● 右の写真は宝島社の『トンボ鉛筆8900ペンケースBOOK』の付録(いや,こちらが本体)のペンケース。片側をミミックルームにしている。
こんなドでかい筆箱を持ち歩くことは,もちろんない。家で鎮座されてござる。
● ミミックを持ち出すこともほぼない。持ち出すのは細いエクステリバーが適している。
ショートサイズ(エボナイトしかないが)が補助軸としては適しているかもしれない。レギュラーサイズのメリットは,鉛筆がそんなに短くならなくてもミミックに装着できるところ。
● そのミミックにも弱点が3つある。
①クロームのグリップはどうしても滑りやすい。
②鉛筆を装着するとグリップと本体軸の間に溝ができてしまう。その溝が指に与える感触は決して快ではない。
③グリップと本体軸の間が軋むことがある。強度に問題はないと思うが,これまた書くことへの集中を削ぐことがある。
● 狭義の実用性だけで言えば,ミミックは275円のクツワ補助軸に劣る。が,それらを補ってあまりある魅力がミミックにあることは言うまでもない。
その第1は圧倒的な質感だが,それを代表するのはアセテート素材のものだと思う。ベークライトでもエボナイトでもなく。
ただし,ここは異論が出るところでもあるだろう。
● 55円で買える三菱9800をミミック・ショート(エボナイト)に挿して使っていると,じつにどうも気分がいい。
が,安い鉛筆が高級筆記具に生まれ変わるという感覚ではない。つまり,ミミックが鉛筆にとっての厚化粧の役割を果たしているということではない。
鉛筆はそのまま使っても鉛筆だし,ミミックに装着しても鉛筆だ。ミミックごときでその個性を変えられるようなことはない。鉛筆は強い筆記具だ。
● では,気分がいいのはなぜか。ミミックの感触,グリップの太さ,質感ですかねぇ。
少し重くなるけれども,低重心でその重さを感じさせないのもミミックのいいところ。基本,軽量の素材を使っているのだが,とにかく鉛筆が軽いのでね。
昨今は木軸が脚光を浴びているが,それへのアンチテーゼとしての意味合いもあるだろうか。ミミックにも木軸のがある(あった)ようなのだが。
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