2015年2月16日月曜日

2015.02.16 墨芯についてのあれこれ

● 墨芯は紙の上に粘度混じりの墨を置いていく,あるいは載せていくという感じで,なかなかの感触だ。鉛筆で原稿を書く作家の気持ちがわかる気がする(でも,インクが染みていく万年筆の感触もまたいいものだ)。

● 昔は,原稿用紙に鉛筆で書く人がいることが信じられなかった。わざわざ腱鞘炎になりに行くようなものじゃないかと思っていた。
 が,それは自分がHBの鉛筆しか使ったことがなかったからだ。Bなり2Bなりの柔らかい芯で書けば,力を入れずにスラスラ書けるのだった。そんなことにも遅まきながら気づくことができた。

● 墨芯だと蛍光灯の灯りを受けると反射するから読みにくい,とも言われていた記憶がある。今はどうなのだろう。改善されているような気がするが。

● 柔らかい芯だと減りが速い。鉛筆だと何本も用意しておかなくちゃ。その手間がかかるところに価値を見いだす人も多そうだ。
 そうじゃない人にとっては,柔らかい芯こそシャープペンの出番だ。

● すべて存在するものには理由がある。Hや2Hの固い芯にもそれに合った用途があるのだろう。使ったことがないからわからないだけで。
 というわけで,試みに,ノートに2Hの鉛筆で書いてみた。ザラザラした紙のノートなら,かえってこの方が向いているかもしれない。紙面が汚れることはなさそうだ(あっても,2Bに比べればないと言ってもいいくらいに少ないだろう)。

● しかし,当然ながら,固い。知らず知らず,筆圧をかけてしまう。筆圧を落として書くと,かなり薄い線になる(しかし,充分読める)。
 0.9㎜の芯を買って使う気になるか。どうだろうか。ちょっと微妙。つまり,その気にならないということだな。

● 0.9㎜の2B芯,じつに悪くない。そのことを知ったのは,2013年9月の「ほぼ日手帳」のトークショーだったか。松浦弥太郎さんが推奨していた。あるいは,その前に彼の著書で読んでいたかもしれない。
 いいことを教えてもらったと思っているけれども,では,これからも0.9㎜シャープをメインの筆記具として使っていくかといえば,そうはならない。Preppyに戻ることは間違いない。
 綴じノートを使っていくという前提だと,万年筆が圧倒的に快適。紙面が汚れるということのストレスは相当なものだから。

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