2021年10月6日水曜日

2021.10.06 堤 信子 『旅鞄いっぱいの京都・奈良~文房具と雑貨の旅日記』

書名 旅鞄いっぱいの京都・奈良~文房具と雑貨の旅日記
著者 堤 信子
発行所 枻出版社
発行年月日 2012.04.20
価格(税別) 1,500円

● まずは,京都と奈良の和文具・和雑貨が紹介される。商っている店舗も。封筒,便箋,千代紙,懐紙などなど。
 そういうものを常用するという人は女性であっても少ないだろう。その分,書籍としてはエッジが立つというか,とんがるというか。

● 次に,普通の文具店。普通といっても,デザインショップ,セレクトショップに限られる。他にはないという特徴を備えたところ。
 アンジェ河原町店がトップに登場。「私は昔から男性が好みそうな渋い事務文具系に惹かれます。そんな男前文具にたくさん出会えるのがこのお店」「お店の文具担当マネージャーが独自のルートで仕入れるという,デッドストックの万年筆や,タイヤの溝の深さを測るノギス付きのドイツのペンなどの独特の品揃え,その巧みなセンスにはジェラシーさえ感じてしまう程」(p35)と著者は絶賛している。

● アンジェは上野駅構内と東京駅前のKITTEにも ANGERS bureau を展開しているので,この2店には行ったことがある。特に上野駅のアンジェは上野で降りれば必ず寄ることになる。
 が,ここでデッドストックの万年筆を見た記憶はない。河原町の本店とは趣を異にしているのだろうか。

● 神社仏閣のオリジナル文具も紹介されている。一筆箋や万年竹筆,栞など。きりがない。
 骨董市・古本市に出されている文具や雑貨も紹介しており,最後は「旅日記や手紙を書きたくなる喫茶店」を紹介して終わる。
 京都・奈良だから当然といえば当然なのかもしれないが,ノスタルジックを前面に出して,静かにしっとりと文字をしたためましょうという内容。

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