2015年2月6日金曜日

2015.02.06 ダイソー的換骨奪胎 2

● ダイソーがモレスキンやロディアをパクるという場合,パクるダイソーに有利で,パクられるモレスキンやロディアには不利だ。
 ダイソーとすれば,お手本があるわけだから,大本の商品設計をする必要がない。だからこそ,どうにかこうにかだとしても,100円で販売できる商品を作れるのだろう。

● したがって,ここに看過できない不公平があるのであれば,モレスキンやロディアは守られなければならない。特許や商標はそのためにある。
 一方で,過度に守られてしまうと,適正な競争を阻害するから,消費者が割りを食うことになる。

● では,モレスキンやロディアに守られるべき何物かがあるか。素人判断ながら,ないように思われる。
 モレスキンの判型やハードカバー,ゴムバンド付きといった特徴はモレスキン社が生みだしたものではない。いうなら,それ以前から社会の共有財産になっていたものだろう(モレスキンタイプのノートはロディアも製造してますな)。
 ロディアはどうか。同様だと思う。「ホチキス針が裏表紙の表面に露出しない安全加工」はロディアの特許らしいけれども。

● となると,あとは市場にお任せだ。モレスキンやロディアとダイソーの間にあるものは,価格差と品質差。それをにらみながら,自分はどちらにするか,個々の消費者が決定する。
 ぼくの見るところ,ロディアに関しては,いくら安いからといってダイソー製品に乗り換えるユーザーがいるとは想像しにくい。いや,いるんだろうけど,かなり少ないんじゃないか。

● モレスキンも優良顧客を抱えている。ぼく一個は,ダイスキンとモレスキンの間に品質差はない(っていうか,ダイスキンの方がいい)と思っているけれど,それは少数派であるようだ。
 そもそも百均製品など眼中にない人たちが使っているのだと思う。

● というわけで,ダイソー的換骨奪胎がもたらす影響は,裾野の下の方に限られているのが現状だろう。
 ただし,選択肢を増やしてくれたことはたしかだ。選択肢は多ければ多いほどいいのかと問われれば,にわかに即答できないけれども,ぼくがパソコンから手書きに戻った理由のひとつは,百均製品(主にノート)の存在があったことは間違いない。

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