著者 柳沢小実
発行所 大和書房
発行年月日 2024.12.01
価格(税別) 1,500円
昔のノートは勉強のため,調べもののため,記録を録るためにあった。手帳はスケジュールを記して,締切や約束を忘れないようにする(結果として,他者に迷惑をかけない)ためのものだった。
● 今も基本はそうなのだろうが,ノートや手帳がコミュニケーションのツールにもなってきた。デコる,可愛く仕上げる。それを人に見せたり SNS にあげて,“いいね” をしたりされたり。
一方で,自分の時間を楽しくするためのものにもなっている。ノートや手帳で遊ぶ。何かをするための手段としてではなく,ノートや手帳を書(描)くことが目的化する。自己満足の自己完結。
それを牽引してきたのはもちろん女性で,男性の多くはそれには追随していないだろうから,これは女性の世界と言っていいんじゃなかろうか。
● 本書はその王道を行くものではないが,その系譜に連なるものではある。
● 以下にいくつか転載。
手帳は単なるスケジュール管理ツールではなく,よりよい日々をクリエイトする並走者のようなもの。そう意識するようになって,ライフログを書き込む量も年々増えてきました。(p4)
手帳やノートを書く時間は,自分自身と内緒話をしているよう。書いていると充足感に包まれます。(p12)
私が今後もっともやりたいのは振り返りのコメントを書くこと。(p94)
自分のためだけに書いているごくパーソナルなものなのに,書いた瞬間に自分とは切り離される。だから,キレイに書く意味はあると思っています。(p96)
イラストが苦手な人は,簡単な四角や丸をいつもと違う色で描き込むことに慣れるとよいですね。(p119)

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