2015年10月12日月曜日

2015.10.10 山下麻衣+小林直人「ノートとノートの中」

小山市立車屋美術館

● 表記の企画展があったので行ってみた。最寄駅は間々田になる。
 ぼくは宇都宮線を頻繁に利用する人間だけれども,宇都宮以南に関しては,一度でも降りたことのある駅は,雀宮,石橋,自治医大,小山,野木,古河,大宮,浦和,赤羽にとどまる。
 普通,上野なり東京までいくわけで,途中に用事があることは稀だ。当然,間々田駅での降車も初めてのこと。

● 今でこそ小山市の郊外といった位置づけなんだけど,昔は,間々田は間々田のみでひとつの中心地だったのではないかと思わせる。
 ただ,JR線と国道4号によって街が東西に分断されてしまっているようで,西側は開拓地っぽい雰囲気もなくもなかった。

● その西側に車屋美術館はある。4号沿い。元々は豪農だか豪商だかの屋敷だったのだと思われる。旧小川家住宅というものが美術館の敷地内にある。
 以前は,そっくり小川さんの持ちもので,小川さんが小山市に寄付したものなんでしょうかねぇ。

● さて,その企画展なんだけど,「ノートとノートの中」というタイトルに惹かれて行ってみたわけなんでした。入館料は400円。
 本館のほかに,肥料蔵と小川家住宅の建物も使って展示は構成されている。その案内書を入館時にもらったんだけど,ぼくは絵(「アーティストのノート」)だけを見て帰ってきてしまった。
 ほかにスライドやヴィデオがいろいろとあったんでした。

● 描かれたノートはコクヨ,ツバメ,無印(と思われる)などいろいろ。クロッキー帳かと思われるものも,もちろん。
 表紙が破れていたり捲れあがっていたり,何ヶ所かのページに挟まれた付箋もよれている。要するに,使い込まれたノートたちだ。
 が,要はそれだけのこと。そうですかという印象以上のものは立ちあがってこなかった。

● 「ノートの中」はスライドやヴィデオに表現されているのだろう。じつは,「僕と私」のスライドだけは見た。「僕」と「私」の文字が次々にスライドで映しだされる。
 「ゲシュタルト崩壊を扱った」ということらしい。「漢字の形態の崩壊と再生の繰り返しは,万物が生滅変化する無情の世界観と繋がっているようです」とパンフレットにはあるんだけど,ぼくには児戯としか思えなかった。現代芸術を味わう資質が,ぼくにはまだ醸成されていないのだろう。

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