● 芯を削って書き始めて,芯の尖りがとれて筆線が太くなってきてからが,鉛筆は面白い。軸を回して細く書けるところを探すのも面白いし,それも叶わなくなって,太めになった線で描き続けるのも意外に面白い。
これがシャープペンと比べた場合の鉛筆の面白さかもしれないと思い始めている。ので,鉛筆を削る頻度が減った。
● とはいっても,もちろん,限度はある。デッサンするときのように芯を長く出して,丸くなった先端を当てて文字を書き続けるのは,特に日本語の場合は,少々無理筋。
● 筆線が細から太に変わっていく様を味わえるのは,鉛筆の醍醐味のひとつに数えていいかもしれない。鉛筆の面白さをひとつ発見したと心得てよろしいか。
こういう面白さは,大人にならないとわからないものでしょうね。あるいは,鉛筆以外の筆記具を使ってきて,それらと比較できるようにならないと。
● 小学生の頃は,線が太くなった後もなかなか削らず(削れず),限度を超えてもそのまま書き続けていたから,鉛筆を好きになれなかったのかもなぁ(いや,理由は他にもあるんだけどさ)。
軸から出ている芯がなくなって,芯を覆っている木を指の爪で引き剥がしたのを憶えている。あれは何だったんだろうね。当時の貧困がなさしめたんだろうかなぁ。