2015年10月23日金曜日

2015.10.23 安物を愛でる

● ダイスキン,Preppy,ダイソー付箋・・・・・・。ぼくが常用している文具(文具に限らないのだが)は安物のオンパレードだ。
 なぜそういうことになっているのかといえば,ぼくが生来ケチな性分だからだけれども,それを別にすると,安物でも充分以上に実用に耐えるからだ。

● ダイスキンはモレスキンをしのぐ品質だと思うし,Preppyはかつてモンブランで悩まされたインク漏れとは無縁だ。ダイソー付箋も3M製品に比べて使い勝手が劣るとは思われない。
 文具に関しては,品質(実用性)と価格は無関係になっている。

● デザイン,ブランド性,所有する喜び・・・・・・。そういう謳い文句はメーカーのもので,ユーザーがそれを真に受ける必要はないものだ。真に受けるのがいけないわけではないけれど。
 安物であっても使い続ければ,それに自分が乗り移ったように感じられる。安物だろうと高級品だろうと,そこはあまり変わらないように思われる。

● 安物はぞんざいに扱えるところがミソ。文具はぞんざいに扱ってナンボだ。が,そうやって使いこんだものは,安物であっても自分の一部といった気味あいが生じてくる。
 そうしたものを可愛がるのは自己愛の延長であって,あまりほめられたものでもないのかもしれないけれども。

● 使っているモノから逆に自分を照射する癖も人は持っているものだ。自分は百均製品を使うような人間じゃないと考えている人もいるかもしれない。
 ブランド品を持つと,自分がワンランクあがったような気分になる。あるいは,これに相応しい人間にならなくちゃと思いを新たにしたりする。ブランド品が持つそうした効用は重視されるべきかもしれない。
 ダイスキンを使っていて,これに相応しい人間にならなくちゃとは思わないからね,普通。

● しかし。モノにモノとして以外の効用をあまり求めないほうがいいように思う。モノとしての効用とはつまり実用性であって,それを満たしていれば99パーセントは良しとする。
 ぼく的には洋服やバッグもそうだと言いたい気分なんだけど,これはファッション性が支配する分野だから,実用性一辺倒というわけにはいかないだろう。わずかな違いが価格に大きく影響する。
 が,この辺を割り切れれば(割り切れないだろうけど),生活コストはずいぶんと安くなるだろう。

● 洋服についていえば,何といっても身体の線(男だったら胸の厚さとか)が大切で,ブヨブヨの体に何を着せたってどうにもなるまいよ。
 文具もしかりで,モンブランの149を持ったところで,文章力は1㎜も変わるまい。

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