね。普通の女子の使い方っていうかさ。

● それをやるのにゴールドかぁと,ぼくなんぞは思ってしまうんですよ。ゴールドじゃない方の能率手帳でいいじゃん。
 しかし,そのあたりがどうもぼくなんぞが墜ちやすい固定観念なんでしょうなぁ。ゴールドじゃない方の能率手帳だって1,200円するのだ。だったら,ゴールドの方が安いじゃん,っていうのも成立しそうだ。使いたいものを使うのに理屈必要? っていう話でもある。その闊達さ,ぼくも欲しい。

● “描く”も“貼る”も能率手帳の判型では狭すぎるのではと思うんだけど,狭い分だけぎっしり感が強くなる。要らないところは削ぎ落として,残ったものがギュッと圧縮されて残った感じ。
 しかも,それにカットが添えられたりしててカラフル。圧縮感とカラフルの両立。

● しかしだね,能率手帳ゴールドは普通に大衆のものだったんだねぇ。っていうかさ,今の日本には富裕層しか使っていないもの,大衆しか使っていないもの,っていう区別は成立しないよね。社長しか使っていないもの,ヒラしか使っていないもの,もない。
 お金さえ出せば手に入る。たいていのモノやサービスはそうだ。お金以外の何かがモノを言う局面はあまりない。
 これ,かなりいい時代ってことなんでしょうね。昔はそうじゃなかったんでしょ。下々の者がいくらお金を積んでもどうにもならないことがたくさんあったんでしょ。

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