2024年10月16日水曜日

2024.10.16 三菱鉛筆9800の風格

● トンボ2558,北星9606は,自分に合った鉛筆だと思う。が,そういうこととは別に,この鉛筆は信用できるというのがあって,それが三菱9800だ。
 モレスキンやロルバーンではなく,Campusノートを使っている人を信用できると思ってしまう(もちろん,根拠はない)古風なタイプだ。

● 鉛筆に対しても同様で,9800を使っている人は信用できる人だなと思うだろう。たぶん。
 たぶんと言わざるを得ないのは,鉛筆を使っている大人を見たことがないからだ。鉛筆を使っている大人なんて,SNSの中にしか存在しないものな。

● 9800のどこがいいのか。尖ったところは何もなく,愚直に “最大多数の最大幸福” を追求した結果,こうなった,という佇まい。
 Hi-uni のような際立ちはない。しかし,その寡黙な感じがいい。

● 芯質も改善を重ねて今に至っているのだろう。充分に書きやすく,持ちやすい。
 80年になろうかという長い間,地道な改善を積み上げて来た。その風格のようなものも感じるじゃありませんか。

● 何と言うんですかね,鉛筆の第一人者あるいはトップブランド(最も売れてきたという意味ね)の矜持のようなもの。
 声高にアピールせず,奇抜な格好もせず,ただそこに黙っているだけで,他を圧するオーラを放っているみたいなさ。

● 𝕏 で,こんなの買ったよ,この木軸どうだい,オラのコレクションすごくね,とかやってるバカに,9800の木軸を砕いて煎じたやつを飲ませてやりたいね。効かないだろうけどね。
 おまえがまず飲めや,と言われちゃうだろうから,ま,これくらいでやめておくよ。

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